異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)

ひなた

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本編

いまさらだけど、ルイスを鑑定してみた

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ー基本的に自分に害が及ばない限り他人ひとのことは鑑定しないようにしてたけど……   ルイスを鑑定してみようかな。


◇  ◇  ◇

名前: ルイス
年齢:21
種族:人族
職業:騎士
レベル:35
魔力:80
体力:200
スキル:水魔法D  風魔法D  生活魔法  剣術A+  体術A 槍術B 礼儀作法 投擲術B  騎乗 身体異常耐性C  物理攻撃耐性C
称号:騎士団第二部隊所属騎士  元Cランク冒険者  エミリーの夫  もうすぐ父親  ロイ大好き人間

◇  ◇  ◇

思ったことはただ1つ。
鑑定しなきゃよかったわ。

てかルイスって元冒険者なんだね。知らなかった。まぁ別に知らなかったから何とかないけど。まさか冒険者だったとは……。しかもCランク!

あとあれだね。ルイスが礼儀作法のスキル持ってるとか、違和感がすごいわ。

次。ツッコミいれるべきところは、称号ここしかないよね、どう見ても。

最初の3つはわかる。4番目も……うん。“もうすぐ”が指してるのが 妊娠なのか出産なのかはわかんないけどとりあえずわかる。

ツッコミどころは、さ。最後の称号でしょ。

 “ロイ大好き人間”。

大好き、ねぇ……。ふーん。へぇ~。


「い……おい! マリア!!」

「……あ、ごめん。何?」

「何はこっちのセリフだ。急に黙りやがって。どこ見てんだかわかんねぇツラしてるし、怖い。
あとこれ、返すっつってんのに聞こえてねぇし」

そう言って 取ったときと違いやたら丁寧返されたブレスレット。

鑑定してたから全然見えてなかったし聞こえてなかった。


てかルイス、鑑定スキル持ってなかった。
じゃあさっきのは単純にジッと見てただけってことか。


「明らかにさっきより扱い丁寧だよね」

理由はわかってるけど。からかうつもりで言ってみる。

「そりゃそうだろ。よく見たことで、余計にはっきりした。これは銀貨3枚で買える代物じゃねぇのは間違いない。むしろ普通ならこれ、どう見積もっても金貨が必要なのは確実な代物だろ。それを雑に扱えるほど俺は神経ズ太くねぇよ」

そう言ったルイスの顔は、ガチだった。


「え、あ、そう……なんだぁ?」

……なんか、ごめん。そう謝りたくなった。
けどここで謝っても変だから必死にこらえ、これの価値をイマイチよくわかっていない子供のふりをする。

そしてこんな時にあれだけど、意外な事実が発覚!
ルイスにこういう物を見る目があったとはね~ 思ってもなかったわ。 粉代とブレスレット代、〆て合計金貨1枚とちょっと。

って、そんなことに気を取られてるなって私。むしろ今大事?なところなんだから。


「よく見なきゃわかんねぇけど、あんまおおっぴらに人に見せたり貸したりすんなよ?」

そう言いながらルイスは私の頭をくしゃっと撫でた。
なんだかんだでルイスに頭を撫でられるのは初めてだったりする。

「わかった」

あーこれ、完全にロイさんには見せないほうが良いやつなの確定じゃん。
ルイスが気づいたくらいだからロイさんなんてパッと見でも買った時と明らかに別物になってるってわかるんだろうなぁ……。ルイスに失礼だけどあながち間違ってなさそうな気がするわ~。

ルイスにロイさんには内緒ね、って言ったら怪しまれるだろうし……。

……あれ、これ逃げ道ないやつ??自分で自分の首絞めた??
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