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本編
異世界転生02
しおりを挟む『あーぁ。やっちゃった……
どうにか戻せないかなぁ…… あ、無理だわこれ。』
私の姿を見るなり、
なにもないはずの空間を見ながら
スマートフォンを操作するような動きを少し見せたあと、
テヘペロ☆みたいな顔をする…… 少年。
テヘペロは古いぞ、少年よ。
「あのー……」
『テヘペロはもう古いの?
君の世界の流行り廃りはホントはやいね』
……えっ? 私今声に出てた??
『ここは神界だから人間の心の中なんて丸わかりだよ。ちなみに僕は君たちの世界の感覚でいうところの、神様だね』
神様……。
『あとね、僕はこう見えても君からしたらだいぶ年上だからね?』
もしかして……これは、いわゆる……
『えーっと……ちょっと待ってね。
うんうん。なるほど…… これがわかりやすいか……』
『えっと、君は僕のミスでー「これって今流行りの異世界転移ってやつ!?」
あ、ごめん。
何か言いかけてた?
『……うん。なんかもう謝らなくていいかなぁ?
喜んでるみたいだし、
僕の台詞取るし……』
あ、ちょっと拗ねた?
『拗ねてないー!ちょっと、ちょーっと、残念だっただけだもん!』
もん、って…… 可愛いな。
『だから、僕年上なの! 2500歳!!』
2500歳? 2500歳で一人称僕なの?え、大丈夫それ。
『いいい言っとくけど、2500歳はこの世界じゃまだまだ子供なんだよ!だから僕でも大丈夫だもん!』
なんだ、やっぱり子供じゃん。
『そうだけど、ちがうの!そういうことじゃないの!
ていうかそろそろ声出してよ!最初の一言しか声聞いてないよ!? 心読まれることになれるのはやすぎぃ!』
「あ、ごめん。出してなかった?」
会話成立しちゃうから出してるつもりになってたわ。
『とりあえず仕切り直しさせてね?
僕は神様です。名前とかはないからテキトーにつけてくれてもいいよ?
君…えっと、杏璃ちゃん?
僕のせいで死んでしまいました。
本当にごめんなさい』
うんうん。それで?(わくわく)
『喜んじゃってるんだもんなぁ……
調子狂うなぁ……』
だって、異世界転生できるんでしょ?
『そうなんだけど…… えっと、ここに来た瞬間の僕の独り言 聞こえてたよね?』
聞こえてたけど。 ミスった、って。
『そうなんだよ。ミスしちゃったの。それにたいして何か一言とかないの?ミスで死んじゃったんだよ??』
うーん……それはまぁ、仕方なく無い?
ってまた声にだしてなかった。
「ミスは誰にでもあるよねぇ……」
私もよく レポートの提出日とか勘違いして、まだ締切まで余裕あるのに徹夜して持ってったりしてたなー。
『えぇー……そういうのと一緒の扱いでいいの?
死んじゃったんだよ??』
「でもすぐ転移できるんでしょ?」
『ポジティブだなぁ…… 怒ってもいいのに。
怒られる覚悟はしてたんだけどな』
「心の中読めるなら気づいてるよね?
怒る気全然ないって」
『うん…… 』
「じゃあもういいじゃん。話進めよ?」
『そうだね……』
思いっきり腑に落ちないって顔してるけど、
ごめんね!
ちょっと、というかだいぶ、
ワクワクしちゃってる自分がいるの。
心読めるならそれもわかってるよね?
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