浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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早く平和になってほしいニャー

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普段は映画館で映画を見るということはないのだが、自分が長年ファンのアーティストのドキュメンタリー映画が公開されることとなった。
遠出しなければいけないのかな?とも思ったが、あそこにも来るのかということで、じゃあそこで見に行こうと軽い気持ちで行ったのだが…
時間が来て、照明は落ちていく。
しかし、映画は始まらない、画面の前に何かがセッティングされ、スポットライトが当たる。
太鼓だ。
そこに二匹のサメが現れ、手にバチを持っている。
ドッドッドドン
ああ、わかる、これはこの映画のために捧げられた演奏だ、心地の良いリズム、そして曲が終わると、映画は始まったのである。
「初めてこの映画館に来たんだけども、あのサメって何なの?ミュージシャンなの?」
上映後お客さんの一人が、受付を担当していた男性に聞いた。
「あの二匹は、弟のように育ったんですが」
この人はどうもご家族だったようだ。
「子供の頃太鼓に興味を持ったんですよ」
そして父親がおもちゃの光る太鼓を与えた、叩くといい感じに光るあれだ。
そこでリズムの刻み方を魂で覚え。
「先生としては今は動画ですね、私が学生時代の時は、学校に行っている間二匹でヒソヒソ話ながら練習してました」
「あの演奏は動画公開した方がいいよ、あれはあの回だけで終わるには…うん、もったいない」
しかしそれは行われることはなく、あくまで映画館に実際に来た人たちに楽しんでもらいたいという二匹の意向であった。
「音楽関係の映画だったりすると、演奏したりするから、そこはちょっと楽しみになった」
映画館に足を運んだことがない人がこうやってまた一人、楽しみになっていく。
ヒソヒソ
(また何か考えているな、ちょっと次は大きいことやるみたいだ)
長兄だけは二匹がこれから何をやるのか、こそこそしている段階でその規模がわかるようだ。


『耳掃除は浜薔薇』


KCJは他のところでは面白いけどもお金にならないというものも。
「はい、これならば利益でるから、この条件で関係各所納得してくれるならば引き受けて」
これですよ、名前を伏せた有能な職員によってプランが出来上がる。
ただそこも途中で計画の変更になったりもした。
「調べたら、このプロダクトに現役で関わっていた人が存命でして、整備としては是非ともこの人にアドバイスをしてもらいたいと思うのですが?」
整備はこういう時だけきちんとした書類をサッサッと作ってくる(管理部門共通の認識)
そこで調査がコッソリと入った。
調査も一番名前を伏せられた職員たちが知りたいことをわかってるので、それ向きの報告書が出来上がり。
「実物をお持ちしましたので、その目で確かめていただけたらと思います」
名前を伏せられた職員が責任を取ることで、この増員は間違いない証拠が目の前に積み上がってくる。
そして何日か後に結果発表になるのだが…
「とんでもない腕を持つ人だと、そのまま現場復帰ですね」
それこそ名伏せの職員もプロであり、正直本人以外はこれは本当にうまく行くのかな?と思うものでも。
「上手くはいきますが、予想を完全に的中させるわけではありませんから」
「あ~眠い」
「ダメですよ、あなたは黒字出せるんですから」
「早く平和になってほしいニャー」
ケットシーを撫でて愚痴をこぼしていた。
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