浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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満員御礼 フィギュアスケート サメシングル

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『満員御礼  フィギュアスケート サメシングル』

傑が映画館のそばを通ると、この間見に行った映画が好評なのを知った。
「大漁旗作られるほどなのか、それなら良かったな、カルボンの奴も映画音楽はじめてだったから、結構音楽大変だったみたいだぞ」
「あれ、確か、本当に中学校の吹奏楽部がヒントになっているんですよね」
「原作もそうだからな、でもあいつは確か吹奏楽部じゃなかったんだよ、音楽方面は無駄とか言われてて」
「それ聞いちゃうと、才能ってどこから来るのかわからないですね」
「だからイメージで作ったとはいってたな」
「イメージ!それであんなに素晴らしいものを!」
それでも最初は苦戦した。
気分転換にコーヒーを飲みに行ったときに、風に乗って、校舎から聞こえる吹奏楽部の練習、そこでああなるほどと作り始めた。
「メイキングのサメ&トライ見たときにも、音作りの話を少し触れてて」
川で課題曲の練習したら、サメが来ちゃったから、サメトランペットの仮タイトル、イメージのままなのだが。
『川にいるサメを呼び寄せるような曲、吹いたら異世界召喚できそうなイメージで!』
と付箋がつけられていた。
「監督も妥協しない人だから、これなら僕のサメ心満たせるよ、四番でお願い」
カルボンはこのためにたくさん曲を作ったそうだ。
「ファン的には没になったのも聞きたいですがね」
サメと少年、最初の川のシーンはこの曲やるよって言われて、一週間ぐらいの練習した感じにしている。
「あの拙さも、わざとなのがびっくりした」
一級河川に済んでいたから、サメの名前は「イッキュウ」になったり、リズムに合わせて揺れらは、まんまメトロノームをイメージしている。
「あれで尾びれが強い、柔らかな丸みを演技力で表現出来るんだ」
監督はサメのメトロノームを作りたかったが、予算はないと叱られて、その話を聞いたファンが、作ってくれた。
「やっぱりサメファンは最高だね、公式からリンクしちゃったから、適当にダウンロードして使ってくれ、すんごいうるさいから、タイマーにぴったり!」
ファンも大事にしています。
「あっ、そういえばスタッフとか出演者のイベントがあっても、カルボンは出ないんですよね」
「やりにくくなるからっていって断ってるぞ、なんかそういう付き合いよりも、音に専念したいって、ほらあいつさ、社会人になってから空いている時間で、コツコツやってきた遅咲きだからさ、飢えているんだわ、これもやりたいあれもやりたいって、だからフリーで色々と出しているのも、仕事に繋がるとかそんなんじゃなく聞いてくれ!はあるそうだぞ」
「もうだってアパートとコインランドリーの大家ですもんね、やめたりはしませんよね?」
「しないな、でもまあ、どうするかなはあったらしいが」
「作曲してほしいですよ、これからも」
「今度会ったらいっておく、そういえばうちのマッサージ音楽聞いて、他のお店でもそういうのを取り入れたいって思ったとか、結局ボツになったらしいけどもな、そしたら今度は睡眠用の音楽を研究してて、今はどこだっけ、とりあえずヒントになるようなところにいるらしいんだけども」
「睡眠用の音楽のヒント?」
「あいつは何かを作る際に、イメージがわいてくるまで色々とするんだよ、それこそ、あっちこっちに時間が許す限りふらふらしている」
音と一つになる作業らしい。
「そういえば、あのサメ映画の監督、今、もう一本撮影しているとか言ってたぞ」
「えっ?」
「なんだっけ、最初の目標は達成したとかで、あ~これこれ、この記事」
目標を達成したら、もう一本撮らせてもらうことになったんですが、それはフィギュアスケート サメシングルのイベントでお礼の上映になります。
「監督の実話、家族関係を役者さんが演じてるもので、原作のエッセイがなんだっけ『お父さんはサメ映画がなければダメなんだ』とかいうやつ」
サメ映画を撮影し終わり、久しぶりに家に帰ったら、嫁から、もうついていけませんって言われて離婚した。
娘からはまだ理解してくれるけども「お父さんからサメ映画をとったら何が残るのよ」って言われてる。
「それすごい家族関係ですね」
「くだびれたおっさんをそのまま主役にすると、作品にならないので、イケオジでもある、久保くんが僕の役をやってくれましたって」
「久保?えっ、まさかのクボミチ」
「そうそう、この人だな」
メンズ雑誌の表紙を飾ってます。
「クボミチがサメ映画…」
「自主製作の頃は、確かほぼクボミチだったとかで、なんか事務所の関係で公開はできないから、幻の作品になっているという」
「それは、クボミチファンは見たがるでしょ」
「リクエストも多いし、なんかクボミチが監督役になるっていったら、その上映のイベントはもう埋まったとかいってたな」
これは配信予定にはなってます。
「そういえばサメ映画ファンって以外に多いというか」
「いるだろう、前に雑貨扱っているところで本日販売開始とか、限定の、ほら夏だと海デザインのもの、それさ確かファンが多くて、毎月新作出てる手帳あるじゃん、初日にたまたま居合わせたんだけども」
おや、あなたもファンですか?
映画館ではお見かけしておりますが、こうして会うなんて、サメのお導きでかね。
この後どうです?喫茶店でサメ映画の話を。
いいですね、私の周囲、サメ映画のファンがいなくて、ずっと話してみたいと思っていたんですよ。
「サメ柄の手帳だけ売り切れてたな」
これを買わなくて何がサメファンなのか。
フィギュアスケート サメ シングルを見に来ているサメ映画ファンはほぼ持っているこのアイテムですが、もう少し映画を見てくれる人が増えると、もしかしたら、コラボも(チラッチラッ)あるかもよ。
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