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髪を短く、また軽く。
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「やっぱりいつも食事やら何やら調整している人たちと、そうじゃない場合は、マッサージとかの効き方が違うもんだからな、でも人にはそれぞれ生活って言うのがあるわけだし、そのためにあれ食べるなとか、俺は言えないわけよ」
蘆根はイツモに話しかけている。
おそらくというか、確実に、蘆根のマッサージを一番受けているのはイツモである。
マッサージされ、爆睡し、目を覚まし、あっ、蘆根いない、隣行ったのかとパタパタと歩き出す。
ジッ
浜薔薇の様子を、外から窓ガラスごしにイツモが見てくるのは、こういうことである。
おるな
と確認してから、窓から離れる。
季節の変わり目のためか、店はちょっと忙しい。
「これから息子と久しぶりに会うんで」
「こっちに帰ってくるんでしょ」
「そうなんだよ」
卒業から始まり。
「入学式なんでお願いします」
特にこの近所で始まったり、重なったりすると出張が受けれないぐらいである。
「今日、四校入学式です」
「それで予約が多いのか」
こみ合う日はご予約がとれないこともあります、そちらはご了承ください。
「うちの父とかも、そういうとき、予約してたもんな」
あきらかにいつもよりも身なりがパリッとしている。
「まあ、繁盛しているうちが花ってやつよ、これで客の流れが止まっちまったら、目も当てられないな」
「着付けできるところとか、忙しいだろうな」
「そりゃあもうかきいれ時よ」
「でもわからんぞ、中止とかさんざんあったから簡素かもしれないし」
「それはありうる」
「寸前に中止されると、おまんま食い上げちまうよ」
「それはありますよ」
「スタイリングの予約はどのぐらい入っているんだ?」
「そんなにはないですよ、通常と同じぐらいなんで」
「そういうのも力入れていくか?」
「今はまだ考えてませんね、ほら、この地域って、卒業や入学式の親のスーツの結構安いレンタルありますから」
そこは制服注文受付しているお店が行っていた。
「そっちの方が便利で安いなら、そっちの話してますからね」
「お前が納得しているならいいんだが」
「ああいうのは予算がいくらあっても足りなくなるんですよね、定番に流行を追うとしたら、それで手一杯になると、今やっていることができなくなるかなって」
最近は春になってきたので、髪を短く、また軽くする人たちが増えました。
「髭剃りもさっぱりしたいっていう客が増えたな」
べたつくようになり、自分でやってもう~んちょっと、やっぱりこんな時は浜薔薇だよね。
蒸しタオルで毛穴を開き、そこに泡を伸ばしてもらってシェービング、その後パックしてもらい、余計なものを取り除き、しっとりさを補う。
「これだよ、これ、やっぱりこれは一週間に一度は、というか、毎日受けたいんだよね」
以上お客様の感想。
「マッサージの方は、やっぱり季節の変わり目がまだ影響しているのか、だるそうにしてるお客さん多いですね、本当は三日ぐらい寝ていたいんだろうなを、ちょっとでも良くしたいからうちに来ると」
普通にご飯食べてると胃がもたれて、いや、そこまで食べる方じゃないから、これで食べてないと、後でもっとひどいことになるのでお願いします。
「その人は胃が悪いっていってたけども、胃じゃなかった」
「なんですか?」
「頭痛と腰痛、どっちも関係ある場所なんだが、両方から来てるから、胃の調子が悪くなってて、寝る場所がまず直してもらった」
とりあえず休まなきゃで、ソファー使ってましたが、寝心地があまりよくなく。
「それなら、ホムセンとかいって布団セットが新生活のために、あの持ち運びやすくなっているから、会社で休むにしてもソファーじゃなくて寝心地工夫して、後頭痛は低気圧もあるから、ゆっくりしてくださいよ、そのまま動こうとしても良くなりませんよ」
「はい」
とりあえず次の日にはスッキリしたが。
「あそこは根本的に改善しないとまたなるからな」
「世の中には口うるさいのをいやがるから、直すのは客次第だな」
「それはわかってますけどもね」
浜薔薇の常連は、気持ちいいのが好きなので、こういう注意事項は守る方である。
「だってやらないと微妙な空気になりますし」
一度そういうのを目撃した客は怖くて絶対に守ると決めている。
「確かに蘆根さんは口うるさいなっては思いますけども、それも蘆根さんだから」
「ワンワンワワワン ワン!」
誰か翻訳できる方いませんか?
「これからの時期水をきちんと飲んでもらいたいな、肌がどうしても乾燥して」
「それはあるな、カミソリの滑りがな違うし」
「僕としては髪のUVをもっと気をつけてくださればと、日光に弱いお客様はご自分で気づいてなくて」
いいトリートメントありませんか?
「聞かれましてね、いえ、これはもしかしたらトリートメントの問題ではないかもしれませんよ」
病院に行きましたら。
「私、日光弱かったんですね…」
フケとか痒みがあったのだが、原因がそこだとわかり。
「UVケア始めたんですけども、熱くて」
今まで暑いと薄着をしていた人間が、ケアのために長袖を身に付けなければならないらしく。
着替えなどの負担が本当に大変らしい。
「これは人によってはこれが使える、あれが使えないって感じだから、難しい問題ですよね」
「ああいうの一個一個高いだろう?」
「そうなんですよ、本当、これからは猛暑になりますから、この辺のケアアイテムも見ておくとしましょうかね」
本日の打ち合わせはこれにて終了。
蘆根はイツモに話しかけている。
おそらくというか、確実に、蘆根のマッサージを一番受けているのはイツモである。
マッサージされ、爆睡し、目を覚まし、あっ、蘆根いない、隣行ったのかとパタパタと歩き出す。
ジッ
浜薔薇の様子を、外から窓ガラスごしにイツモが見てくるのは、こういうことである。
おるな
と確認してから、窓から離れる。
季節の変わり目のためか、店はちょっと忙しい。
「これから息子と久しぶりに会うんで」
「こっちに帰ってくるんでしょ」
「そうなんだよ」
卒業から始まり。
「入学式なんでお願いします」
特にこの近所で始まったり、重なったりすると出張が受けれないぐらいである。
「今日、四校入学式です」
「それで予約が多いのか」
こみ合う日はご予約がとれないこともあります、そちらはご了承ください。
「うちの父とかも、そういうとき、予約してたもんな」
あきらかにいつもよりも身なりがパリッとしている。
「まあ、繁盛しているうちが花ってやつよ、これで客の流れが止まっちまったら、目も当てられないな」
「着付けできるところとか、忙しいだろうな」
「そりゃあもうかきいれ時よ」
「でもわからんぞ、中止とかさんざんあったから簡素かもしれないし」
「それはありうる」
「寸前に中止されると、おまんま食い上げちまうよ」
「それはありますよ」
「スタイリングの予約はどのぐらい入っているんだ?」
「そんなにはないですよ、通常と同じぐらいなんで」
「そういうのも力入れていくか?」
「今はまだ考えてませんね、ほら、この地域って、卒業や入学式の親のスーツの結構安いレンタルありますから」
そこは制服注文受付しているお店が行っていた。
「そっちの方が便利で安いなら、そっちの話してますからね」
「お前が納得しているならいいんだが」
「ああいうのは予算がいくらあっても足りなくなるんですよね、定番に流行を追うとしたら、それで手一杯になると、今やっていることができなくなるかなって」
最近は春になってきたので、髪を短く、また軽くする人たちが増えました。
「髭剃りもさっぱりしたいっていう客が増えたな」
べたつくようになり、自分でやってもう~んちょっと、やっぱりこんな時は浜薔薇だよね。
蒸しタオルで毛穴を開き、そこに泡を伸ばしてもらってシェービング、その後パックしてもらい、余計なものを取り除き、しっとりさを補う。
「これだよ、これ、やっぱりこれは一週間に一度は、というか、毎日受けたいんだよね」
以上お客様の感想。
「マッサージの方は、やっぱり季節の変わり目がまだ影響しているのか、だるそうにしてるお客さん多いですね、本当は三日ぐらい寝ていたいんだろうなを、ちょっとでも良くしたいからうちに来ると」
普通にご飯食べてると胃がもたれて、いや、そこまで食べる方じゃないから、これで食べてないと、後でもっとひどいことになるのでお願いします。
「その人は胃が悪いっていってたけども、胃じゃなかった」
「なんですか?」
「頭痛と腰痛、どっちも関係ある場所なんだが、両方から来てるから、胃の調子が悪くなってて、寝る場所がまず直してもらった」
とりあえず休まなきゃで、ソファー使ってましたが、寝心地があまりよくなく。
「それなら、ホムセンとかいって布団セットが新生活のために、あの持ち運びやすくなっているから、会社で休むにしてもソファーじゃなくて寝心地工夫して、後頭痛は低気圧もあるから、ゆっくりしてくださいよ、そのまま動こうとしても良くなりませんよ」
「はい」
とりあえず次の日にはスッキリしたが。
「あそこは根本的に改善しないとまたなるからな」
「世の中には口うるさいのをいやがるから、直すのは客次第だな」
「それはわかってますけどもね」
浜薔薇の常連は、気持ちいいのが好きなので、こういう注意事項は守る方である。
「だってやらないと微妙な空気になりますし」
一度そういうのを目撃した客は怖くて絶対に守ると決めている。
「確かに蘆根さんは口うるさいなっては思いますけども、それも蘆根さんだから」
「ワンワンワワワン ワン!」
誰か翻訳できる方いませんか?
「これからの時期水をきちんと飲んでもらいたいな、肌がどうしても乾燥して」
「それはあるな、カミソリの滑りがな違うし」
「僕としては髪のUVをもっと気をつけてくださればと、日光に弱いお客様はご自分で気づいてなくて」
いいトリートメントありませんか?
「聞かれましてね、いえ、これはもしかしたらトリートメントの問題ではないかもしれませんよ」
病院に行きましたら。
「私、日光弱かったんですね…」
フケとか痒みがあったのだが、原因がそこだとわかり。
「UVケア始めたんですけども、熱くて」
今まで暑いと薄着をしていた人間が、ケアのために長袖を身に付けなければならないらしく。
着替えなどの負担が本当に大変らしい。
「これは人によってはこれが使える、あれが使えないって感じだから、難しい問題ですよね」
「ああいうの一個一個高いだろう?」
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本日の打ち合わせはこれにて終了。
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