僕のずっと大事な人

ぱる

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第1章

第6話

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僕はあの後バイトに休みの連絡を入れたあと、頭の中はぐるぐるしてたけど、疲れていたのかすぐに寝付いた。

朝起きて、少し朝ごはんを食べた。
最近は朝ごはんをあまり食べていなかったけれど、また倒れたりしたら困るので、朝ごはんを食べることにした。

学校に行く準備をして家を出ると僕はびっくりして固まった。

「おはよう。もう大丈夫か?」

九条くんが僕の家の前に立ってこっちに手をあげて声をかけてきた。

「なんで、」

「大丈夫かなって思って見に来た。昨日よりは元気そうだな。」

「わざわざ確認しに来てくれてありがとう、、、やっぱり迷惑かけちゃって、」

「いいって心配だからきただけだって。学校行こ」

そう言って僕の手を引っ張って九条くん登校することになった。

やっぱり九条くんはかっこいいから歩く度に女の人からチラチラと視線が来る。

僕はおこがましい気がして、申し訳なく思いながら歩いていた。

僕は緊張してしまって一言も自分から話せなかったけど登校中は九条くんがずっと話しかけてくれて会話が途切れることは無かった。

学校の校門をくぐると学校の人からこそこそと言われているのに気づいた。

きっと僕みたいなのが九条くんと歩いているのがみんな理解できないんだろう。

僕は後ろめたさから下を向いて歩き続けていた。

僕は昇降口の前に着くと

「あの、ここまででいいから。わざわざありがとう。」

「なんで?教室まで途中一緒に行けばいいだろ。」

「でも、一緒に行ったら、、、」

僕はこれ以上九条くんといるのはおこがましくて早く離れなきゃって気持ちでいっぱいだった。

「九条くんのこと待ってる人沢山いるだろうし、僕といてもつまんないよ、、、」

「ふーん。雪は俺といるのつまんないのか。」

「え。ちが、」

「じゃあな。ついて行こうとして悪かったな」

「あ、、、」


そういうと九条くんは先に教室に向かっていった。
僕はきっと九条くんに完全に嫌われただろう。

人気者の九条くんと僕が一緒にいるなんてダメなんだ。だからこれでいいはず。

なのに九条くんに嫌われたことが悲しくて涙を堪えながら僕は教室へ向かった。
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