37 / 43
第2章 ドラゴン襲来編
第37話 交渉
しおりを挟む
王ユーディーンからの指示で軍務長官ベルゼスはドラゴン達が集結する王都南部へと急行していた。
既に馬車から見えるだけでもドラゴンが南の空の一部を完全に埋め尽くし、一体いれば小国をいとも簡単に滅ぼすとされるドラゴンが数百体も集まっていた。
「……なんだ、これは、世界の終わりか?」
ベルゼスが思わず呟いた言葉はあながち間違いではなかった。
これだけの数のドラゴンがいれば人間の国々を蹂躙しつくすなど簡単な事だからだ。
それだけドラゴンという神獣は超常の戦闘力を有しており、だからこそ剣聖レイが単騎で行ったドラゴン撃退という偉業は後世まで続く伝説として語られるであろうと言われているのである。
そんなドラゴンが数百体。既に数を数えるのすらバカらしくなってくる数だった。
正直、ドラゴンがドレアス王国どころか人間世界そのものを滅ぼしに来たと言ってもベルゼスはなんの疑いを持つことなく納得するだろう。
「神獣の領域を侵した報復とドラゴンを撃退したレイへの報復か。ドレアスは禁忌に手に出してしまったという訳か」
ドラゴンがやってきた理由を王であるユーディーンはそう予想していた。
ベルゼス自身もそれが正しいと思っているが、その予想と共にユーディーンが出した命令にベルゼスはどうにも納得できないでいた。
(3日間、時間を稼げだと? そんなもの無理に決まっている)
すぐに攻撃をしてこない以上ドラゴン達にはドレアスに対して何らかの要求があると予想したユーディーンはその要求を餌に3日もの時間を稼げとベルゼスに命令したのである。
そもそも言葉が通じる相手かも定かではないし、戦力が集まってくるのをただ待っているだけなのかもしれない。
そんな相手に3日間もの時間を稼ぐなどベルゼスには到底無理だと思える。
それどころか今この瞬間ドラゴンによる蹂躙が始まってもおかしくはないのだ。
そうなってしまえばいくら剣聖レイと世界最強の軍隊を持つドレアスといえどもひとたまりもない。
どう考えても不安要素しか浮かんでこないベルゼスだったが、その問題の一つが解消される事態が起きた。
「レイという剣聖を出せぇー!」
そんな大きな女の声がベルゼスの頭に響き渡り、その言葉に動揺したのか御者が引く馬車が大きく左右に揺れた。
言葉が通じるかという一番大きな問題を不意にクリアしたベルゼスはドラゴンが集結している南の空を見るとある事に気付く。
「人間の女?」
巨大なドラゴンの群れの前にあまりにも場違いにしか思えないこの距離からでは豆粒サイズくらいに見える女性の姿が見え、ベルゼスは思わず驚きで声を出した。
しかも、どういう原理かは分からないが、女は宙に浮いている。
少しして、まったく人の姿がない町中で自分の元に全速力で走っているベルゼスの馬車が目立っていたのか、女とベルゼスの目が合った。
「ほぅ、お前か」
まるで耳元でささやくような声量で美しい女の声がベルゼスの耳元に響く。
次の瞬間、豆粒ほどにしか見えていなかった女の姿が見る見るうちに大きくなってきた。
そして、数秒後には数百メートルは離れていたはずの女の姿は馬車の窓際に座っていたベルゼスのすぐ傍にあった。
「入っていいかしら?」
まるでデートに誘われた時の淑女のような笑顔と仕草でそう言った女に思わずベルゼスはドキッとしてしまうが、自身がドレアス王国軍団長で今回の交渉役であるということは忘れてはいない。
「どうぞ」
驚きを態度に出さないようにしてベルゼスは女を馬車の中へと促した。
ここに至ってベルゼス自身の安全などどうでもいい事だった。
この女が本気になればベルゼスがどう対応しようが、ベルゼスの命など一瞬で吹き飛ぶことはすぐに理解できたからである。
ベルゼスが促すと、女は何の警戒すらせず馬車の中へと入ってきた。
不意の襲撃などまるで警戒していないと言わんばかりだが、実際女にはそんな警戒など不要なのだとベルゼスは本能で理解している。
圧倒的強者ということもそうだが、女の美しさにもベルゼスも衝撃を受けた。
微かに光を放っているようにすら感じるエメラルドグリーンの長髪を揺らす女の美しさはドレアス一の美女と称されるエリシアにも全く劣っておらず、未だ少女のような幼さを持つエリシアとは正反対の妖艶さと神々しさを兼ね備えていた。
ベルゼスがそんな女に一瞬見惚れている中、女はベルゼスの正面の席に着くと冷たい視線を向けながら言った。
「それでお前は?」
「ドレアス王国軍務長官ベルゼス=フォースターです。以後お見知りおきを」
「私がなぜやってきたのかは理解できているのかしら?」
ドレアス王国を蹂躙しに? と生意気な小国相手の外交官であればそんなジョーク交じりの脅しを使ったかもしれないが、相手はドレアスすら一瞬で滅ぼしうる強者の軍勢である。
そんな事が言えるわけもなくベルゼスは恐る恐る答えた。
「神獣の領域への騎士団派遣の件と剣聖レイが撃退したドラゴンの件でしょうか?」
「そうね。私それで凄く怒っているの。だってそうでしょう? カルルちゃんの住処を侵した上にカルルちゃんに怪我まで負わせたのだから」
カルルと言うのはレイが撃退したというドラゴンの名なのだろう。
ドラゴン襲来の理由はユーディーンとベルゼスの予想通りだが、わざわざ交渉の席に着いたというからには女も話し合いに応じる気はあるらしい。
「それで何がお望みでしょう?」
「まずは私の支配領域から人間達を即時撤退させる事」
「もちろん、すぐに騎士団を撤退させます」
「次にカルルちゃんに手傷を負わせたレイという名の剣聖の身柄をこちらに引き渡す事」
「すいません、それについてなのですが——」
1つ目の要求を即座に了承し、2つ目の要求を告げた女にベルゼスが即座に要求を飲まなかったのが気に食わなかったのか女から笑みが消え、冷たい視線がベルゼスへと向けられる。
「まさかとは思うけど、拒否するというのかしら?」
「い、いえ、そうではなく——」
ここが交渉最大の見せ場だとベルゼスはそんな女の射殺すような視線に耐えながら話を続ける。
「剣聖レイはただいま北の帝国国境付近へと偵察任務に出ておりまして、帰還にはあと3日程かかってしまうのです。ですから身柄を引き渡すのには最低でも3日程時間がかかってしまいます」
「なら場所を教えなさい。今すぐ私が始末してくるわ」
「それが極秘任務の為、進行ルートは誰にも知らせていないのです。候補となりうるルートは10通り程予想がつくのですが、ピンポイントで待ち伏せしなければ逃げられてしまいます。北の帝国との緩衝地帯は見通しが悪い所も多いですから」
ベルゼスがそう言うと女はドレアス北方地域に土地勘が無いのか、黙り込んで考え込むように口元に手を当てた後、ベルゼスの話に納得したのかこう返してきた。
「そうね、3日後にまた来るわ。その時に剣聖レイを私の前に連れてきなさい」
その瞬間、ベルゼスはユーディーンの無茶な命令を遂行できたとふっと胸を撫でおろす。
だが、そんな期待を裏切るかのように女は馬車を降りる直前にベルゼスへと爆弾を投下したのだった。
「あ、そうそう、剣聖レイを3日後、無事に連れて来れたら王都の人間だけで勘弁してあげるわ」
なんでもないかのように言ったそんな女の言葉をベルゼスは一瞬理解できなかった。
だが、すぐに女が言いたい事を理解したベルゼスは女を引き留めようと「おいっ!」と声を荒げたが——。
「じゃあね、愚かな人間さん」
そう言い残すと小さく妖艶な笑みを浮かべながら、ベルゼスの言葉も虚しく女は音もなく去って行くのだった。
既に馬車から見えるだけでもドラゴンが南の空の一部を完全に埋め尽くし、一体いれば小国をいとも簡単に滅ぼすとされるドラゴンが数百体も集まっていた。
「……なんだ、これは、世界の終わりか?」
ベルゼスが思わず呟いた言葉はあながち間違いではなかった。
これだけの数のドラゴンがいれば人間の国々を蹂躙しつくすなど簡単な事だからだ。
それだけドラゴンという神獣は超常の戦闘力を有しており、だからこそ剣聖レイが単騎で行ったドラゴン撃退という偉業は後世まで続く伝説として語られるであろうと言われているのである。
そんなドラゴンが数百体。既に数を数えるのすらバカらしくなってくる数だった。
正直、ドラゴンがドレアス王国どころか人間世界そのものを滅ぼしに来たと言ってもベルゼスはなんの疑いを持つことなく納得するだろう。
「神獣の領域を侵した報復とドラゴンを撃退したレイへの報復か。ドレアスは禁忌に手に出してしまったという訳か」
ドラゴンがやってきた理由を王であるユーディーンはそう予想していた。
ベルゼス自身もそれが正しいと思っているが、その予想と共にユーディーンが出した命令にベルゼスはどうにも納得できないでいた。
(3日間、時間を稼げだと? そんなもの無理に決まっている)
すぐに攻撃をしてこない以上ドラゴン達にはドレアスに対して何らかの要求があると予想したユーディーンはその要求を餌に3日もの時間を稼げとベルゼスに命令したのである。
そもそも言葉が通じる相手かも定かではないし、戦力が集まってくるのをただ待っているだけなのかもしれない。
そんな相手に3日間もの時間を稼ぐなどベルゼスには到底無理だと思える。
それどころか今この瞬間ドラゴンによる蹂躙が始まってもおかしくはないのだ。
そうなってしまえばいくら剣聖レイと世界最強の軍隊を持つドレアスといえどもひとたまりもない。
どう考えても不安要素しか浮かんでこないベルゼスだったが、その問題の一つが解消される事態が起きた。
「レイという剣聖を出せぇー!」
そんな大きな女の声がベルゼスの頭に響き渡り、その言葉に動揺したのか御者が引く馬車が大きく左右に揺れた。
言葉が通じるかという一番大きな問題を不意にクリアしたベルゼスはドラゴンが集結している南の空を見るとある事に気付く。
「人間の女?」
巨大なドラゴンの群れの前にあまりにも場違いにしか思えないこの距離からでは豆粒サイズくらいに見える女性の姿が見え、ベルゼスは思わず驚きで声を出した。
しかも、どういう原理かは分からないが、女は宙に浮いている。
少しして、まったく人の姿がない町中で自分の元に全速力で走っているベルゼスの馬車が目立っていたのか、女とベルゼスの目が合った。
「ほぅ、お前か」
まるで耳元でささやくような声量で美しい女の声がベルゼスの耳元に響く。
次の瞬間、豆粒ほどにしか見えていなかった女の姿が見る見るうちに大きくなってきた。
そして、数秒後には数百メートルは離れていたはずの女の姿は馬車の窓際に座っていたベルゼスのすぐ傍にあった。
「入っていいかしら?」
まるでデートに誘われた時の淑女のような笑顔と仕草でそう言った女に思わずベルゼスはドキッとしてしまうが、自身がドレアス王国軍団長で今回の交渉役であるということは忘れてはいない。
「どうぞ」
驚きを態度に出さないようにしてベルゼスは女を馬車の中へと促した。
ここに至ってベルゼス自身の安全などどうでもいい事だった。
この女が本気になればベルゼスがどう対応しようが、ベルゼスの命など一瞬で吹き飛ぶことはすぐに理解できたからである。
ベルゼスが促すと、女は何の警戒すらせず馬車の中へと入ってきた。
不意の襲撃などまるで警戒していないと言わんばかりだが、実際女にはそんな警戒など不要なのだとベルゼスは本能で理解している。
圧倒的強者ということもそうだが、女の美しさにもベルゼスも衝撃を受けた。
微かに光を放っているようにすら感じるエメラルドグリーンの長髪を揺らす女の美しさはドレアス一の美女と称されるエリシアにも全く劣っておらず、未だ少女のような幼さを持つエリシアとは正反対の妖艶さと神々しさを兼ね備えていた。
ベルゼスがそんな女に一瞬見惚れている中、女はベルゼスの正面の席に着くと冷たい視線を向けながら言った。
「それでお前は?」
「ドレアス王国軍務長官ベルゼス=フォースターです。以後お見知りおきを」
「私がなぜやってきたのかは理解できているのかしら?」
ドレアス王国を蹂躙しに? と生意気な小国相手の外交官であればそんなジョーク交じりの脅しを使ったかもしれないが、相手はドレアスすら一瞬で滅ぼしうる強者の軍勢である。
そんな事が言えるわけもなくベルゼスは恐る恐る答えた。
「神獣の領域への騎士団派遣の件と剣聖レイが撃退したドラゴンの件でしょうか?」
「そうね。私それで凄く怒っているの。だってそうでしょう? カルルちゃんの住処を侵した上にカルルちゃんに怪我まで負わせたのだから」
カルルと言うのはレイが撃退したというドラゴンの名なのだろう。
ドラゴン襲来の理由はユーディーンとベルゼスの予想通りだが、わざわざ交渉の席に着いたというからには女も話し合いに応じる気はあるらしい。
「それで何がお望みでしょう?」
「まずは私の支配領域から人間達を即時撤退させる事」
「もちろん、すぐに騎士団を撤退させます」
「次にカルルちゃんに手傷を負わせたレイという名の剣聖の身柄をこちらに引き渡す事」
「すいません、それについてなのですが——」
1つ目の要求を即座に了承し、2つ目の要求を告げた女にベルゼスが即座に要求を飲まなかったのが気に食わなかったのか女から笑みが消え、冷たい視線がベルゼスへと向けられる。
「まさかとは思うけど、拒否するというのかしら?」
「い、いえ、そうではなく——」
ここが交渉最大の見せ場だとベルゼスはそんな女の射殺すような視線に耐えながら話を続ける。
「剣聖レイはただいま北の帝国国境付近へと偵察任務に出ておりまして、帰還にはあと3日程かかってしまうのです。ですから身柄を引き渡すのには最低でも3日程時間がかかってしまいます」
「なら場所を教えなさい。今すぐ私が始末してくるわ」
「それが極秘任務の為、進行ルートは誰にも知らせていないのです。候補となりうるルートは10通り程予想がつくのですが、ピンポイントで待ち伏せしなければ逃げられてしまいます。北の帝国との緩衝地帯は見通しが悪い所も多いですから」
ベルゼスがそう言うと女はドレアス北方地域に土地勘が無いのか、黙り込んで考え込むように口元に手を当てた後、ベルゼスの話に納得したのかこう返してきた。
「そうね、3日後にまた来るわ。その時に剣聖レイを私の前に連れてきなさい」
その瞬間、ベルゼスはユーディーンの無茶な命令を遂行できたとふっと胸を撫でおろす。
だが、そんな期待を裏切るかのように女は馬車を降りる直前にベルゼスへと爆弾を投下したのだった。
「あ、そうそう、剣聖レイを3日後、無事に連れて来れたら王都の人間だけで勘弁してあげるわ」
なんでもないかのように言ったそんな女の言葉をベルゼスは一瞬理解できなかった。
だが、すぐに女が言いたい事を理解したベルゼスは女を引き留めようと「おいっ!」と声を荒げたが——。
「じゃあね、愚かな人間さん」
そう言い残すと小さく妖艶な笑みを浮かべながら、ベルゼスの言葉も虚しく女は音もなく去って行くのだった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる