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本編
可愛い絡まれ
しおりを挟むんーどうしようかなぁ.........。
「おい、聞いてんのかよ」
「返事くらいしろよ」
「だーかーらぁ!返事くらいしろって」
「つか どこ見てんだよ?」
ロイさんが依頼を選んで受けるついでに野暮用があるから少し待っていろ、と言われ
ギルド内の壁際に立って待っていた。
くれぐれも余計なことはしないように、との厳命付きで。
そうして待つこと数分。
自分より少し(背が)大きいくらいの子供たち4人組に囲まれていた。
少し前から ちらちらとこちらを伺う視線は感じていた。
でもその要因は ぬいぐるみのように前に抱え持ち、大人しく抱っこされているリルだと思っていた。
でもどうやら、違ったみたい。
「何か用? 人、待ってるんだけど」
「お前、なんで大人といるんだよ」
「? 子供なんだから大人といるのは普通」
「大人とパーティー組んでんのかよ」
「そうだよ」
「だせぇな。 守ってもらってんのかよ」
「私だって、戦ってる。魔物、倒す」
あーなるほど。これは、いわゆる 絡まれてる状態か。
随分と可愛い絡まれだなぁ.........。
などと微笑ましさを感じでいたら突然、
「俺らと行こうぜ!」
「.........えっ?」
話の方向が、よくわからない方にいった。
「年も近いし、あんなおっさんよりいいだろ」
「その犬はペットか? ペットは冒険につれていけないぞ」
「つかすげぇもふもふ! さわらせろよ」
「リルは従魔だよ。触るの、ダメ。嫌だって」
「あのおっさんの従魔か? なんでお前にそんな懐いてんだよ」
「..................」
このとき既に私は、話してる内容なんて頭に入ってなくて、 ロイさんがおっさん呼ばわりされてることに大笑いしそうなのを堪えるのに必死だった。
そっか、ロイさんってこんな小さい子におっさん呼ばわりされるような歳なのか.........。そうなのか。
やばい。笑いそう.........。
「だから、聞いて「はいはい、そこまでな」
もう笑いを堪えきれない、限界........ ってところで 頭上から聞きなれた声が降ってきた。
「ロイさん!」
顔を上げるとロイさんが苦笑を浮かべながら近づいてきていた。
「なーんか面白そうだったからしばらく見てたけど、おっさん連呼に耐えられなかった」
「見てたの? どこから?」
「たぶんほぼ最初から?」
「悪趣味」
「年の近い子供とどう接するのか気になったんだよ」
「それより、ロイさんがおっさん!おっさんだって!!!」
ブフッ.......と笑えばロイさんは心底嫌そうな顔をしたー.....。
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