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第1章 異世界転移編
第5話 異世界です
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「それは私から説明するね」
変態女セラから解放されたリティスリティアはエメルへと向き直りそう言うとエメルは怪訝そうな表情で俺を見た。
「で、誰よ? この無駄に可愛らしい子は? まさかアンタが攫ってきたんじゃないでしょうね?」
「バカを言うな。そこの変態女と一緒にするんじゃない」
むしろ俺様を攫ってきたのはリティスリティアの方で俺様は純然たる被害者である。
それ以前に世界最強の偉大過ぎる勇者である俺様が美少女攫いなどするわけがないことなど少し考えれば分かる事だ。
名ばかりの賢者エメルの妄言に辟易とする俺様の横でセラの「えー、私、変態じゃないですよぅ」という声が聞こえた気もしたがこれは俺様の幻聴だろう。
どうやら流石の俺様も色んなことが起き過ぎて疲れているらしい。
偉大過ぎる俺様には休む暇もないのである。
「あのさ、いいかな? 説明を始めて」
「えぇと、どうぞ」
女共の言動に呆れたのかリティスリティアが少し困った表情で話を始めようとするのをセラが促すとリティスリティアはようやく話を再開する事が出来た。
「えーと、初めましてだね、賢者エメル、聖女セラ。私は始まりの女神、リティスリティア」
「は? 何この子? そういう系な子?」
「まぁまぁ、そんなことを言ってはいけませんよ、エメル様。こんなにもかわいらしい子に」
またも金に意地汚い上に口も悪いエメルが話に割って入ってきたが、流石にこのままでは永遠に話が始まらない事に気づいたのかエメルの言葉を無視してリティスリティアは話を続ける。
「今日は訳あって君達をこの地に呼んだんだ。話を聞いてもらえるかな?」
「呼んだ? どういう意味?」
「どういう意味もそういう意味だ。お前らはそこのリティスリティアにここに転移させられたんだ。異世界を救う俺様の手伝いをさせるためにな」
「はぁ? 異世界? 冗談も大概にしなさいよ。そんなのあるわけないじゃない。それに転移魔法っていうのは古代人のみが使えた伝説の魔法よ。こんな小さな女の子に使えるわけがないじゃない」
自分ができないからと他人にできないと思うのはエメルの悪い癖だ。
俺様が出来ると言っているのだから出来るに決まっているのにそれがこの女には分からんのだろう。
「ふんっ、待ってなさい。すぐにそんな嘘、私が……って……えっ、なんで?」
いきなり偉そうに何かを言い出したエメルはすぐに狼狽し始める。
実に騒がしい女だ。
落ち着いて話もできないらしい。
「なんで通信魔法が繋がらないのよ。魔王城からでも届いたのに!」
どうやらエメルはここからどこかに通信魔法をかけたらしい。
だが、繋がるわけがない。
ここは俺達がいた世界とは違う異世界なのだから。
それでも諦めないのかエメルは通信魔法をかけ続けたようだが、やはり繋がる事はなくエメルはぺたんとその場で尻もちをつき呟いた。
「……まさか本当に?」
「だから言っただろう。そこの女は正真正銘女神だし、ここは異世界だ。そしてもう一度だけ言ってやろう。お前らはめでたくもまた世界を救う俺様の手下として選ばれた。光栄に思うがいい」
「……なっ! なんでまた魔王と戦わなくちゃならないのよ! アンタ一人でやればいいでしょ! アンタ強いんだから!」
「魔王じゃないぞ。悪魔だぞ」
「同じことでしょ!」
「まぁまぁアッシュ様もエメル様も落ち着いて」
埒が明かない女だな。俺様でもすぐに納得したというのに。
俺様の貴重な時間を奪うとは中々いい度胸だが、一緒に旅したよしみに丁寧に説明してやることにした。
変態女セラから解放されたリティスリティアはエメルへと向き直りそう言うとエメルは怪訝そうな表情で俺を見た。
「で、誰よ? この無駄に可愛らしい子は? まさかアンタが攫ってきたんじゃないでしょうね?」
「バカを言うな。そこの変態女と一緒にするんじゃない」
むしろ俺様を攫ってきたのはリティスリティアの方で俺様は純然たる被害者である。
それ以前に世界最強の偉大過ぎる勇者である俺様が美少女攫いなどするわけがないことなど少し考えれば分かる事だ。
名ばかりの賢者エメルの妄言に辟易とする俺様の横でセラの「えー、私、変態じゃないですよぅ」という声が聞こえた気もしたがこれは俺様の幻聴だろう。
どうやら流石の俺様も色んなことが起き過ぎて疲れているらしい。
偉大過ぎる俺様には休む暇もないのである。
「あのさ、いいかな? 説明を始めて」
「えぇと、どうぞ」
女共の言動に呆れたのかリティスリティアが少し困った表情で話を始めようとするのをセラが促すとリティスリティアはようやく話を再開する事が出来た。
「えーと、初めましてだね、賢者エメル、聖女セラ。私は始まりの女神、リティスリティア」
「は? 何この子? そういう系な子?」
「まぁまぁ、そんなことを言ってはいけませんよ、エメル様。こんなにもかわいらしい子に」
またも金に意地汚い上に口も悪いエメルが話に割って入ってきたが、流石にこのままでは永遠に話が始まらない事に気づいたのかエメルの言葉を無視してリティスリティアは話を続ける。
「今日は訳あって君達をこの地に呼んだんだ。話を聞いてもらえるかな?」
「呼んだ? どういう意味?」
「どういう意味もそういう意味だ。お前らはそこのリティスリティアにここに転移させられたんだ。異世界を救う俺様の手伝いをさせるためにな」
「はぁ? 異世界? 冗談も大概にしなさいよ。そんなのあるわけないじゃない。それに転移魔法っていうのは古代人のみが使えた伝説の魔法よ。こんな小さな女の子に使えるわけがないじゃない」
自分ができないからと他人にできないと思うのはエメルの悪い癖だ。
俺様が出来ると言っているのだから出来るに決まっているのにそれがこの女には分からんのだろう。
「ふんっ、待ってなさい。すぐにそんな嘘、私が……って……えっ、なんで?」
いきなり偉そうに何かを言い出したエメルはすぐに狼狽し始める。
実に騒がしい女だ。
落ち着いて話もできないらしい。
「なんで通信魔法が繋がらないのよ。魔王城からでも届いたのに!」
どうやらエメルはここからどこかに通信魔法をかけたらしい。
だが、繋がるわけがない。
ここは俺達がいた世界とは違う異世界なのだから。
それでも諦めないのかエメルは通信魔法をかけ続けたようだが、やはり繋がる事はなくエメルはぺたんとその場で尻もちをつき呟いた。
「……まさか本当に?」
「だから言っただろう。そこの女は正真正銘女神だし、ここは異世界だ。そしてもう一度だけ言ってやろう。お前らはめでたくもまた世界を救う俺様の手下として選ばれた。光栄に思うがいい」
「……なっ! なんでまた魔王と戦わなくちゃならないのよ! アンタ一人でやればいいでしょ! アンタ強いんだから!」
「魔王じゃないぞ。悪魔だぞ」
「同じことでしょ!」
「まぁまぁアッシュ様もエメル様も落ち着いて」
埒が明かない女だな。俺様でもすぐに納得したというのに。
俺様の貴重な時間を奪うとは中々いい度胸だが、一緒に旅したよしみに丁寧に説明してやることにした。
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