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自分の音には正直にいたかった
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軽トラが浜薔薇出張所にやってくる。
「オーライ、オーライ、ストップ」
「今回もたくさん物資来ましたね」
カーゴで下ろされた荷物は、食料、生活必需品、その他に分けられている。
「炊き出し始まると、一気になくなるからな」
「でも炊き出しがあるから、この量で住むんですよね」
「後は電子レンジな」
炊き出し時間以外の方には、冷凍のお総菜を温めて出していたりします。
荷物は、仕分けをしてくれる尾花や永島が来るまで隣のアパートの大きめの収納に一時的に保管される。
KCJが借りているカルボンアパート、その大家から保管場所として提供してもらっているのだ。
もちろん、ただ提供はしてもらっているわけではない、アパートの住人は炊き出しはもちろん、キッチンカー一食無料となっている。
そのためか、アパートは満室。
「ちょっと待ってください、カルボンアパート?」
「そうだが」
「ええっと、大家はまさか?」
「あいつ、カルボン」
「!?」
「あれ、知らなかったか、元々あそこは違う人が大家だったんだ、ほら前にも言ってるだろう、訪日の観光客のために貸し出す目的でアパートをって」
「それは何回も出てますね」
「だろ?んであそこの前の大家って、遠方の人で、訪日の需要が無くなったら、急いで売りたがったんだよ」
駅からも遠いし、これは早急になんとかしないと人生が詰む。
「それでうちにも来ました、買わないか?んな金ないっていって、笑って終わったんだが、あいつのところにも話が、たぶん近所の人たちに話は持っていったんじゃないかなって思う、んであいつはちょうど金持ってて、スタジオ考えてたんだと、でも姉ちゃんが、あいつの姉ちゃんってさ、怖いっていうか、けども、あいつの音楽応援してくれている家族って姉ちゃんだけだから、頭が上がらないのね」
スタジオよりも不動産!
「って感じだな」
「謎に満ちたカルボンのリアルな生活が見える」
「ちょっとお堅い職業の両親に生まれているもんだから、期待されてたわけよ、それを音楽やりたいっていったもんだからね、そこで不仲ってやつよ、今の製作環境でも問題ないから、じゃあ、不動産ってことで、不動産買ったのさ」
「えっ?借入なし?」
「あっ、そういえばないな、一括か、スタジオを一括でって考えてたから、その分だったらしい、しかしスタジオって高いものだな」
「ああいうのは拘ると、値段に天井はありませんよ」
「そうなんだ、それで髪とか切りに行ったときとか、言われたからな」
どっかで飢えがあって、その中でも自分の音には正直にいたかった、前まで生活のために仕事していたのが減ったんで、どうなるのかなって思ったけども、作れてる。
「それ音楽雑誌のインタビューですか」
「音はこれから変わるかもしれないけども、それすらも自分のファンは楽しんでくれることを期待かな、いや、そういう人たちだと信じているから呆れるかもしれないけども、待っててほしいな」
「本当に先輩って友人というか」
「そうだな、あいつはあいつで偏屈だからな、フェカリスいなかったら、俺も知り合いにはならなかっただろう」
イツモが、フェカリス遊ぼ!で遊びに行ったりしている。
「またフラれたみたいですもんね」
「今度こそは行けると思ったんだがな」
猫の恋の季節に、ケットシーのイツモも相手を探したりするのですが。
「ケットシーがモテないのは宿命みたいなもんだっていってたからな」
なんかちょっと違うよねと、猫からは思われる。
「逆にもう天国に行ったイツモの同じ年の猫はすごかったぞ」
モテまくり。
「子猫がいっぱい生れた時期がいたんだがな、尻尾がそのモテ太郎の尻尾と同じだったぞ」
「モテ太郎?」
「モテてるから、モテ太郎、いつも周囲女子って感じで」
イツモとは友人関係だったが、イツモは女子から相手にされないという。
「イツモ、頑張ろうよ!」
「それでもケットシーだからな」
「他のケットシー同士ならばどうなんですか?」
「まず仲悪いんだよな、ピリピリするのがよくわかるぐらい、イツモと仲がまあまあなメスのミューはいるけどもな、あれはもう母と息子だぞ」
あら、やだ、もっとどっしりと構えなさいよ。
「ミューはイツモ以外のケットシーとも仲がいいというか、喧嘩しないんだよな、飼い主がお亡くなりなったあとに、KCJで生活しているからさ」
「やっぱり長生きだと、飼い主の方が先にはあるんですか」
「あるそうだよ、元々は人よりも村とか、土地につくんで、よく犬は人、猫は家っていうだろう、ケットシーは縄張りみたいな感じらしい、まあ、そうやって熊とか猪とか、狼とかから守って、人と上手くやって来たかららしいがな」
「歴史的にってやつですね」
「当時は人間の寿命もケットシーの半分いけばいい方だったわけだし、逆に今の方がケットシーとしては不思議なんじゃないのかな」
「番犬じゃなくて、番ケットシーみたいな」
「どっちかっていうとケットシー村長とか、そんなんじゃないき、ほら、猫ってさ、順位つけるじゃん」
「蘆根さんは?」
「俺は上の方だし、そうだ順位の確認してみるか」
そういって浜薔薇から出ていくと。
「イツモ」
「ニャー」
「今何位?」
「ニャー」
「えっ?順位教えてくれるんですか?」
「いや、これは」
ぞろぞろと縄張りの猫達が出てきて、蘆根を一番前に並んでいくではないか。
「何これ?」
「順位」
「いやいや、なんですか」
「たぶんイツモに嫁ができたら、その猫が俺の前に来るんだろうが、俺を一位だとして、今現在の序列はこんなもんだな」
ランキングは変動し、これは今日現在のものです。
「オーライ、オーライ、ストップ」
「今回もたくさん物資来ましたね」
カーゴで下ろされた荷物は、食料、生活必需品、その他に分けられている。
「炊き出し始まると、一気になくなるからな」
「でも炊き出しがあるから、この量で住むんですよね」
「後は電子レンジな」
炊き出し時間以外の方には、冷凍のお総菜を温めて出していたりします。
荷物は、仕分けをしてくれる尾花や永島が来るまで隣のアパートの大きめの収納に一時的に保管される。
KCJが借りているカルボンアパート、その大家から保管場所として提供してもらっているのだ。
もちろん、ただ提供はしてもらっているわけではない、アパートの住人は炊き出しはもちろん、キッチンカー一食無料となっている。
そのためか、アパートは満室。
「ちょっと待ってください、カルボンアパート?」
「そうだが」
「ええっと、大家はまさか?」
「あいつ、カルボン」
「!?」
「あれ、知らなかったか、元々あそこは違う人が大家だったんだ、ほら前にも言ってるだろう、訪日の観光客のために貸し出す目的でアパートをって」
「それは何回も出てますね」
「だろ?んであそこの前の大家って、遠方の人で、訪日の需要が無くなったら、急いで売りたがったんだよ」
駅からも遠いし、これは早急になんとかしないと人生が詰む。
「それでうちにも来ました、買わないか?んな金ないっていって、笑って終わったんだが、あいつのところにも話が、たぶん近所の人たちに話は持っていったんじゃないかなって思う、んであいつはちょうど金持ってて、スタジオ考えてたんだと、でも姉ちゃんが、あいつの姉ちゃんってさ、怖いっていうか、けども、あいつの音楽応援してくれている家族って姉ちゃんだけだから、頭が上がらないのね」
スタジオよりも不動産!
「って感じだな」
「謎に満ちたカルボンのリアルな生活が見える」
「ちょっとお堅い職業の両親に生まれているもんだから、期待されてたわけよ、それを音楽やりたいっていったもんだからね、そこで不仲ってやつよ、今の製作環境でも問題ないから、じゃあ、不動産ってことで、不動産買ったのさ」
「えっ?借入なし?」
「あっ、そういえばないな、一括か、スタジオを一括でって考えてたから、その分だったらしい、しかしスタジオって高いものだな」
「ああいうのは拘ると、値段に天井はありませんよ」
「そうなんだ、それで髪とか切りに行ったときとか、言われたからな」
どっかで飢えがあって、その中でも自分の音には正直にいたかった、前まで生活のために仕事していたのが減ったんで、どうなるのかなって思ったけども、作れてる。
「それ音楽雑誌のインタビューですか」
「音はこれから変わるかもしれないけども、それすらも自分のファンは楽しんでくれることを期待かな、いや、そういう人たちだと信じているから呆れるかもしれないけども、待っててほしいな」
「本当に先輩って友人というか」
「そうだな、あいつはあいつで偏屈だからな、フェカリスいなかったら、俺も知り合いにはならなかっただろう」
イツモが、フェカリス遊ぼ!で遊びに行ったりしている。
「またフラれたみたいですもんね」
「今度こそは行けると思ったんだがな」
猫の恋の季節に、ケットシーのイツモも相手を探したりするのですが。
「ケットシーがモテないのは宿命みたいなもんだっていってたからな」
なんかちょっと違うよねと、猫からは思われる。
「逆にもう天国に行ったイツモの同じ年の猫はすごかったぞ」
モテまくり。
「子猫がいっぱい生れた時期がいたんだがな、尻尾がそのモテ太郎の尻尾と同じだったぞ」
「モテ太郎?」
「モテてるから、モテ太郎、いつも周囲女子って感じで」
イツモとは友人関係だったが、イツモは女子から相手にされないという。
「イツモ、頑張ろうよ!」
「それでもケットシーだからな」
「他のケットシー同士ならばどうなんですか?」
「まず仲悪いんだよな、ピリピリするのがよくわかるぐらい、イツモと仲がまあまあなメスのミューはいるけどもな、あれはもう母と息子だぞ」
あら、やだ、もっとどっしりと構えなさいよ。
「ミューはイツモ以外のケットシーとも仲がいいというか、喧嘩しないんだよな、飼い主がお亡くなりなったあとに、KCJで生活しているからさ」
「やっぱり長生きだと、飼い主の方が先にはあるんですか」
「あるそうだよ、元々は人よりも村とか、土地につくんで、よく犬は人、猫は家っていうだろう、ケットシーは縄張りみたいな感じらしい、まあ、そうやって熊とか猪とか、狼とかから守って、人と上手くやって来たかららしいがな」
「歴史的にってやつですね」
「当時は人間の寿命もケットシーの半分いけばいい方だったわけだし、逆に今の方がケットシーとしては不思議なんじゃないのかな」
「番犬じゃなくて、番ケットシーみたいな」
「どっちかっていうとケットシー村長とか、そんなんじゃないき、ほら、猫ってさ、順位つけるじゃん」
「蘆根さんは?」
「俺は上の方だし、そうだ順位の確認してみるか」
そういって浜薔薇から出ていくと。
「イツモ」
「ニャー」
「今何位?」
「ニャー」
「えっ?順位教えてくれるんですか?」
「いや、これは」
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「何これ?」
「順位」
「いやいや、なんですか」
「たぶんイツモに嫁ができたら、その猫が俺の前に来るんだろうが、俺を一位だとして、今現在の序列はこんなもんだな」
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