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番外編

もふもふと もふもふで もふもふを堪能する

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なんか唐突に書きたくなったので描きました。
ただただもふもふをもふもふでもふもふするだけです。
話の山も谷もなにもありません。
一応、オチだけはつける予定。
本編の流れとはまったく関係ない話です。

時間軸的には リルを拾ってからは少し経ってて、ロイさんがまだ街の騎士だったあたりのイメージで。

──────────────────────────


は 突然だった。
否、ある意味では必然だったのかもしれない。
最初からずっと、ずっと、ずーっと、考えていたことだったから。
その欲求が 今日、というか今、爆発したんだと思う。そう思いたい。


「と、いうわけでリル!! ごめんだけどちょっとだけ付き合ってね!!!」

日課の朝のブラッシングを終えたあと、私は唐突にリルにそう宣言をし、を始めた。


「きゃぅん…?」

(主にロイさん対策で)外から扉を開けられないようにと 土魔法で壁を作り、塞いだ私の姿を見たリルは、
何をするつもりなの?と 少し不安げな鳴き声をあげる。

「よし、これで準備完了!

リル、ベットの上でお座りして?」

「きゃうん……」

またロイさんに怒られるのでは? とでも言いたげに扉を塞いだ壁をチラチラ振り返り見つつも、呼ばれたから…とちゃんとベットに上がってくるリル。お利口。


「丸まって お腹あたりに包まらせてくれるとうれしいな!」

笑顔でそう言ったあと、私は姿を消した。

「きゃうん!?」

「ここだよー リル!!」

ー正確には、ことでリルの目には消えたように見えたんだけど。

「きゃう……?」

「こうなって見ると、リル、大っきいねぇ~」

ー今日、私の中で爆発した欲求。
それは……



リルのもふもふを全身で堪能したいっ!!!!!!





「リルのお腹ふかふかぁ~ 気持ちいー♡♡」

「きゃう………」

私の声がするのに私はいなくて、なのに 私の声を発する子猫がいることに困惑しきりのリルを他所に、リルのもふもふを(勝手に)堪能し始める。

リルは、賢い。5分もすれば これが現実だということを受け入れたようで、私の要望に答えてくれるし、遊び始める。
壁を作った時に同時展開で 壁と床、というか部屋全体に防音の結界を張ったから多少は騒いでも大丈夫。

リルのお腹の毛はもっふもふで、とても気持ちがよかった。 野営のときとか これで寝れたら最高だろうなぁ。

毎日ブラッシングをしてるから 背中の毛も もふもふふんわり。 毛がふわふわしすぎてて くすぐったいけど。


リルのもふもふの毛、という名のお布団とのお昼寝はただただ最高の一言に尽きた。

 

ー結果、お昼寝はお昼寝じゃなくなった。

夜になってもご飯を食べに来ないと心配した宿の職員が 仕事を終えたロイさんに伝えたことで、部屋に確認に来てくれた。ーのだが、扉が開かないって怒ってることをリルに起こされて気づくし、慌てて元の姿に戻って 扉開けたら開けたで今度は 部屋で何をしていたのかってうるさいし、昼寝のしすぎで夜は全然眠れないし、ならばとまだ諦めてなかったロイさんがしつこいし、と散々だったことは言うまでもない。


それでも昼寝しすぎないようには気をつけつつ、定期的にやろう、と心に決めたのだった。それくらい、最高のもふもふでした。
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