異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)

ひなた

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本編

ギルドで登録がてら報告

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「じゃあ早速、ギルドに俺の再登録とパーティー申請しに行くか」

「うん」

……って、ロイさん今 再登録って言った?
やっぱり元冒険者だったんだ。

にしてもロイさんとパーティーか……。
想像したことなかったから違和感すごいなぁ……。

それにこの街でならともかく、他所から見たら、私がロイさんのお荷物になってるようにしか見えないやつだし。


◇  ◇  ◇

「迷宮での訓練お疲れ様、ロイ。今日はどうしたの?」

ギルドに行くと、いつものようにエミリーさんが声をかけてくれた。

「エミリー。俺の再登録を頼む」

「わかったわ~   って、えっ?ごめんなさいロイ。今なんて言った?私の聞き間違いかしら? 今 再登録って聞こえたのだけど」

「あぁ。まちがってないぞ。再登録をしにきたんだ」

「………どういうこと?」

エミリーさんの表情筋はかろうじて動いてて笑顔はなんとか保ってるんだけど、目がこれっぽっちも笑ってない。あと、“どういうこと?”っていう声が低くてびっくりした。

「ルイスから聞いてないのか?俺、騎士団辞めたんだよ。で、冒険者に戻る。ついでに言えば、マリアとパーティー組んでいろんなところ見て回ることにしたんだ」

「………ちょっと待ってロイ。思考が追いつかないのだけど」

とうとう頭を抱えだしたエミリーさん。

まぁ普通に考えたらそうなるよね。情報過多すぎるもんね。


「詳しいことは今夜にでも 部屋に行って話すからとりあえず登録の手続きしてくんないか?エミリー」

「わかったわ。今夜部屋に来てちょうだい。なんでこうなったのか、教えてもらうわ(ニッコリ)」

そう言って笑ったエミリーさんの顔は、黒かった。


「お、おう。  

……やべぇ。あの顔は久しぶりに見た。本気マジなやつだ……」

後半の言葉は、小さくつぶやいたから隣にいた私はともかく、エミリーさんには聞こえなかったようで。

「ロイ。登録するから来て。あとパーティー申請もするんでしょ?マリアちゃん、ギルドカードだしてくれる?」

「あ、はーい!」

こうしてロイさんの再登録(もちろんFランクから)とパーティー申請は特に問題もなく終わった。
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