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2話 犬
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犬と過ごして数週間がたった
次の日、交番に連れていこうと思っていたのだが、なにかを察したのか、犬は頑なに動かなくなり結局連れていけなかったのだ
それに、こんなにも嫌がっていることだし、それに交番につれていったとしても、飼い主が見つからなければ保健所行きになるかもしれない
飼い主が探していないか、町に降りて探すことにして、とりあえず家で保護することにしたのだ
最初はこんなでかい犬を食わせていくのは無理だろうと悩んだが、今では飼い主が見つからなかったらこのまま一緒に暮らすのもいいかとも思ってる
この犬はとても賢かったのだ
トイレを一度教えたらちゃんと自分で扉を開け外でしていたし、他にも何かを教えたらすぐに覚えた
覚えるだけじゃなく不思議と俺の考えてることがわかるのか、タオルがほしいなと思うとどこからか持ってきたりするのだ
そして、失せ物探しがうまい
俺の部屋はそれなりに散らかっていてよく物をなくすのだが、そいつは俺が探しているとすぐにみつけだすのだ
そんなわけで、犬を保護するのは大変どころかむしろとても助かった
助かるというのは生活だけでなく仕事でもこの賢い犬は活躍してくれた
俺の仕事は所謂「なんでも屋」なのだが、
犬と出会った次の日、近所のおばちゃんに頼まれていた倉庫整理に行ったときのことだった
倉庫の整理に取りかかろうとしていた時、家においてきた犬がトコトコとやってきたのだ
近所なのでそう遠くないから俺のあとを追って来たらしい
「うぉっ?!お前ついてきたのか!今から仕事だから遊べないぞ、家に帰ってろ」
そう言って帰そうとしたが、よくみるとなにやら咥えている
「?なにか咥えてんだ?」
犬は咥えていた物をソッと地面に置くと俺に向かって「ワゥッ」と吠えた
それは風呂敷に包まれた弁当だった
「あっ」
出掛けるときに作ったのに、持ってくるのを忘れたんだとそれをみて気づいた
「なんだお前、弁当持ってきてくれたのか!」
よーしよしよし!とワシャワシャと犬を撫でるともっと撫でてくれとグイグイ体を押しつけてくるのだった
そして作業中、俺が喉乾いたなと思うとペットボトルを咥えて持ってきたり…
と、気がきく助手ができたみたいで作業がとても捗った
それをお茶菓子を持ってきてくれたおばちゃん(大の動物好き)がみて、とても喜んでいた
健気に俺のあとを追って手伝いをしているのが可愛かったそうだ
その日、ご機嫌なおばちゃんが俺と犬に夕飯をご馳走してくれたのだった
それから、お裾分けと俺と犬にご飯をよく持ってきてくれるようになった
前からたまにお裾分けはいただいてはいたのだが、犬が来てからはほぼ毎日という高頻度で来てくれるようになっていた
おばちゃんの料理はとても美味しいから本当にありがたい
これも犬のおかげだなとワシャワシャ撫でくりまわすのだった
次の日、交番に連れていこうと思っていたのだが、なにかを察したのか、犬は頑なに動かなくなり結局連れていけなかったのだ
それに、こんなにも嫌がっていることだし、それに交番につれていったとしても、飼い主が見つからなければ保健所行きになるかもしれない
飼い主が探していないか、町に降りて探すことにして、とりあえず家で保護することにしたのだ
最初はこんなでかい犬を食わせていくのは無理だろうと悩んだが、今では飼い主が見つからなかったらこのまま一緒に暮らすのもいいかとも思ってる
この犬はとても賢かったのだ
トイレを一度教えたらちゃんと自分で扉を開け外でしていたし、他にも何かを教えたらすぐに覚えた
覚えるだけじゃなく不思議と俺の考えてることがわかるのか、タオルがほしいなと思うとどこからか持ってきたりするのだ
そして、失せ物探しがうまい
俺の部屋はそれなりに散らかっていてよく物をなくすのだが、そいつは俺が探しているとすぐにみつけだすのだ
そんなわけで、犬を保護するのは大変どころかむしろとても助かった
助かるというのは生活だけでなく仕事でもこの賢い犬は活躍してくれた
俺の仕事は所謂「なんでも屋」なのだが、
犬と出会った次の日、近所のおばちゃんに頼まれていた倉庫整理に行ったときのことだった
倉庫の整理に取りかかろうとしていた時、家においてきた犬がトコトコとやってきたのだ
近所なのでそう遠くないから俺のあとを追って来たらしい
「うぉっ?!お前ついてきたのか!今から仕事だから遊べないぞ、家に帰ってろ」
そう言って帰そうとしたが、よくみるとなにやら咥えている
「?なにか咥えてんだ?」
犬は咥えていた物をソッと地面に置くと俺に向かって「ワゥッ」と吠えた
それは風呂敷に包まれた弁当だった
「あっ」
出掛けるときに作ったのに、持ってくるのを忘れたんだとそれをみて気づいた
「なんだお前、弁当持ってきてくれたのか!」
よーしよしよし!とワシャワシャと犬を撫でるともっと撫でてくれとグイグイ体を押しつけてくるのだった
そして作業中、俺が喉乾いたなと思うとペットボトルを咥えて持ってきたり…
と、気がきく助手ができたみたいで作業がとても捗った
それをお茶菓子を持ってきてくれたおばちゃん(大の動物好き)がみて、とても喜んでいた
健気に俺のあとを追って手伝いをしているのが可愛かったそうだ
その日、ご機嫌なおばちゃんが俺と犬に夕飯をご馳走してくれたのだった
それから、お裾分けと俺と犬にご飯をよく持ってきてくれるようになった
前からたまにお裾分けはいただいてはいたのだが、犬が来てからはほぼ毎日という高頻度で来てくれるようになっていた
おばちゃんの料理はとても美味しいから本当にありがたい
これも犬のおかげだなとワシャワシャ撫でくりまわすのだった
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