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当方の耳掃除についてですか?
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焼きたてのパンの香りというものは良いものである。
浜薔薇の駐車場にあるキッチンカー福猫一号からの匂いで。
「期間限定にはなりますがよろしくお願いします」
パン屋さんが朝から来ることになりました。
「今のうちに店の改修しようと思いまして」
床などトータルで直すということで、その間浜薔薇で出店なのですが。
「キャッホー」
はしゃいでいるのは出張所の二人。
(東司さん?もしかして今キャッホー言ったの)
うん、キャッホーってたよ。
「浜薔薇の周囲はご飯が美味しいのですが、小麦関係が弱くて」
そのためにパンや餃子などは支部に戻ることになったときに買ってきてた。
「冷凍庫開けたら、アイス買ってきたんで、冷凍庫使わせえもらおうとしたら、餃子がパンパンにつまってました」
これは永島からの話。
「でも、あの餃子屋さんが、このご時世ということもあって、店内でしか食べれない餃子を冷凍で販売、これは食べるしかないでしょ!」
「旨いんですけどもね、確かに」
アイスは3つも入れたら、餃子に阻まれてました。
「理由がちゃんとあるんですよ」
備え付けのオーブンで焼くとちょうどいいから。
「後は炊き出しの時に、ご飯注文してくる人たちが必ずでるから、その人たちにこちらの分を頼んでですね」
餃子とご飯、それだけで食べる男二人。
「この店の餃子セットを頼むと、スープもつくんだけどもさ」
生姜の天ぷらの牛だしスープがつきます。
「支部にいるときは、いつでも食べれるからそんなに気にはならなかった、ただ今なら、時折猛烈に食べたくなるんだよな」
「おそらく浜薔薇出張所から離れた場合、似たような感じでご飯とかラーメンとか食べたくなりますよ」
「今のうちにその時のために通販やってくれないか頼めばいいかな」
「ああ、それも悪くはないでしょうね」
後、浜薔薇方面から離れると欲しくなるものは何かっていうと、温泉と耳かき。
「一時的にこっちに通ってた人は温泉については本当に言いますよね」
ベストフレンドの湯は温泉です。
「シャワーが続くと本当に思うらしいぞ」
あ~唐だがベタベタする、こういうときはシャワー嫌だな、ベストフレンドの湯に行って、体ガッツリ洗った後に、プカプカ浮かびたいな。
「だからたまに浜薔薇に行くの?俺が代わりに行こうか?ってお使い引き受けていいよっていう感じにはなるよな」
その後、お風呂に行くから。
「午後三時ぐらいに終わるような用事だと、特にね」
早く終わるので、平日のその時間だとお湯が空いている。
「夜もいいんだけどもさ、やっぱりゆっくり入るならそのぐらいがいいかなって思ってる」
ネットを介在して仕事をするようになると、そういった出張がなくなったので。
「そこはとても悲しいのです」
これ以上踏み込んだ話をすると、調査が入るので言えませんが、一部の職員はそういう仕事は歓迎します。
電話が鳴る。
俺がとると、蘆根が出る。
「はい、浜薔薇です」
と挨拶をしながら、向こうの話を聞いていくと。
「当方の耳掃除についてですか?ただいま耳掃除は全て金属製の耳かきを使用しておりますが、+千円でご使用後はお持ち帰りなることを前提でのみ、以前より使っております、竹の耳かきにて耳掃除をさせていただいております、その竹の耳かきというのはですね、今の時期は竹の子が、秋になると松茸を始めとするキノコなど山の恵にあふれている斜面に勢いよく生えておりまして、それを代々守り続け、今は次男の清里さんが受け継ぐために、山の掟を習っております。また耳掃除は当店のレジェンド、浜薔薇といえばタモツ、この道に入ってから50年以上、しかし飽くなき探求心は燃え続け、好奇心は尽きることはありません、今のあなたに耳掃除をされているお客様の、トローンとした顔を見せてあげたい、人間というのはここまで油断できるのかと。私ももう新人という年齢ではなく、経験を重ねて、後進に指導する身ではありますが、そんな私が、躊躇するような耳というものはあります。それこそ、垢がびっしりとつまり、耳かきなんて入る隙間もない、耳鼻科に行ってもおかしくはない耳でさえも、丁寧に、スッスッと迷いなく、その手は動いてはどんどんと綺麗になっていく、あれは痺れる、先生、俺もいつかその域に達しますますからね」
「おう、頑張れ」
「はい、それではお客様、浜薔薇でお待ちしております、失礼します」
チン!
それは耳かきの問い合わせというよりも、蘆根のショータイムのようであった。
「蘆根よ、それに耳鼻科に行ってもおかしく耳とは言うが、あれは耳が少しばかりおかしいから、耳鼻科に行くんだけども、診察の時邪魔だから、髪を短くしてくれないかって来た客だ」
傑が髪を切り、タモツが耳かきをしたところ聞こえはよくなったが、そのまま耳鼻科にはきちんといった。
「おそらく耳垢が充満していたからとかいってましたから、どっちにしろ耳掃除でしょうね、耳鼻科だとあの椅子で診察されると緊張しちゃうから、浜薔薇でやってもらってよかったです」
個人の感想です、耳の調子が悪いかたは医療機関にお問い合わせし、ご相談ください。
浜薔薇の駐車場にあるキッチンカー福猫一号からの匂いで。
「期間限定にはなりますがよろしくお願いします」
パン屋さんが朝から来ることになりました。
「今のうちに店の改修しようと思いまして」
床などトータルで直すということで、その間浜薔薇で出店なのですが。
「キャッホー」
はしゃいでいるのは出張所の二人。
(東司さん?もしかして今キャッホー言ったの)
うん、キャッホーってたよ。
「浜薔薇の周囲はご飯が美味しいのですが、小麦関係が弱くて」
そのためにパンや餃子などは支部に戻ることになったときに買ってきてた。
「冷凍庫開けたら、アイス買ってきたんで、冷凍庫使わせえもらおうとしたら、餃子がパンパンにつまってました」
これは永島からの話。
「でも、あの餃子屋さんが、このご時世ということもあって、店内でしか食べれない餃子を冷凍で販売、これは食べるしかないでしょ!」
「旨いんですけどもね、確かに」
アイスは3つも入れたら、餃子に阻まれてました。
「理由がちゃんとあるんですよ」
備え付けのオーブンで焼くとちょうどいいから。
「後は炊き出しの時に、ご飯注文してくる人たちが必ずでるから、その人たちにこちらの分を頼んでですね」
餃子とご飯、それだけで食べる男二人。
「この店の餃子セットを頼むと、スープもつくんだけどもさ」
生姜の天ぷらの牛だしスープがつきます。
「支部にいるときは、いつでも食べれるからそんなに気にはならなかった、ただ今なら、時折猛烈に食べたくなるんだよな」
「おそらく浜薔薇出張所から離れた場合、似たような感じでご飯とかラーメンとか食べたくなりますよ」
「今のうちにその時のために通販やってくれないか頼めばいいかな」
「ああ、それも悪くはないでしょうね」
後、浜薔薇方面から離れると欲しくなるものは何かっていうと、温泉と耳かき。
「一時的にこっちに通ってた人は温泉については本当に言いますよね」
ベストフレンドの湯は温泉です。
「シャワーが続くと本当に思うらしいぞ」
あ~唐だがベタベタする、こういうときはシャワー嫌だな、ベストフレンドの湯に行って、体ガッツリ洗った後に、プカプカ浮かびたいな。
「だからたまに浜薔薇に行くの?俺が代わりに行こうか?ってお使い引き受けていいよっていう感じにはなるよな」
その後、お風呂に行くから。
「午後三時ぐらいに終わるような用事だと、特にね」
早く終わるので、平日のその時間だとお湯が空いている。
「夜もいいんだけどもさ、やっぱりゆっくり入るならそのぐらいがいいかなって思ってる」
ネットを介在して仕事をするようになると、そういった出張がなくなったので。
「そこはとても悲しいのです」
これ以上踏み込んだ話をすると、調査が入るので言えませんが、一部の職員はそういう仕事は歓迎します。
電話が鳴る。
俺がとると、蘆根が出る。
「はい、浜薔薇です」
と挨拶をしながら、向こうの話を聞いていくと。
「当方の耳掃除についてですか?ただいま耳掃除は全て金属製の耳かきを使用しておりますが、+千円でご使用後はお持ち帰りなることを前提でのみ、以前より使っております、竹の耳かきにて耳掃除をさせていただいております、その竹の耳かきというのはですね、今の時期は竹の子が、秋になると松茸を始めとするキノコなど山の恵にあふれている斜面に勢いよく生えておりまして、それを代々守り続け、今は次男の清里さんが受け継ぐために、山の掟を習っております。また耳掃除は当店のレジェンド、浜薔薇といえばタモツ、この道に入ってから50年以上、しかし飽くなき探求心は燃え続け、好奇心は尽きることはありません、今のあなたに耳掃除をされているお客様の、トローンとした顔を見せてあげたい、人間というのはここまで油断できるのかと。私ももう新人という年齢ではなく、経験を重ねて、後進に指導する身ではありますが、そんな私が、躊躇するような耳というものはあります。それこそ、垢がびっしりとつまり、耳かきなんて入る隙間もない、耳鼻科に行ってもおかしくはない耳でさえも、丁寧に、スッスッと迷いなく、その手は動いてはどんどんと綺麗になっていく、あれは痺れる、先生、俺もいつかその域に達しますますからね」
「おう、頑張れ」
「はい、それではお客様、浜薔薇でお待ちしております、失礼します」
チン!
それは耳かきの問い合わせというよりも、蘆根のショータイムのようであった。
「蘆根よ、それに耳鼻科に行ってもおかしく耳とは言うが、あれは耳が少しばかりおかしいから、耳鼻科に行くんだけども、診察の時邪魔だから、髪を短くしてくれないかって来た客だ」
傑が髪を切り、タモツが耳かきをしたところ聞こえはよくなったが、そのまま耳鼻科にはきちんといった。
「おそらく耳垢が充満していたからとかいってましたから、どっちにしろ耳掃除でしょうね、耳鼻科だとあの椅子で診察されると緊張しちゃうから、浜薔薇でやってもらってよかったです」
個人の感想です、耳の調子が悪いかたは医療機関にお問い合わせし、ご相談ください。
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