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クロワッサンも焼いた
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「あれ、すごかった」
サマーダイブの装備品をつけ、草刈りにいったお客さんが、夕方髪を洗うためにやって来た。
「うちの草刈りじゃないんだけどもさ、そういう付き合いって言うのも必要なわけですよ」
それでも暑いから、うわ、天気予報何?これ?赤というか、ム・ラ・サ・キ!
「これは気を付けないと、って思っていたときに、浜薔薇の話を聞いて」
友人が浜薔薇行ってて、その友人が最近会うと浜薔薇の話を語りまくるのである。
「そのうち行くつもりだったんだけども、どんどんすぐに行きたくなる、気持ちがうずいてくるんだよね」
浜薔薇さ、今、シャンブー祭りなんだよ、いや、そう思っているのは俺だけかもしれないんだけど、他のお客さんがさ、シャンブーを大量に購入して、このシャンブーに限り、お手軽な料金でシャンブーしてもらえるんでさ、話聞いたら、俺もそれいけるっていってたから、朝からシャンプーよ。
シャンプー台の前の椅子に座り、服が濡れないようにクロスを巻かれて。
「椅子を倒します」
お湯でしっかりまず洗われます。
「お湯でしっかり洗ったりする?俺はしてない、一回やってもらったほうがいいぜ、あれで流されているだけでも、気持ちいいわけ」
そしてシャンプーが満遍なく塗られて、シャカシャカシャ、シャンブーブラシの出番。
「手じゃなく、シャンブーブラシだから、どうかな?たって思うわけ、でもさ、さすがは浜薔薇なの」
ブラッシングも兼ねているので、手ではできない髪へのアプローチも可能である。
ジャ~
洗い流し。
「レモンのミラクルくるんくるんパワーみたいに、レモンの匂いがするっていうわけじゃないの、どっちかっていうと夕暮れ炭酸デートってさっぱり系の、洗いましたよって匂い、お風呂上がりのあの感じなのさ」
そこで顔がデレッた。
「もうね、この辺でリラックスしすぎて、二度寝みたいな気持ちよさが襲ってくるわけ、蘆根さんって全部そうなんだけどもね、座って、始まって、あ~気持ちいいな~からフッ!と意識が消えていくんだよね、その時いい夢を見るとは言うんだけども、この間初めてそれ見たのさ」
学生時代、勉強するために通っていた喫茶店。
「あそこのピラフとかすごい好きでさ、すると店の人がさ、学生さんだろ?っていって、どんどん食べなさいよっていって、いろんなのたべさせてくれるの、もちろんお値段はそのままよ、んでさ、いい夢見たなって思って、いい匂いがしてきたの」
すごいお腹が空いてくる。
(お客さん、ご飯準備しているときのイツモみたいになってる)
「よろしかったら食べていきませんか?」
「えっ?なんかキッチンカーがあるの?」
「それと炊き出しやってまして」
「炊き出し?えっ?そういうのもここでやっているの?」
ほら、俺は浜薔薇有段者じゃないから、たまに楽しむタイプだからさ、そこまで知らなかったわけよ。
炊き出しがカレーだったし、ご飯代浮いたなって、浜薔薇で使ったから、ご飯どうしようか、安く済ませようかとかも考えていたわけよ。
パク
上の空でカレーを食べるもんじゃないね。
アッチチと火傷したんだ。
んでその時にさ。
(あのおじさんの作ったカレーみたいだな)
野菜とかもゴロゴロしててさ、こういうカレーって今はあんまりないよなって。
「さすがに使った人があのおじさんだったなんて展開はないさ、でも思い出すには十分だったわ、昔は良かったなとは言わないけども、ああいうきちんとした仕事で、あの値段はね…まあ、あのおじさんが地主だったからできた経営だよね」
そんな話を友人とはした。
「それで思い出したんですけども、カルボンさんのインタビュー記事楽しみにはしてたんですよ」
「ああ、あれか」
カルボンは大家でもあるので、全国の大家を取材している媒体から、オファーが来たんですけども。
「なんで利益が出ているのか、あっ、それは浜薔薇が近所にあるからですってことで終わった奴な」
「やっぱりそうなんですね」
「この辺、アパートも空室多かったからな」
それが浜薔薇で炊き出しなどで、アパートの住人に食事がつくようになったら、満室になった。
「特に贅沢しなければ、お金が溜まっていくから離れる理由がまるでないっていったな」
「だってここの炊き出しとキッチンカーのレベルが高すぎて」
無料の炊き出しに、ちょっと+の料金でキッチンカーのメニューを頼むと、外食にいかなくなる。
「この辺、ご飯食べるところありませんし」
「そうなんだよ、だから食べるところもかなりきちんと作ってくれたし、今だと店では出せないけども、新メニューとかここだけ限定とかの反応の実験に使っていたりもするね」
そうなると、そこのファンが並ぶのでこみ合う。
「淡麗系のラーメンとかすごいの来ない?」
「水から確保しているそうなんですよ」
この辺は湧き水も多いが。
「それこそ、あの人たちに話聞いたら、どこの湧き水が美味しいか、かなり詳しくわかるんじゃないかな」
そこに珈琲の匂いがしてきた。
「今日は珈琲もいいな」
「クロワッサンも焼いたっていってましたよ」
「ここは毎日来てもご飯飽きない、は~昼の時間こっちまでこれないのが悲しいわ」
近所のオフィスのみなさんは、もう先に予約しておりまして。
「テイクアウト云々の前からこうだからさ、生活全然変わらない」
なんだそうだ。
サマーダイブの装備品をつけ、草刈りにいったお客さんが、夕方髪を洗うためにやって来た。
「うちの草刈りじゃないんだけどもさ、そういう付き合いって言うのも必要なわけですよ」
それでも暑いから、うわ、天気予報何?これ?赤というか、ム・ラ・サ・キ!
「これは気を付けないと、って思っていたときに、浜薔薇の話を聞いて」
友人が浜薔薇行ってて、その友人が最近会うと浜薔薇の話を語りまくるのである。
「そのうち行くつもりだったんだけども、どんどんすぐに行きたくなる、気持ちがうずいてくるんだよね」
浜薔薇さ、今、シャンブー祭りなんだよ、いや、そう思っているのは俺だけかもしれないんだけど、他のお客さんがさ、シャンブーを大量に購入して、このシャンブーに限り、お手軽な料金でシャンブーしてもらえるんでさ、話聞いたら、俺もそれいけるっていってたから、朝からシャンプーよ。
シャンプー台の前の椅子に座り、服が濡れないようにクロスを巻かれて。
「椅子を倒します」
お湯でしっかりまず洗われます。
「お湯でしっかり洗ったりする?俺はしてない、一回やってもらったほうがいいぜ、あれで流されているだけでも、気持ちいいわけ」
そしてシャンプーが満遍なく塗られて、シャカシャカシャ、シャンブーブラシの出番。
「手じゃなく、シャンブーブラシだから、どうかな?たって思うわけ、でもさ、さすがは浜薔薇なの」
ブラッシングも兼ねているので、手ではできない髪へのアプローチも可能である。
ジャ~
洗い流し。
「レモンのミラクルくるんくるんパワーみたいに、レモンの匂いがするっていうわけじゃないの、どっちかっていうと夕暮れ炭酸デートってさっぱり系の、洗いましたよって匂い、お風呂上がりのあの感じなのさ」
そこで顔がデレッた。
「もうね、この辺でリラックスしすぎて、二度寝みたいな気持ちよさが襲ってくるわけ、蘆根さんって全部そうなんだけどもね、座って、始まって、あ~気持ちいいな~からフッ!と意識が消えていくんだよね、その時いい夢を見るとは言うんだけども、この間初めてそれ見たのさ」
学生時代、勉強するために通っていた喫茶店。
「あそこのピラフとかすごい好きでさ、すると店の人がさ、学生さんだろ?っていって、どんどん食べなさいよっていって、いろんなのたべさせてくれるの、もちろんお値段はそのままよ、んでさ、いい夢見たなって思って、いい匂いがしてきたの」
すごいお腹が空いてくる。
(お客さん、ご飯準備しているときのイツモみたいになってる)
「よろしかったら食べていきませんか?」
「えっ?なんかキッチンカーがあるの?」
「それと炊き出しやってまして」
「炊き出し?えっ?そういうのもここでやっているの?」
ほら、俺は浜薔薇有段者じゃないから、たまに楽しむタイプだからさ、そこまで知らなかったわけよ。
炊き出しがカレーだったし、ご飯代浮いたなって、浜薔薇で使ったから、ご飯どうしようか、安く済ませようかとかも考えていたわけよ。
パク
上の空でカレーを食べるもんじゃないね。
アッチチと火傷したんだ。
んでその時にさ。
(あのおじさんの作ったカレーみたいだな)
野菜とかもゴロゴロしててさ、こういうカレーって今はあんまりないよなって。
「さすがに使った人があのおじさんだったなんて展開はないさ、でも思い出すには十分だったわ、昔は良かったなとは言わないけども、ああいうきちんとした仕事で、あの値段はね…まあ、あのおじさんが地主だったからできた経営だよね」
そんな話を友人とはした。
「それで思い出したんですけども、カルボンさんのインタビュー記事楽しみにはしてたんですよ」
「ああ、あれか」
カルボンは大家でもあるので、全国の大家を取材している媒体から、オファーが来たんですけども。
「なんで利益が出ているのか、あっ、それは浜薔薇が近所にあるからですってことで終わった奴な」
「やっぱりそうなんですね」
「この辺、アパートも空室多かったからな」
それが浜薔薇で炊き出しなどで、アパートの住人に食事がつくようになったら、満室になった。
「特に贅沢しなければ、お金が溜まっていくから離れる理由がまるでないっていったな」
「だってここの炊き出しとキッチンカーのレベルが高すぎて」
無料の炊き出しに、ちょっと+の料金でキッチンカーのメニューを頼むと、外食にいかなくなる。
「この辺、ご飯食べるところありませんし」
「そうなんだよ、だから食べるところもかなりきちんと作ってくれたし、今だと店では出せないけども、新メニューとかここだけ限定とかの反応の実験に使っていたりもするね」
そうなると、そこのファンが並ぶのでこみ合う。
「淡麗系のラーメンとかすごいの来ない?」
「水から確保しているそうなんですよ」
この辺は湧き水も多いが。
「それこそ、あの人たちに話聞いたら、どこの湧き水が美味しいか、かなり詳しくわかるんじゃないかな」
そこに珈琲の匂いがしてきた。
「今日は珈琲もいいな」
「クロワッサンも焼いたっていってましたよ」
「ここは毎日来てもご飯飽きない、は~昼の時間こっちまでこれないのが悲しいわ」
近所のオフィスのみなさんは、もう先に予約しておりまして。
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なんだそうだ。
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