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本編
予想外の展開
しおりを挟む「マリアは、今後の冒険者活動は、どうする予定なんだ?」
「……へっ? ぼ、冒険者活動の今後の予定??」
ロイさんが切り出した、突拍子もない話に、私は一瞬、理解できなかった。
「予定と言うと難しいか。お前がどうしたいと思っているか、でいい」
「どう、って……。いろんな街とか国とか、いろんな物を見て、経験したい。まだ10歳だし、今はまだ無理だろうけど、もう少し大きくなったら…… 遅くとも成人するまでには、旅ができるようになっていたいと思ってるよ」
「そうか。それなら話ははやいな。
その予想図の中に、俺は入れるか?」
「……へっ?」
「俺は、お前と一緒にいたいと思ってる」
「えっ…………」
今のって……… もしかして………
「お前のことを1番理解しているのは俺だと自負している。そうでなくてもお前は色々規格外なうえに、やらかしまくるんだからフォロー役が絶対に必要だろうが。それは俺の役目でいい。むしろ、俺だけにしろ。気苦労させんのは。
………それにお前は、無自覚でやらかすタイプだから 放っておいたらいつか世界規模で盛大に何かやらかしそうで、怖い」
……あ、ハイ。そっちか~。ですよね。うん。
びっくりしたぁ……。
ロイさんが見たことがないくらい……正直に言えば、門番してるときよりもさらに真剣な表情だった。
ーちなみに、“怖い”と言ったときのロイさんの顔は、本気だった。本気で、私が世界規模でなんかやらかすって思ってるんだってことが伝わってきた。
「ロイさんも、冒険者になるってこと?騎士団は?やめるの?」
「騎士団はもうやめてきた。迷宮での訓練が最後だったんだよ」
「え、それ私が冒険したい、旅にでたいって言わなかったらどうしてたわけ?」
「それは考えてなかったな」
「え、行き当たりばったりすぎない?それは」
「考えてなかったってのは、お前が旅に出ないって方な」
「……へ?」
「だってお前、俺と会った当初から外に興味津々だっただろ」
「たしかに」
そう言えば、そうだわ。
「あと、お前が俺と冒険するのは嫌だって言う可能性も、考えなかったぞ」
そう言ってドヤ顔を見せるロイさん。
「つまりは自信満々だったってことね」
「もちろん。……違うか?」
「違わないけど、その自信満々な顔がムカつくかなぁ」
「それはしょうがねぇだろ。自信しかなかったんだからな!」
「開き直るんだぁ……。まぁいいけど」
そういうとこ、ロイさんらしくて、良いと思う。
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