異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)

ひなた

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本編

ある意味予想通りな想定外03

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「ロイさん これ、宝箱!?  開けていい!?」

勝手に開けちゃった魔物部屋の中にいたのは、オークもオーガも20匹以上いる混成部隊だった。

けど、そんなくらいなら 大きくなったリルと、自重しなくていいってロイさんからOKでた私、あと元騎士で元高ランク冒険者のロイさん、 の3人からしたら全然余裕で。

戦闘が終わるまで10分もかかからなかった気がする。

あっさりと倒し終わり、入った時とは別の扉が現れた。

でも私はその扉よりも、その扉の横にあった“モノ”に釘付けになった。


「魔物部屋のなら大丈夫だろうが、一応罠の有無を鑑定して見てー」

開けていい!?とは口だけで、聞いた時にはもう箱に手を伸ばしていた。
鑑定で中身を先に知っちゃったとかになったらつまんないから鑑定なんてしていない。
ロイさんの返事の途中ですでに蓋を開ききっていた。

「なんかよくわかんないけど、 服がでてきたよ」

「.............迷宮出てから説教だな」

「丸聞こえしてるけど とりあえず聞こえてないふりしとくね~」

後ろで怖いこと言ってるけどまぁもう罠のことで怒られるのは確実だから気にしないでおこう。


「服ってか外套? ローブ?」

「3つもあるのか」

「うん。サイズ的に 私とロイさんと、.........リルだね。MAX小さい時の」

子供用と大人用、そこまでは不思議だけど まぁまだ理解の範疇かな、と思う。
けど、リル用ってか四足歩行の動物(兼魔物)用まで出てくるのはなんていうか..............


「「.................................」」

「きゃうん!」

2人でリル用ローブを手にポカンとしている中、
私とロイさんと同じタイプの、自分が着れるものがでてきたのだと気づいたらしいリルが 見せて見せて!と鳴き声をあげつつ、大喜びで足元をぐるぐると走り回っている。


「ロイさん、迷宮って、従魔用のアイテムも出るの?」

「聞いたことないな。というか獣は 服やそれに近しいものを身につけたりなんかしないだろう」

「.........そっか。そうだよねぇ....」

たしかに、必要のある無しでいったらないけど。

当たり前だけどこの世界に 動物に服を着せて楽しむ?文化なんてないよね。
そもそも動物=家畜だし 魔物=外敵 だもんね。
私みたいな猫獣人とか犬獣人じゃなくて純粋な犬とか猫もほとんど見かけないし。

地球でもそういう文化はあるってだけ別にで定番とか当たり前ってわけじゃなかったし。




────迷宮って、人の心読めるのかな?


あったらいいなーとか可愛いよなーとかくらいだけど、
まったく考えなかったわけじゃないものが宝箱からでてきたから、ふとそんなことを思った。


そしてそれは、口に出してしまっていたようでー...
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