34 / 43
番外編
番外編 「親子喧嘩⑪」
しおりを挟む
※叔父さん視点
朝方やっと用事が終わり、目がしばしばさせながら家路を歩いていると見慣れた姿を見つけた
仕事に向かうところの兄貴とばったり会ったのだ
なんだか機嫌が悪そうだし、目が霞んでいてもわかるほど顔色が悪かった
もう年末近いというのに仕事が入ってしまったからだろうか
兄貴も大変だなと思いながら近づく
そして俺に気づくと俺は心底嫌そうな顔をした
が、いつものことなので俺は気にせず話しかける
「あれ?今日も仕事?ごくろーさまですなぁ」
と、空気をなごますように笑って言うと眉間のシワがより深くなった
いつもならそこで無視されて終わるのだが、今日は珍しく口を開いた
「おい」
「へ?」
「部屋には絶対に入るなよ」
「え、部屋?なんで?」
「悠一を反省させてるからだ」
「ありゃっ悠一なんかやらかしたんだ、…へぇ~」
悠一は「一体何をやらかしたんだろう?」というよりも、
「兄貴を怒らせた悠一は今どんなことになってるのか」という方が気になった
おもしろそうだなぁと、つい口許が緩む
すると、グイッとものすごい力で胸ぐらをつかまれた
「ぐぇっ!!」
「お前、変なことしたら…」
兄貴の目が据わってる
「殺すからな」
胸ぐらをつかんでいる手がギリギリと首を絞めていく
息ができなくなった俺は必死でコクコクと首を振った
「ふん」
手放すと同時に押され、あと少しで倒れるところだった
「ブハッ…ゲホッゲホッ……」
兄貴はそのまま俺を見ることもなく早足で去っていったのだった
「げほっ…はぁはぁ…相変わらず悠一のことになると怖ぇな」
多分絞められていた首は今赤くなっているだろう
相当な強さだった
しかし、俺はニヤリとした
「ふっ…いつもしゃべらない兄貴が、俺に釘さしてきたってことは…
こりゃ今頃どうなっていることやら」
兄貴をあんなに怒らせて反省中だという悠一
これは確実におもしろいことになっているだろう
部屋に入るなって言われたけど変なことしなければいいんだし
まぁ最悪バレなければ大丈夫!
と鼻歌混じりにスキップしながら家に向かうのだった
それで家についた俺はさっそく悠一の部屋に直行し、その後兄貴の寝室に全裸で縛られ反省させられている悠一を見つけたのだった
想像していたよりもおもしろいことになっていて、驚いた
「…これはイタズラしないわけにはいかないだろ?」
ってなわけで、可愛がってあげたのだ
ちゃんとトイレにもいかせてしかも汚さないように手伝ってあげたし、むしろ助けてあげた
あのままだったら膀胱炎になっていたかもしれないしな
ほら、変なことしてないだろ?
…ただ、トイレで悠一に涙いっぱいで下から見られたとき一瞬変な感覚が沸いてきた気がした
…まあ気のせいだろう
頭をブンブン振って、俺は用事の場所へ走っていくのだった
朝方やっと用事が終わり、目がしばしばさせながら家路を歩いていると見慣れた姿を見つけた
仕事に向かうところの兄貴とばったり会ったのだ
なんだか機嫌が悪そうだし、目が霞んでいてもわかるほど顔色が悪かった
もう年末近いというのに仕事が入ってしまったからだろうか
兄貴も大変だなと思いながら近づく
そして俺に気づくと俺は心底嫌そうな顔をした
が、いつものことなので俺は気にせず話しかける
「あれ?今日も仕事?ごくろーさまですなぁ」
と、空気をなごますように笑って言うと眉間のシワがより深くなった
いつもならそこで無視されて終わるのだが、今日は珍しく口を開いた
「おい」
「へ?」
「部屋には絶対に入るなよ」
「え、部屋?なんで?」
「悠一を反省させてるからだ」
「ありゃっ悠一なんかやらかしたんだ、…へぇ~」
悠一は「一体何をやらかしたんだろう?」というよりも、
「兄貴を怒らせた悠一は今どんなことになってるのか」という方が気になった
おもしろそうだなぁと、つい口許が緩む
すると、グイッとものすごい力で胸ぐらをつかまれた
「ぐぇっ!!」
「お前、変なことしたら…」
兄貴の目が据わってる
「殺すからな」
胸ぐらをつかんでいる手がギリギリと首を絞めていく
息ができなくなった俺は必死でコクコクと首を振った
「ふん」
手放すと同時に押され、あと少しで倒れるところだった
「ブハッ…ゲホッゲホッ……」
兄貴はそのまま俺を見ることもなく早足で去っていったのだった
「げほっ…はぁはぁ…相変わらず悠一のことになると怖ぇな」
多分絞められていた首は今赤くなっているだろう
相当な強さだった
しかし、俺はニヤリとした
「ふっ…いつもしゃべらない兄貴が、俺に釘さしてきたってことは…
こりゃ今頃どうなっていることやら」
兄貴をあんなに怒らせて反省中だという悠一
これは確実におもしろいことになっているだろう
部屋に入るなって言われたけど変なことしなければいいんだし
まぁ最悪バレなければ大丈夫!
と鼻歌混じりにスキップしながら家に向かうのだった
それで家についた俺はさっそく悠一の部屋に直行し、その後兄貴の寝室に全裸で縛られ反省させられている悠一を見つけたのだった
想像していたよりもおもしろいことになっていて、驚いた
「…これはイタズラしないわけにはいかないだろ?」
ってなわけで、可愛がってあげたのだ
ちゃんとトイレにもいかせてしかも汚さないように手伝ってあげたし、むしろ助けてあげた
あのままだったら膀胱炎になっていたかもしれないしな
ほら、変なことしてないだろ?
…ただ、トイレで悠一に涙いっぱいで下から見られたとき一瞬変な感覚が沸いてきた気がした
…まあ気のせいだろう
頭をブンブン振って、俺は用事の場所へ走っていくのだった
26
お気に入りに追加
1,018
あなたにおすすめの小説



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。




ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる