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悩むよりかはすぐ行動
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「あ~」
カタログにて、値上げを知る季節になって参りました。
浜薔薇のおしゃれ番頭は、予算と品質のバランスに頭を悩ませております。
そこにスっ~とイツモがよってきて、傑を覗きこんだので、そのまま抱き上げられたまま、もう一度カタログを読み直すのですが、値段はさっきと変わるわけではない。
「そんなに無理することはないんだぞ」
蘆根はそういうが。
(ここは僕が頑張らなくちゃ)
傑が任されているのと、他の人が真似できないこともあって、自分を追い詰めに走ってる。
「明日は休みなわけだからさ、こういうときは『悩むよりかは』」
「『すぐ行動』…懐かしいですね、これ」
蘆根と傑は専門学校の先輩後輩であるが、その時の先生の口癖である。
「わかりました、明日はゆっくり気分転換しますよ」
「そうしてくれ」
良いものを安く買う、そしてまとめあげるというのは傑の技術である。
しかし、その技術というのは追い詰められて開花した。
浜薔薇の前に務めていた店というのは給料が安いが、ブログなどの私服紹介などは定期的に行うこと、同じ服を着てくんなよなどと言われた。
本当に切り詰めて、切り詰めて、そんな生活の中で、開店前にやってほしい用事を押し付けられた、いつも以上に早く起きなければならない。
食事も…こうなればどこかで食べて、そのぐらいは許されるだろうと思っていたところ、コンビニの他に市場があるのがわかった。
同じ値段ならば市場の方が美味しい食堂があるのではないか。
警備員さんに聞くと、食堂はそこに見える建物の裏側にあるので、その建物の中を通っていくと迂回しなくていいと教えてくれた。
お礼を言ったあと、建物に入っていくと、傑の人生はそこで変わった。
この建物は地域の動脈、食べ物の他にも衣料品や雑貨などの店がならび、そのどれもがとんでもなく安かった。
ただ歩いているだけでもへぇ~と思ったが、その中で繁盛している店があって、どんなものかと覗いたら、ビックリした。
(えっ?これ、この値段で売ってるの?)
そのぐらい安かった。
そしてあまりの安さに驚いてしまって、その場で買わずに、そのまま食堂にいったあと。
あれは気のせいではないかと思ったのである。
その値段で買えるはずないじゃん、後で絶対に請求されちゃうよ。
(でもな…)
今の給料で頑張らなくても買えるのは、あのぐらいで、まあ、お試しにということで買ってみたら、特に請求されるわけでもないし、品物もかなりいいものだった。
それは最初のお気に入りとなっていった。
ただそれが仕事で破損したときはとても辛かったが、へこたれなかったのはそうなるまでにも何度も市場に通い、安いものの中から良品を買っていった。
「おはようございます」
そしたら市場の人たちに顔を覚えられて。
「あれいいですよ、知ってます」
色んなことを教えてもらった。
今はもちろんその値段では買えない、懐かしい思いでと言う奴だ。
(明日久しぶりに覗いてみようかな)
運命の女神というのは、本当に気まぐれだと思う。
昨日まであんなに苦しんでいたことを、何とかしようともがいたものの努力が一発で報われるようなこともする。
(あれ、新しい店が出来てるけど…お客さんもすくない)
そんな中セール、個数無制限とあるコーナーがあったので覗いたのならば…
(…)
値段も品質も汎用性も高いものが転がっていた。
(どうしよう、予算余ったかな)
そして会計したところ。
「来週の月曜、明日から使えるクーポンなんですけども、よろしければこちらをお使いください」
クーポン見たら二割引、この値段でも安いのに、さらに二割引。
「あっ、うん、わかった、明日は午後から来てくれ」
蘆根は傑から連絡をもらった、セールを朝から見るので出勤は午後からにしたいという話だった。
獲物を狙う気合いが入っているのならば、もう大丈夫であろう。
「何を誂えるのか楽しみにしてるぜ」
ええ、任せてくださいとの返事を聞いてそれは確信した。
カタログにて、値上げを知る季節になって参りました。
浜薔薇のおしゃれ番頭は、予算と品質のバランスに頭を悩ませております。
そこにスっ~とイツモがよってきて、傑を覗きこんだので、そのまま抱き上げられたまま、もう一度カタログを読み直すのですが、値段はさっきと変わるわけではない。
「そんなに無理することはないんだぞ」
蘆根はそういうが。
(ここは僕が頑張らなくちゃ)
傑が任されているのと、他の人が真似できないこともあって、自分を追い詰めに走ってる。
「明日は休みなわけだからさ、こういうときは『悩むよりかは』」
「『すぐ行動』…懐かしいですね、これ」
蘆根と傑は専門学校の先輩後輩であるが、その時の先生の口癖である。
「わかりました、明日はゆっくり気分転換しますよ」
「そうしてくれ」
良いものを安く買う、そしてまとめあげるというのは傑の技術である。
しかし、その技術というのは追い詰められて開花した。
浜薔薇の前に務めていた店というのは給料が安いが、ブログなどの私服紹介などは定期的に行うこと、同じ服を着てくんなよなどと言われた。
本当に切り詰めて、切り詰めて、そんな生活の中で、開店前にやってほしい用事を押し付けられた、いつも以上に早く起きなければならない。
食事も…こうなればどこかで食べて、そのぐらいは許されるだろうと思っていたところ、コンビニの他に市場があるのがわかった。
同じ値段ならば市場の方が美味しい食堂があるのではないか。
警備員さんに聞くと、食堂はそこに見える建物の裏側にあるので、その建物の中を通っていくと迂回しなくていいと教えてくれた。
お礼を言ったあと、建物に入っていくと、傑の人生はそこで変わった。
この建物は地域の動脈、食べ物の他にも衣料品や雑貨などの店がならび、そのどれもがとんでもなく安かった。
ただ歩いているだけでもへぇ~と思ったが、その中で繁盛している店があって、どんなものかと覗いたら、ビックリした。
(えっ?これ、この値段で売ってるの?)
そのぐらい安かった。
そしてあまりの安さに驚いてしまって、その場で買わずに、そのまま食堂にいったあと。
あれは気のせいではないかと思ったのである。
その値段で買えるはずないじゃん、後で絶対に請求されちゃうよ。
(でもな…)
今の給料で頑張らなくても買えるのは、あのぐらいで、まあ、お試しにということで買ってみたら、特に請求されるわけでもないし、品物もかなりいいものだった。
それは最初のお気に入りとなっていった。
ただそれが仕事で破損したときはとても辛かったが、へこたれなかったのはそうなるまでにも何度も市場に通い、安いものの中から良品を買っていった。
「おはようございます」
そしたら市場の人たちに顔を覚えられて。
「あれいいですよ、知ってます」
色んなことを教えてもらった。
今はもちろんその値段では買えない、懐かしい思いでと言う奴だ。
(明日久しぶりに覗いてみようかな)
運命の女神というのは、本当に気まぐれだと思う。
昨日まであんなに苦しんでいたことを、何とかしようともがいたものの努力が一発で報われるようなこともする。
(あれ、新しい店が出来てるけど…お客さんもすくない)
そんな中セール、個数無制限とあるコーナーがあったので覗いたのならば…
(…)
値段も品質も汎用性も高いものが転がっていた。
(どうしよう、予算余ったかな)
そして会計したところ。
「来週の月曜、明日から使えるクーポンなんですけども、よろしければこちらをお使いください」
クーポン見たら二割引、この値段でも安いのに、さらに二割引。
「あっ、うん、わかった、明日は午後から来てくれ」
蘆根は傑から連絡をもらった、セールを朝から見るので出勤は午後からにしたいという話だった。
獲物を狙う気合いが入っているのならば、もう大丈夫であろう。
「何を誂えるのか楽しみにしてるぜ」
ええ、任せてくださいとの返事を聞いてそれは確信した。
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