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本編
説明して貰おうか
しおりを挟む「で、なにがあったんだよ?
ちゃんと説明して貰おうか」
街には戻ってきたものの、ギルドの受付はもうしまっていて、夜間緊急受付しか開いていないとのことで、そのまま騎士団の宿舎に連れていかれた。
そこでシャワーで汚れを落とし、ご飯も食べさせてもらったあと、ロイさんの部屋に戻るなりそう切り出された。
「街を出てすぐ、薬草を採取しつつ、ゴブリンを探して、見つけたゴブリンを片っ端から倒していただけなんだけど……」
さすがにいくらロイさん相手でも、大規模集落を見つけてそれを殲滅しました、とは言いづらく、そう誤魔化した。
嘘は言ってないよ。全部を言ってないだけで。
「それだけでこんな時間までかかるわけねぇだろ」
「そうかな? 薬草の群生地見つけて大量に採ってて、それで気づいたら結構時間使っ……」
“んなわけねぇだろ”的な視線が痛いです、ロイさん。
「……たわけでもなくて、その……」
「言えねぇようなことしてたのか」
「違う!それは絶対ない!」
あくまでもシラをきり通そうとする私を見て ロイさんは深いため息をついた。
「じゃあ言えよ。俺はお前のこと、お前が教えてくれた分はすべて理解してるつもりだ」
うん。それはわかってる。
私が無詠唱で魔法を使えることと、4属性全部使えることは知ってるもんね。
でもそれがすべてじゃないことも気づいてて、聞かないでいてくれてる、優しい大人。
「……聞いても引かない?」
「何だそれ、いまさらすぎんな」
たしかに、そうなんだけど。
それとこれとは違うっていうかさ。
「……たの」
「あ? 悪い。 なんつった?聞こえなかった」
「……た、の」
「あ??」
「ゴブリンの大規模集落を殲滅してきたの」
……………………………………
……………………………
…………………
「はっ!?」
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