浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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脱皮の手伝い

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お休みだったので浜薔薇に来ちゃいました!
なんかもう久しぶり、だから今日はタモツさんに耳掃除されちゃうぞ!
「指名料?他に客もいねえんだし、耳掃除は俺がしてやるからよ」
(ヒュー!)
後でその分なんかに、傑さんに頼んで、選んでもらおうとしようかな。
なんて考えていると。
ジャワ…
自分の耳の中から聞こえてはいけない音がしました。
これはダメだろう!というつっこみと、ああそんなに汚かったか…という後悔が一気に来た。
ピリリィ!
はい、これで完璧にわかりましたね、今の私の耳は大変に汚いということが(白目)
ごめんなさい浜薔薇、ごめんなさいタモツさん、私…生まれてきてごめんなさい。
そういう反省の中でも、耳掃除はどんどん行われている。
ジョリジョリ
その繰り返されるジョリジョリの間に、パリ!とか途中挟まるんで、これさもうとんでもなく詰まっていたと見るべきだろう。
そこまで汚くしていたつもりはなかった、確かに浜薔薇に来てはいなかったが、デイリーケアを怠ったか…
耳かきが奥に音を立てて入ってくる、奥まで届くとそこを削るように、かきだしはじめて…ボソッ何かが落ちる音がした。
ああ恥ずかし、ああ恥ずかしい、これはかなり大きいのが落ちたのだ、耳かきは好きだ、一応はS席に身を置いてはいるのだが、耳掃除を見るのはいい、ただ自分がされるとなると、申し訳なさが先に立つ。
だから浜薔薇以外の店では耳かきを遠慮してしまう傾向にあった。
(ここはまだ会員のお店だから)
えっ?耳かき好きなんですか?という反応はないだろう、ないだろうが、極少数派の趣味だということはわかってるので、あまりオープンには出来ないし、会員の中でオープンにしている、シャンパーのみなさんはすごいとは思うが、遠巻きに眺めたいというか、一般のみなさんにもシャンパー全開で応対しているのを見ると、あいつらすごいわという感想しかでない。
『んほっミルク』
よく見る、聞くこの連呼なんて、シャンパーとそれ以外をわけるなら、どんどん『んほっミルク』がネイティブ発音と化しているからすぐわかるし。
ボコボコっ
んっ?垢がまだ溜まっているポイントがあったらしい、耳かきを進めていくと、でこぼこな部分が擦れた音がした。
バリバリと剥がすと、欠片が散り、それを綿棒で拭き取って右耳は終了となるが、耳はもうひとつあるのだ。
ジャリジャリ
耳の入り口が汚いようで、縁から綺麗にしていく。
この暑さでベトベトしているから、シャンプーした際に耳も洗ってもらうことにしよう。
ジョリジョリ
音が変わった、リズミカルである、竹の耳かきだからこのかき方でいいが、金属で同じことをすると耳が傷つく。
今は浜薔薇の耳かきは金属で行うが、会員はオプション竹の耳かきをつける。
ボリ!
あっ、大きいのが落ちた。
左耳はどうも垢が固くなっているようで、一点まで進むと、そこをジョリジョリからのボリ!かボロン。
そして毛も多かったらしく、穴刀の前にハサミでプリンプリンな耳毛をカットしてくれた。
耳かきの忙しさは今までで一番、これ以上汚かったら、耳鼻科行きだったかもしれないな。
S席の何人かは溜めて、浜薔薇を楽しむつもりが。
「これは…耳鼻科ですね」
と言い渡されたりがあったそうなので、きれいな耳だと耳掃除を楽しめないが、汚すぎても耳掃除がないとなると、この趣味嗜好を楽しみ続けるというのは、なかなか難易度が高いものだ。
「終わりましたよ」
チラッと取れた耳垢が集められた紙の上を見た感想。
私は耳掃除をしているつもりで来たが、脱皮の手伝いをさせてしまった。
そういっても通じるであろうほど、衝撃の光景がそこにはありました。
みんな、耳掃除、ケアはきちんとやろうね!お兄さんとの約束だよ!
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