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楽しい夢
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KCJに寄贈すると、その貢献度に応じて表彰されたりします。
初めて寄贈してくださったという理由で表彰、式典などもあったりするので、ニュースなんかで知っている人も多いのではないでしょうか?
「前までソシャゲとかには課金してたんですけども、今はKCJ中心ですね、一度表彰式式で賞状をいただいたら、これからもKCJに寄贈しようって思いました」
この式典というのが思った以上に人の心をくすぐるようだ。
『ここは浜薔薇の耳掃除だそうだよ』
「いや~君と会うまでの時間、少々あったのでね、ちょっと歩いてみた」
「そうですか」
と答えるのは、KCJでもかなりお偉いさんである。
「相変わらず見知らぬ人を不快にさせることが上手いと思ったよ」
「それは…ただちに調査を」
「いいよ、いいよ、情報部も忙しいでしょ」
「…」
「君らぐらいだし、定期的に僕に協力してほしいと、丁寧にアポを取ってきてくれるのは」
「…」
「力を貸してほしい、何度もそれに返事をするけども、今回の僕の答えは…もう少し世の中は荒れた方がいいんじゃないかなって思ってるんだ」
色んなものを失い、それでも人間だから間違いはあるよと許してきた男が、明確に立ち位置を変えたのである。
音楽が流れている。
この音はカルボンの作曲したものだと、わかるぐらいに演奏で個性が残っていた。
カルボンは生活に困らなくなると、改めて自分が満足する、納得する作品作りに取り組み始めた。
そのうちの一つがこれ、浜薔薇へのヒーリングミュージックである。
彼にはおやすみミュージックというリストがあるぐらい、癒しへの興味は強いのだが、まだ感覚が掴めたという感じではないらしい。
ただ納品される前の音のチェックで、スタッフが、睡魔に負けないように聞くのは大変というぐらいなので、何かは掴みかけているようだが…
「何か全然わからない」
定期的にそこはスランプを繰り返している。
(そこまで難しく考えることはないんじゃないか?)
と蘆根は考える。
基本に忠実に、そして色んなものを吸収していけば見えてくるのではないか?
そう思っている蘆根は、スランプらしいスランプはなく。
わからないならやり直せばいい。
そんな方針だった。
クリームをお客さんの足に塗る。
乾燥している肌だ、潤いで満たさなければならない。
しっとりとした肌は、マッサージをするに最適であり、ツボも掴みやすい。
「んふぅ!」
「痛かったですか?」
「いや、何々、いやうん、ちょうどいいよ」
最近このお客さんは散歩を始めたらしい。
「運動しゃって、遅いんだけども」
「すごいですよ、始めれるってことが」
「そうかい?」
「すごい、すごい、そういう気も起きないっていう人もいますから」
「さすがにそれは…そうか、すごいか」
ここら辺が蘆根のすごいところかもしれない、マッサージに行くと、言葉でもいい気持ちにさせてくれる。
(足がちょっと痛かったから、もうやめようかとも思ったけども、頑張ってみようかな)
ここで痛みの部分である、同じ部分の使いすぎを指摘され。
「そうなの?」
「はい、ですから、歩く動きとは逆回転を何回か、こう回してですね、それで歩き出せばいいですよ」
「へぇ、そんなもんでいいんだ」
試してみよう、そんな気になった。
ベットの上で、背中を揉み始める頃には、ヒーリングミュージックが流れていて、音楽の力もあるだろうが、楽しい夢で頭の中がいっぱいにされる。
(他のお店にも行くんだけども、浜薔薇はやはり腕がいいよな)
疲れた時には浜薔薇に行こうそんなお客さんも増えておりますので、お疲れのみなさま、マッサージのご予約をお願いいたします。
初めて寄贈してくださったという理由で表彰、式典などもあったりするので、ニュースなんかで知っている人も多いのではないでしょうか?
「前までソシャゲとかには課金してたんですけども、今はKCJ中心ですね、一度表彰式式で賞状をいただいたら、これからもKCJに寄贈しようって思いました」
この式典というのが思った以上に人の心をくすぐるようだ。
『ここは浜薔薇の耳掃除だそうだよ』
「いや~君と会うまでの時間、少々あったのでね、ちょっと歩いてみた」
「そうですか」
と答えるのは、KCJでもかなりお偉いさんである。
「相変わらず見知らぬ人を不快にさせることが上手いと思ったよ」
「それは…ただちに調査を」
「いいよ、いいよ、情報部も忙しいでしょ」
「…」
「君らぐらいだし、定期的に僕に協力してほしいと、丁寧にアポを取ってきてくれるのは」
「…」
「力を貸してほしい、何度もそれに返事をするけども、今回の僕の答えは…もう少し世の中は荒れた方がいいんじゃないかなって思ってるんだ」
色んなものを失い、それでも人間だから間違いはあるよと許してきた男が、明確に立ち位置を変えたのである。
音楽が流れている。
この音はカルボンの作曲したものだと、わかるぐらいに演奏で個性が残っていた。
カルボンは生活に困らなくなると、改めて自分が満足する、納得する作品作りに取り組み始めた。
そのうちの一つがこれ、浜薔薇へのヒーリングミュージックである。
彼にはおやすみミュージックというリストがあるぐらい、癒しへの興味は強いのだが、まだ感覚が掴めたという感じではないらしい。
ただ納品される前の音のチェックで、スタッフが、睡魔に負けないように聞くのは大変というぐらいなので、何かは掴みかけているようだが…
「何か全然わからない」
定期的にそこはスランプを繰り返している。
(そこまで難しく考えることはないんじゃないか?)
と蘆根は考える。
基本に忠実に、そして色んなものを吸収していけば見えてくるのではないか?
そう思っている蘆根は、スランプらしいスランプはなく。
わからないならやり直せばいい。
そんな方針だった。
クリームをお客さんの足に塗る。
乾燥している肌だ、潤いで満たさなければならない。
しっとりとした肌は、マッサージをするに最適であり、ツボも掴みやすい。
「んふぅ!」
「痛かったですか?」
「いや、何々、いやうん、ちょうどいいよ」
最近このお客さんは散歩を始めたらしい。
「運動しゃって、遅いんだけども」
「すごいですよ、始めれるってことが」
「そうかい?」
「すごい、すごい、そういう気も起きないっていう人もいますから」
「さすがにそれは…そうか、すごいか」
ここら辺が蘆根のすごいところかもしれない、マッサージに行くと、言葉でもいい気持ちにさせてくれる。
(足がちょっと痛かったから、もうやめようかとも思ったけども、頑張ってみようかな)
ここで痛みの部分である、同じ部分の使いすぎを指摘され。
「そうなの?」
「はい、ですから、歩く動きとは逆回転を何回か、こう回してですね、それで歩き出せばいいですよ」
「へぇ、そんなもんでいいんだ」
試してみよう、そんな気になった。
ベットの上で、背中を揉み始める頃には、ヒーリングミュージックが流れていて、音楽の力もあるだろうが、楽しい夢で頭の中がいっぱいにされる。
(他のお店にも行くんだけども、浜薔薇はやはり腕がいいよな)
疲れた時には浜薔薇に行こうそんなお客さんも増えておりますので、お疲れのみなさま、マッサージのご予約をお願いいたします。
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