異世界転生したのだけれど。〜チート隠して、目指せ! のんびり冒険者 (仮)

ひなた

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本編

スライムの大群とその特殊個体

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「………ね、聞いてた数より、多くない?多すぎない?」

「多いな。依頼が滞ってるあいだに増えたんだろ」

「いや、増えすぎでしょこれは」

聞いてた数の1.5倍……いや、1.7倍はいそう。

「どうやって倒すか決めたのか?」

「とりあえず剣で、って思ってたけど数が数なんで、先に魔法で数を減らそうかなと」

「とりあえず俺は、見つらないように離れたところにいるから死なない程度に頑張れよ。欲を言えば、日暮れまでに帰れるようにしてくれると助かる」

今日はギルマスからのお達しのおかげで、閉門時間を過ぎても門番の交代用の通用口から入れることになってるし、夜中であってもギルドに討伐完了報告を夜間受付に出してくれと言われている。

……が、ルイスはそれらをきちんと最後まで付き添うように言い渡されてるため、めんどくさがっていて、はやく終わらせたいと思っているようだ。

呑気にそんなことを言って自分はさっさと、安全なところまで離れていった。



んー ルイスが今いるところより近づいてこないなら、少しは威力強めの魔法放っても大丈夫そうかなぁ……

平らだから草木に隠れて見えないだろうし。


とりあえず手始めに軽くやってみるかな。

「エアショット」

1番近くにいたスライムにエアショット……簡単に言えば空気砲だね。を1発お見舞いしてみた。一応核を狙って打った。

ビチャン!

ちょっとズレたかな?と思ったけど大丈夫だったみたいで、核にあたったスライムはそのまま水風船のように弾け、動かなくなった。

「思ったより効いたな……とりあえずこれで殲滅していくか」

そこからしばらくのあいだ、というか特殊個体でもなんでもない普通のスライムたちはエアショットで瞬殺していく。

一応ルイス対策で、1回のエアショットで今私が出せる最大数の15弾をだして片付けていく。


「よし、完了っと~」

たぶん1時間もしないで終わったかな。


「次は……っと。うわ、でっか……」

スライムがどんどんやられていることにようやく気づいた特殊個体のスライムが、近づいてきた。

近くにきたことでわかるそのその大きさに、思わずそうつぶやいた。


特殊個体のスライム、でかいって聞いてたけど、こんなにでかいとは……。
身長130cmにも満たない私を優に超える巨体。縦もでかけりゃ横もでかい。

……でかすぎない?


さすがに大きすぎるなと思い、鑑定してみた。

◇  ◇  ◇

エンシェントスライム(特殊個体)

・通常の5倍くらいの大きさの特殊個体
・核は体の中心からやや背中よりの位置

◇  ◇  ◇

5倍かぁ……

5分の1でも私より大きそうなんだけどな……


まぁうだうだ言ってもしょうがないから倒すしかないよね。


背中側に行くのも一苦労しそうだから……切り刻んで再生する前に核を壊せばいいだけだしね。

よし、それで行こう。
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