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課長風月
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「ええっと…は、いえ、イホ・デ・ニコラス、タ…アンセルモさん、初めまして」
「初めまして、イホ・デ・ニコラスはあまり喋るのが得意ではないから、私が主に答えることになるが、それでよろしいだろうか?」
「はい、それでいいと思います」
あのシャンプーメーカーの営業さんは、KCJの支部にある理容ルームにやってきた。
「それで新商品のテストをしたいという話だが」
「そうなんですよ」
「本来ならばうちよりももっとふさわしい店があると思うのだが、浜薔薇ではダメなのか?」
「最初は浜薔薇と考えていたのですが、少し前に当社の製品が番組で紹介されることになったんですよ」
「あれは素晴らしい番組だったな」
アンセルモがいうと、隣でイホ・デ・ニコラスもウンウンと頷いている。
「ご覧になっていただけたんでんですか?光栄です」
「やはり性分だな、どんな物が流行しているのかチェックしたくなる」
ここでもイホ・デ・ニコラスはウンウンと頷いた。
「急だったものですから、浜薔薇のお客様に、当社のGO毛を試していただき、その感想をいろいろとあげていただいた結果、購入前にそちらを確認してから通販のページを見ているというパターンが確認されました」
「浜薔薇のシャンパー達はシャンプーを愛している、あんなにシャンプーを愛している人たちはなかなかいないだろう、そうは思わないか?ニコラス」
イホ・デ・ニコラスは一度コクりと頷いた。
「それでその浜薔薇から当店でテストをしたい理由というのは?」
「はい、シャンパーの中で一つ気になる意見があったんですよ」
テストとしてではなく、新発売で出会いたかった。
「その意見を踏まえまして、一度新しい視点でアンケートを取ることにしました」
「なるほど、積極的に挑戦する姿勢、とても良い、ニコラスはどうおもう?そうか、いいか、わかりました、このお店で、新シャンプーのテストをしましょう」
というわけで、理容ルームで新しいシャンプーがテストされ、発売となるのだが。
五月の憂鬱どっか行け!
『課長風月』
そのパンフレットを見たときの傑の顔を想像してほしい。
なんでまたこんな名前にしたんだというのが表情に出てる。
「これは課長以外にも使えますよね」
「大丈夫ですよ、この名前だからか、課長専用シャンプーに間違われるんですよ」
浜薔薇に営業さんじゃなく、開発の人も何故か来ちゃってた。
「そうですね、間違えちゃいますね」
「蘆根さんなら、これ、どういう名前にしてました?」
「課長風月いい名前じゃないですか、これ以外で、難しいな」
ここで冷たいお茶が出るので、メーカーさんたちが飲んでいると。
イツモがニャーとやってきた。
「今は白猫なんですね」
「三匹とも、なんか白くなっちゃいました」
三匹はイツモ、ビタン、ニヤリである。
「それは先輩が、アザラシの赤ちゃんが可愛いなって言ったからですよ」
「えっ?そういうのも関係するんですか?」
「まさかそれがきっかけだとは思わないし、偶然だと思いたいが」
「偶然で三匹が次の日、毛が白くなるとは思いませんよ」
白くてふわふわで可愛いなと誉めたら、なんか次の日、白くてふわふわなケットシーが三匹いたという。
「そのまんまでもいいと思うのにな」
なお、この後イツモたちがKCJの支部に行ったら、次の日からケットシーがどんどん白い毛になり、職員達は理由を知るまで驚いた。
「それなら、九時五時ホイタイムなんてどうです?」
「えっ?」
「シャンプーの名前ですよ、ブブブン部長でもいいかなって思ったんが、やっぱり九時五時ホイタイムかな」
そう言われると、開発研究員は困った顔をした後に。
(敗北感いっぱいになってる)
帰りの車内にてら開発研究員は、営業にこう溢した。
「私ね、かなり頑張って毎回名前は考えているんだよ、でもさ、蘆根さんは、あんな短時間で、天才的なネーミングを考えちゃうんだよね」
ホイがどっから来たんだよ、呼んだらホイホイ来てくれるのかよ!とずっと車中でうなされていた。
何はともあれ、課長風月新発売!メーカーサイト、または取り扱いサロンで販売しております。
課長風月、浜薔薇では明日のシャンプーラッシュから解禁、そのポスターが貼り出されると、シャンパーは遠足の前の日以来の夜を迎えたという。
「初めまして、イホ・デ・ニコラスはあまり喋るのが得意ではないから、私が主に答えることになるが、それでよろしいだろうか?」
「はい、それでいいと思います」
あのシャンプーメーカーの営業さんは、KCJの支部にある理容ルームにやってきた。
「それで新商品のテストをしたいという話だが」
「そうなんですよ」
「本来ならばうちよりももっとふさわしい店があると思うのだが、浜薔薇ではダメなのか?」
「最初は浜薔薇と考えていたのですが、少し前に当社の製品が番組で紹介されることになったんですよ」
「あれは素晴らしい番組だったな」
アンセルモがいうと、隣でイホ・デ・ニコラスもウンウンと頷いている。
「ご覧になっていただけたんでんですか?光栄です」
「やはり性分だな、どんな物が流行しているのかチェックしたくなる」
ここでもイホ・デ・ニコラスはウンウンと頷いた。
「急だったものですから、浜薔薇のお客様に、当社のGO毛を試していただき、その感想をいろいろとあげていただいた結果、購入前にそちらを確認してから通販のページを見ているというパターンが確認されました」
「浜薔薇のシャンパー達はシャンプーを愛している、あんなにシャンプーを愛している人たちはなかなかいないだろう、そうは思わないか?ニコラス」
イホ・デ・ニコラスは一度コクりと頷いた。
「それでその浜薔薇から当店でテストをしたい理由というのは?」
「はい、シャンパーの中で一つ気になる意見があったんですよ」
テストとしてではなく、新発売で出会いたかった。
「その意見を踏まえまして、一度新しい視点でアンケートを取ることにしました」
「なるほど、積極的に挑戦する姿勢、とても良い、ニコラスはどうおもう?そうか、いいか、わかりました、このお店で、新シャンプーのテストをしましょう」
というわけで、理容ルームで新しいシャンプーがテストされ、発売となるのだが。
五月の憂鬱どっか行け!
『課長風月』
そのパンフレットを見たときの傑の顔を想像してほしい。
なんでまたこんな名前にしたんだというのが表情に出てる。
「これは課長以外にも使えますよね」
「大丈夫ですよ、この名前だからか、課長専用シャンプーに間違われるんですよ」
浜薔薇に営業さんじゃなく、開発の人も何故か来ちゃってた。
「そうですね、間違えちゃいますね」
「蘆根さんなら、これ、どういう名前にしてました?」
「課長風月いい名前じゃないですか、これ以外で、難しいな」
ここで冷たいお茶が出るので、メーカーさんたちが飲んでいると。
イツモがニャーとやってきた。
「今は白猫なんですね」
「三匹とも、なんか白くなっちゃいました」
三匹はイツモ、ビタン、ニヤリである。
「それは先輩が、アザラシの赤ちゃんが可愛いなって言ったからですよ」
「えっ?そういうのも関係するんですか?」
「まさかそれがきっかけだとは思わないし、偶然だと思いたいが」
「偶然で三匹が次の日、毛が白くなるとは思いませんよ」
白くてふわふわで可愛いなと誉めたら、なんか次の日、白くてふわふわなケットシーが三匹いたという。
「そのまんまでもいいと思うのにな」
なお、この後イツモたちがKCJの支部に行ったら、次の日からケットシーがどんどん白い毛になり、職員達は理由を知るまで驚いた。
「それなら、九時五時ホイタイムなんてどうです?」
「えっ?」
「シャンプーの名前ですよ、ブブブン部長でもいいかなって思ったんが、やっぱり九時五時ホイタイムかな」
そう言われると、開発研究員は困った顔をした後に。
(敗北感いっぱいになってる)
帰りの車内にてら開発研究員は、営業にこう溢した。
「私ね、かなり頑張って毎回名前は考えているんだよ、でもさ、蘆根さんは、あんな短時間で、天才的なネーミングを考えちゃうんだよね」
ホイがどっから来たんだよ、呼んだらホイホイ来てくれるのかよ!とずっと車中でうなされていた。
何はともあれ、課長風月新発売!メーカーサイト、または取り扱いサロンで販売しております。
課長風月、浜薔薇では明日のシャンプーラッシュから解禁、そのポスターが貼り出されると、シャンパーは遠足の前の日以来の夜を迎えたという。
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