12 / 12
第1章
第11話
しおりを挟む僕はその後、九条君の行きつけの洋風レストランに連れてきてもらった。
「えっと、あの、僕こんなすごいところ初めてでまさかここまでなんて、、、」
九条くんに連れられてきたのは明らかに庶民が普段食べに来るような場所でなく、所謂高級レストランと言われるようなところだろう。
落ち着いた雰囲気や、キラキラした装飾に目がチカチカして、場違い感が半端なかった。
「ここよく親とかとくるんだ。めっちゃ美味しいし雪も気にいると思うよ。」
「そうじゃなくてこんなお高そうなとこ僕にはちょっとハードルたかすぎるよ、、、」
「気にすんなよそんなに。美味しいから。でも気になるなら個室のとこにしてもらうか。」
そう言って九条くんは何やらこのレストランのスタッフさんと話し始め、すごく綺麗な部屋に案内してもらった。
「ほらここなら気にせずゆっくり食べれるだろ。」
そういう意味じゃなかったんだけどな。
こんな高級そうなとこが僕にはすごく不釣り合いで申し訳ないって意味だったんだけども。
それに九条くんがお金を出すって言ってたしこんな高そうなのご馳走して貰うのもうしわけなくて。
「ほら、雪ハンバーグ食べるんだろ。これステーキもついててオススメだよ。」
「あ、うん。九条くんのおすすめで。」
僕達は注文を終えて、料理が来るまで話していた。
「雪って部活入っないんだろ。なんか趣味とかあるのか?」
「えっと、趣味、、、あ、おうちでお花育ててるよ?」
「ぷッ。お花って。雪らしくていいけど。」
「もう。笑わないでよ。僕忙しいんだから、毎日お花見るの癒されるんだからね!」
「そういう九条くんこそ趣味あるの?」
「趣味か。特にないな。最近は雪といるのが1番楽しいよ。」
僕はそんなこと言われて顔が真っ赤になった。
「ぷッ。雪、顔真っ赤。」
「だって!そんなこと言われたらはずかしいよ!」
こんな会話を九条君としていることが幸せだなと心の中で僕は噛み締めていた。
そんなこんなで話していると、注文していた料理が運ばれてきた。
44
お気に入りに追加
83
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説

記憶の代償
槇村焔
BL
「あんたの乱れた姿がみたい」
ーダウト。
彼はとても、俺に似ている。だから、真実の言葉なんて口にできない。
そうわかっていたのに、俺は彼に抱かれてしまった。
だから、記憶がなくなったのは、その代償かもしれない。
昔書いていた記憶の代償の完結・リメイクバージョンです。
いつか完結させねばと思い、今回執筆しました。
こちらの作品は2020年BLOVEコンテストに応募した作品です

あの日の記憶の隅で、君は笑う。
15
BL
アキラは恋人である公彦の部屋でとある写真を見つけた。
その写真に写っていたのはーーー……俺とそっくりな人。
唐突に始まります。
身代わりの恋大好きか〜と思われるかもしれませんが、大好物です!すみません!
幸せになってくれな!



【BL】記憶のカケラ
樺純
BL
あらすじ
とある事故により記憶の一部を失ってしまったキイチ。キイチはその事故以来、海辺である男性の後ろ姿を追いかける夢を毎日見るようになり、その男性の顔が見えそうになるといつもその夢から覚めるため、その相手が誰なのか気になりはじめる。
そんなキイチはいつからか惹かれている幼なじみのタカラの家に転がり込み、居候生活を送っているがタカラと幼なじみという関係を壊すのが怖くて告白出来ずにいた。そんな時、毎日見る夢に出てくるあの後ろ姿を街中で見つける。キイチはその人と会えば何故、あの夢を毎日見るのかその理由が分かるかもしれないとその後ろ姿に夢中になるが、結果としてそのキイチのその行動がタカラの心を締め付け過去の傷痕を抉る事となる。
キイチが忘れてしまった記憶とは?
タカラの抱える過去の傷痕とは?
散らばった記憶のカケラが1つになった時…真実が明かされる。
キイチ(男)
中二の時に事故に遭い記憶の一部を失う。幼なじみであり片想いの相手であるタカラの家に居候している。同じ男であることや幼なじみという関係を壊すのが怖く、タカラに告白出来ずにいるがタカラには過保護で尽くしている。
タカラ(男)
過去の出来事が忘れられないままキイチを自分の家に居候させている。タカラの心には過去の出来事により出来てしまった傷痕があり、その傷痕を癒すことができないまま自分の想いに蓋をしキイチと暮らしている。
ノイル(男)
キイチとタカラの幼なじみ。幼なじみ、男女7人組の年長者として2人を落ち着いた目で見守っている。キイチの働くカフェのオーナーでもあり、良き助言者でもあり、ノイルの行動により2人に大きな変化が訪れるキッカケとなる。
ミズキ(男)
幼なじみ7人組の1人でもありタカラの親友でもある。タカラと同じ職場に勤めていて会社ではタカラの執事くんと呼ばれるほどタカラに甘いが、恋人であるヒノハが1番大切なのでここぞと言う時は恋人を優先する。
ユウリ(女)
幼なじみ7人組の1人。ノイルの経営するカフェで一緒に働いていてノイルの彼女。
ヒノハ(女)
幼なじみ7人組の1人。ミズキの彼女。ミズキのことが大好きで冗談半分でタカラにライバル心を抱いてるというネタで場を和ませる。
リヒト(男)
幼なじみ7人組の1人。冷静な目で幼なじみ達が恋人になっていく様子を見守ってきた。
謎の男性
街でキイチが見かけた毎日夢に出てくる後ろ姿にそっくりな男。


使命を全うするために俺は死にます。
あぎ
BL
とあることで目覚めた主人公、「マリア」は悪役というスペックの人間だったことを思い出せ。そして悲しい過去を持っていた。
とあることで家族が殺され、とあることで婚約破棄をされ、その婚約破棄を言い出した男に殺された。
だが、この男が大好きだったこともしかり、その横にいた女も好きだった
なら、昔からの使命である、彼らを幸せにするという使命を全うする。
それが、みなに忘れられても_

フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
不憫受け好きなのであらすじ見てすっ飛んできました!
続き楽しみにしてます🥰