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25話 ウルの苦しみ
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走っているとき腕に刺さった刃物が動く度に更に奥へと入っていく感じがした
構ってられるかと思ったがあまりにも痛みだしたので一気に引き抜き、シャツを引き裂いて意地でまきつけた
布が勢いよく血を吸って真っ赤に染まっていくが気にしていられない
ウルはこれなんかよりもっと痛いだろう
どこにいったらいいかわからない
はやくはやくみつけださなければ…
ただただ山の中をひたすら走った
こんなやみくもに走ってたってどうしようもない
でも走っていないと頭がおかしくなりそうだった
あのとき、山で何がなんでもウルから離れるんじゃなかった
白衣のやつが訪ねてきた時点で遠くに逃げればよかった
あのウルの怯えようをみてたのに
俺はウルを守れなかった
俺の頭の中で、後悔がぐるぐるとまわる
ウル…ウル…っ!
どこに行ったんだ…!
無事でいてくれ…お願いだから…!
◯ ◯ ◯
…い…たい
あつい…いた…い…
…くるしい
逃げたい…逃げられない
いたい…くる…しい…
真っ赤だった
世界すべてが真っ赤に染まっていた
ハァッ…
ハァッ…
真っ赤な世界を俺は走っていた
苦しい…
あつい…苦しい…
何が苦しいのか分からない
ただひたすら俺は走っていた
どこへ走っているんだろう
…わからない
なぜ俺は走ってる?
苦しみから逃れたい
どうやったら逃れられる?
苦しい…
わからない
苦しい…
俺は走り続けた
体が焼けるように熱く、痛い…苦しい…
ハァッ
ハァッ
くるしい…
はやく……りたい
かえ…りたい…
かえりたい……?
そうか…だから走ってるんだ
帰るんだ
あの場所へ…
あの人の所へ…
あの人…?
あの場所ってどこだ…
あの人って誰だ…
わからない
体が熱い
苦しい
足が引きちぎれそうだ
でも止められない
わからない
あの人がわからない
でも
はやくあの人の所へ帰りたい
構ってられるかと思ったがあまりにも痛みだしたので一気に引き抜き、シャツを引き裂いて意地でまきつけた
布が勢いよく血を吸って真っ赤に染まっていくが気にしていられない
ウルはこれなんかよりもっと痛いだろう
どこにいったらいいかわからない
はやくはやくみつけださなければ…
ただただ山の中をひたすら走った
こんなやみくもに走ってたってどうしようもない
でも走っていないと頭がおかしくなりそうだった
あのとき、山で何がなんでもウルから離れるんじゃなかった
白衣のやつが訪ねてきた時点で遠くに逃げればよかった
あのウルの怯えようをみてたのに
俺はウルを守れなかった
俺の頭の中で、後悔がぐるぐるとまわる
ウル…ウル…っ!
どこに行ったんだ…!
無事でいてくれ…お願いだから…!
◯ ◯ ◯
…い…たい
あつい…いた…い…
…くるしい
逃げたい…逃げられない
いたい…くる…しい…
真っ赤だった
世界すべてが真っ赤に染まっていた
ハァッ…
ハァッ…
真っ赤な世界を俺は走っていた
苦しい…
あつい…苦しい…
何が苦しいのか分からない
ただひたすら俺は走っていた
どこへ走っているんだろう
…わからない
なぜ俺は走ってる?
苦しみから逃れたい
どうやったら逃れられる?
苦しい…
わからない
苦しい…
俺は走り続けた
体が焼けるように熱く、痛い…苦しい…
ハァッ
ハァッ
くるしい…
はやく……りたい
かえ…りたい…
かえりたい……?
そうか…だから走ってるんだ
帰るんだ
あの場所へ…
あの人の所へ…
あの人…?
あの場所ってどこだ…
あの人って誰だ…
わからない
体が熱い
苦しい
足が引きちぎれそうだ
でも止められない
わからない
あの人がわからない
でも
はやくあの人の所へ帰りたい
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