浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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チャキチャキ

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(100円ショップのこれは確かに使えるな)
コニーのおすすめなどのブログの記事も傑はしっかりと見る。
蘆根も100円ショップの滞在時間は長いというが、傑もしっかりと長い。
(前のあれ買っておいてよかった、再入荷なしだったみたいだし)
こういう場所は再入荷なしだから、ラス1だったら買え!にどうしてもなることだろう。
傑は浜薔薇のブログも書いていたりするのだが、自分のこれはおすすめもしっかりと書いていて、読者も反応は見えないが、カウンターは動いているので、きちんと定期読者はいるのだろう。
(あっ、この陳列方法見易い、買いやすいな)
こういうところは商売目線、説明しなくても在庫がどこなのかわかる仕組みとかは店でも導入したいところである。
ブログなどや、お客さんへのコーディネートの説明のため彼は手帳に説明文をメモしておくことを習慣づけている。
特に彼を信頼おける人だとみながいうのは。
「安いときに買ってください」
こういうことをサラッということだろう。
「えっ?今じゃなくてもいいの?」
「セールがあったりするんですから、そういうのを活用してください、お金がいくらあっても足りなくなるじゃありませんか」
そんなことを言うから、傑さんには頼んで正解なんだってと言われるようになるのだ。
お金が厳しくても、きちんと上手くやってくれるところも評価されているので。
「傑くん、塾にいけない子供たちのための勉強の場とかを開催することになったんだけどもね」
先生の代表を勤める男性から。
「困窮していると、子供の持ち物にも回らないようなんだよね」
ボロボロのまま来たりします。
それで一度KCJの職員と一緒に見に行ったことがある。
「これは…」
熱意は認めるが、熱意だけでどうにかなるのかな?とKCJにしてはかなり辛口なコメントを出した。
「そんなに悪いですか?」
帰りに喫茶店に行ったときに、その話の続きを聞いた。
「悪いですね」
具体的き説明し始めた。
「あそこ、夜から住宅地の方への歩道とか薄暗いから、犯罪率高いですし」
安いところで借りたらそういう問題も出てくるだろう。
「ただ早急に解決したいというのもわかりますが、やるならなんでも何となくはダメでしょう、ここがね、難しいところです」
「じゃあ、誰がやるだよって言われたら終わりですし」
「一応代案はあるから、辛口なので」
「えっ?それは…意地悪では?」
「いえ、ちゃんとあちこち、それこそ行政の窓口に問い合わせてもらえたらわかることかんですけども、そういう準備をしないままやってしまったなとは思います」
傑は窓側に座っていたから見えなかったが、傑の後ろを猫が一匹、いや、あれはKCJのケットシーか、顔を見せた後闇に消えていった。
「なんです?」
「ちょっとずつ手直しはいるなとは思います、確かに目的は素晴らしいので」
「ここは浜薔薇からも遠いですから、浜薔薇にはこれませんからね」
「もう浜薔薇だと場所はないでしょ、炊き出しとキッチンカー…」
そしてネズミの交易所。
「までやると、場所がね、赤字を出してないのはすばらしいですけども」
(今何か、間がなかったかな?)
「そういえば買い出しはどうなんですか?」
「はあ、まあ、適度に買い物してますよ」
「傑さんは本来だったらそっち一本でもやっていける人ですからね」
「そんなことありませんし、やっぱりその、こういうコーディネートのアイテムはね、波があるから、安定してないんですよ、そりゃあね、良いものが安く手にはいるときはありますけども、あまり波があるのは僕の性格としては無理ですね」
「そりゃあ、残念」
「残念ですかね」
「あればあるほどそれが全部空になる、そのぐらいのうでの持ち主が兼業でしたから」
「後ですね、勉強もしていかなければならないっていうのもあるとは思いますよ」
「勉強ですか?」
「そうです、勉強です、何が今、特集を組まれているのかとか、そういうのを知らなければ気をつけれませんよ。確かに浜薔薇のお客さんは最初の頃は、そう身なりを気にしているタイプではなかったけども、だんだん目が肥えている、そんな人たちに選ばれていることは幸せなことですよ」
「確かにそうですね、頼りにならなければ金なんて払いませんからね」
「それを見たときに、ワー!と心が躍るような何かって人生には必要なんですよ」
傑は自分でこの言葉が出てきた時驚いたという。
(そんなこと考えてたんだな)
買い物してきたその日は、良かったものだけを手帳に書き込んでいる。
きちんと値段を書き込んでいるところが傑らしいし、また値段も手頃な値段ばかりなのも彼らしいではないか。
こういったことの積み重ねによって。
「番頭さん、実はこういうのを探しているんですが、お金が足りなくて」
「えっ?セールとか見ました?」
相談なんかを受付。
「はい、これですね」
プリントアウトでその予算で買える通販などをリストアップまでしてくれる。
たまに…
「それだったら、傑さん奢ってくださいよ」
なども出るのだが?
「客じゃねえなら、帰ってくれるか?」
蘆根がハサミをチャキチャキ言わせながらそういった。
イツモでさえ蘆根を怒らせるのは絶対に嫌だという理由がここにある。
チャキチャキ!

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