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今日も世界は崩壊しないようです
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「おはようございます」
「ああ、蘆根さん…今寝てたよ」
「穏やかな顔してましたよ」
「そうだろうね、いい夢を見てた、ここはそうだ、本当にいい夢が見れる」
「そうなんですか?」
「マッサージしてもらって気持ちよくなっている状態でうつらうつら、そこから寝落ちしたら気持ちいいよ、仕事で大分疲れていたから、ほら、浜薔薇毎日コースしたいぐらいだから」
「気を付けてくださいよ」
「気を付けているつもりかんだけどもね、人生と言うのは本当にうまくいかない」
マッサージをしてもらったために、髪へのブローなどは終わったあとでしてもらう。
「最近、湯船使ってます?」
「忙しいから温泉行ってる、なんかもう掃除する手間も解決に使いたいって感じ」
「それ本当に忙しいですよ」
「蘆根さんは忙しくなったら、どうやっていろんなことこなしてる?」
「あまり参考にならないですよ、修行時代から時間がいくらあっても足りないから、まずは体の調子を常にキープすることが優先で、それ以外は捨てるようなもんですから」
「本当にそのために生きてるって感じだね」
「そうですね、そうしないと覚えられないんだなって思ったら、だんだん減らしていきましたね」
「蘆根さんみたいな生き方も必要なんだけども、なんか家族だったら心配になっちゃうよね」
その時もイツモは見ていた。
店を閉めて、自宅に戻ると、まず玄関でイツモが待っていた。
「待っていなくても、良かったんだぞ」
抱き上げる、この時足をチェック。
「はい、綺麗にしようね」
拭かれる。
この時も上手に拭くので、イツモはよい顔になる。
ソファーの上に離され、その間に着替え、洗濯機に…の間にもイツモはすり寄ってくる。
「ご飯はもう食べたろ?ん?足りなかったか?」
足の間を行ったりきたり。
ここから蘆根は自分の食事だが、今は炊き出しかキッチンカーの人たちが用意してくれるものを温めるだけなので、楽である。
「今日は炒め物だが」
メモがついている、味の秘密はXO!
暗号のようだが、調味料のことだよ。
カルボンアパートの住人と同じように、栄養管理された食事である、そしてそこに不満を唱えるような男ではないし。
「うまっ」
何しろ旨かった。
最近KCJの炊き出し担当の人が変わったというか、増えたのだが、この人は本当にマメな人で、炊き出しにメモをつけるが、それはご家庭でも作ってみてねの調理レシピがついている。
「XO醤の他にも、いろいろ使ってんだな」
実はこれは善意で行っていた、そのためにKCJは知らなかったので。
「ええっとそれホームページとかに載せたいんですけども」
「あっ、全部手書きで出していたから残ってないです」
「えっ?」
そのレシピはカルボンアパートの住人はみな捨てていたが。
「えっ?レシピ、あの付箋に書いていたやつ?ありますよ」
蘆根はマメなので持っていた。
「ちょっと待ってね」
そういって前に波里から、お土産ですともらった菓子の空き箱に、ついてきた付箋をしまっていたのだ。
「よくとってましたね」
「いや、良くできていたし」
「良かった、これが残っているのと、残ってないのじゃ大違い」
「これついてきた状態で写真を撮影して、何を食べたか業務日誌にも書いてるから、全部あると思うよ」
「それを見せてもらえますか?」
「ああ、後でまとめて書類を」
「良ければこちらでそういったものも製作しますが」
「そう?じゃあ…」
まず付箋を渡して、業務日誌をペラペラとめくり。
「35日分、ここから見ればわかるから」
「ありがとうございます、お借りします」
それを借りて、出張所の方で打ち合わせを始める。
「付箋見つかりましたっていったら、ヒャッホーって言ってた」
「そりゃあ、ヒャッホーっていいますよ、それこそ山宮さんは蘆根さんのように修行してきた人ですから、言葉一つ一つに重みがあるわけでしょ」
それこそ、料理番組みたいな内容です。
「しかもわからない人に説明できるんですよ、あの人は」
自分の言葉でしか話さない人もいる。理解したかったらそっちが勉強しろというやつであった。
「それはうちの職員にはなれませんが」
「ただし警備部除く」
「そうなんですよね、警備部除くなんですよね」
「まあ、しょうがないんだがな、こっちの世界で戦うことが仕事になるというのはあまりないから」
「警備っていってるのに、積極的警備ですとかで、来る日に備えでで、なんでガチバトルやっているのかわかりませんが」
「あれな、観戦者いるから、お金もとっているし、吸血鬼療法にはいいそうだし」
「それ聞いちゃうとな」
生気を何らかの原因で失うと言うことがある、それを誰かの命で補うことをみな吸血鬼療法などいう。
「ビジネス用語では悪い方の意味で、吸血鬼、人の生き血を吸って生きているようなやつですけども、こっちの場合は、生きる気力を失った人に安全なところから、ガチバトルを観戦してもらうことで、本能を揺るがすっていう、私はなったことがないからわからないですが」
「あれは利くぞ、今はストレス障害の人にも認められてて、短期間で効果出るから、見学者も多い」
だから私たちが笑いながら戦うのは意味があるのです。
「あっ、大多数はきちんと警備しています、そこで盛り上がっちゃう人は、一般職の試験も取らない、戦闘職の人たちですね」
剣が折れたらここまでか俺も死ぬなんていうと思ったか?なんてしぶとく頑固な人たちなのですが。
「有事の際、先に一番槍狙いにいって、早く終結するし、あの人たちは躊躇わないから」
「だって躊躇うと死ぬしな」
「東司もそっちの人でしたね」
世界が終わるようなことが起きようとしても、とりあえず切って何事もなかったように終わらせる。
「あ~暇だな」
毎日世界崩壊の危機とか起きてくんねえかな、そしたら楽しいんだけども。
このメンタルによって、今日も世界は崩壊しないようです。
「ああ、蘆根さん…今寝てたよ」
「穏やかな顔してましたよ」
「そうだろうね、いい夢を見てた、ここはそうだ、本当にいい夢が見れる」
「そうなんですか?」
「マッサージしてもらって気持ちよくなっている状態でうつらうつら、そこから寝落ちしたら気持ちいいよ、仕事で大分疲れていたから、ほら、浜薔薇毎日コースしたいぐらいだから」
「気を付けてくださいよ」
「気を付けているつもりかんだけどもね、人生と言うのは本当にうまくいかない」
マッサージをしてもらったために、髪へのブローなどは終わったあとでしてもらう。
「最近、湯船使ってます?」
「忙しいから温泉行ってる、なんかもう掃除する手間も解決に使いたいって感じ」
「それ本当に忙しいですよ」
「蘆根さんは忙しくなったら、どうやっていろんなことこなしてる?」
「あまり参考にならないですよ、修行時代から時間がいくらあっても足りないから、まずは体の調子を常にキープすることが優先で、それ以外は捨てるようなもんですから」
「本当にそのために生きてるって感じだね」
「そうですね、そうしないと覚えられないんだなって思ったら、だんだん減らしていきましたね」
「蘆根さんみたいな生き方も必要なんだけども、なんか家族だったら心配になっちゃうよね」
その時もイツモは見ていた。
店を閉めて、自宅に戻ると、まず玄関でイツモが待っていた。
「待っていなくても、良かったんだぞ」
抱き上げる、この時足をチェック。
「はい、綺麗にしようね」
拭かれる。
この時も上手に拭くので、イツモはよい顔になる。
ソファーの上に離され、その間に着替え、洗濯機に…の間にもイツモはすり寄ってくる。
「ご飯はもう食べたろ?ん?足りなかったか?」
足の間を行ったりきたり。
ここから蘆根は自分の食事だが、今は炊き出しかキッチンカーの人たちが用意してくれるものを温めるだけなので、楽である。
「今日は炒め物だが」
メモがついている、味の秘密はXO!
暗号のようだが、調味料のことだよ。
カルボンアパートの住人と同じように、栄養管理された食事である、そしてそこに不満を唱えるような男ではないし。
「うまっ」
何しろ旨かった。
最近KCJの炊き出し担当の人が変わったというか、増えたのだが、この人は本当にマメな人で、炊き出しにメモをつけるが、それはご家庭でも作ってみてねの調理レシピがついている。
「XO醤の他にも、いろいろ使ってんだな」
実はこれは善意で行っていた、そのためにKCJは知らなかったので。
「ええっとそれホームページとかに載せたいんですけども」
「あっ、全部手書きで出していたから残ってないです」
「えっ?」
そのレシピはカルボンアパートの住人はみな捨てていたが。
「えっ?レシピ、あの付箋に書いていたやつ?ありますよ」
蘆根はマメなので持っていた。
「ちょっと待ってね」
そういって前に波里から、お土産ですともらった菓子の空き箱に、ついてきた付箋をしまっていたのだ。
「よくとってましたね」
「いや、良くできていたし」
「良かった、これが残っているのと、残ってないのじゃ大違い」
「これついてきた状態で写真を撮影して、何を食べたか業務日誌にも書いてるから、全部あると思うよ」
「それを見せてもらえますか?」
「ああ、後でまとめて書類を」
「良ければこちらでそういったものも製作しますが」
「そう?じゃあ…」
まず付箋を渡して、業務日誌をペラペラとめくり。
「35日分、ここから見ればわかるから」
「ありがとうございます、お借りします」
それを借りて、出張所の方で打ち合わせを始める。
「付箋見つかりましたっていったら、ヒャッホーって言ってた」
「そりゃあ、ヒャッホーっていいますよ、それこそ山宮さんは蘆根さんのように修行してきた人ですから、言葉一つ一つに重みがあるわけでしょ」
それこそ、料理番組みたいな内容です。
「しかもわからない人に説明できるんですよ、あの人は」
自分の言葉でしか話さない人もいる。理解したかったらそっちが勉強しろというやつであった。
「それはうちの職員にはなれませんが」
「ただし警備部除く」
「そうなんですよね、警備部除くなんですよね」
「まあ、しょうがないんだがな、こっちの世界で戦うことが仕事になるというのはあまりないから」
「警備っていってるのに、積極的警備ですとかで、来る日に備えでで、なんでガチバトルやっているのかわかりませんが」
「あれな、観戦者いるから、お金もとっているし、吸血鬼療法にはいいそうだし」
「それ聞いちゃうとな」
生気を何らかの原因で失うと言うことがある、それを誰かの命で補うことをみな吸血鬼療法などいう。
「ビジネス用語では悪い方の意味で、吸血鬼、人の生き血を吸って生きているようなやつですけども、こっちの場合は、生きる気力を失った人に安全なところから、ガチバトルを観戦してもらうことで、本能を揺るがすっていう、私はなったことがないからわからないですが」
「あれは利くぞ、今はストレス障害の人にも認められてて、短期間で効果出るから、見学者も多い」
だから私たちが笑いながら戦うのは意味があるのです。
「あっ、大多数はきちんと警備しています、そこで盛り上がっちゃう人は、一般職の試験も取らない、戦闘職の人たちですね」
剣が折れたらここまでか俺も死ぬなんていうと思ったか?なんてしぶとく頑固な人たちなのですが。
「有事の際、先に一番槍狙いにいって、早く終結するし、あの人たちは躊躇わないから」
「だって躊躇うと死ぬしな」
「東司もそっちの人でしたね」
世界が終わるようなことが起きようとしても、とりあえず切って何事もなかったように終わらせる。
「あ~暇だな」
毎日世界崩壊の危機とか起きてくんねえかな、そしたら楽しいんだけども。
このメンタルによって、今日も世界は崩壊しないようです。
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