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序章 長山李奈
第9話(現世界)顛末と顛末
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「いやー、集団で腹痛とかめんどいわー」
バババッ!!
思わず椅子に座り込む。
長山も、プイッと顔を向ける。
「まったく……いい大人が、古くなった饅頭食べてお腹壊すとか、馬鹿みたいよねぇ」
保健の先生が帰ってきたようだった。
僕は、わざとらしく椅子から立つと、先生を迎える。
「すみません、勝手に使ってました」
「あらそう。別にいいのに」
そう言ってから、しばらく僕を観察する先生。
そして、にやりと笑う。
「お邪魔しちゃったわね~。あぁ、若いっていいわぁ」
「先生、誤解です」
「ま、どっちでもいいわよ。でも、さすがに学校の保健室にゴムは無いから、そこまで及ばないでよ?」
「勘弁してください……」
「それ言いたいのはこっちよー。ここでそんな不祥事起こされちゃったら、私が怒られちゃうわ」
「まぁ、そりゃそうですけどね」
「よしよし、分かってるならよろしい。んじゃ、私はここで見てるから、続きをどうぞ?」
「いや、だからそういうわけじゃ……」
思わず俯いてしまう。
「その初々しい反応……お姉さん、そそるわ」
「からかわないでください」
「それもそうね。とりあえず、ガイシャはどこ?」
「刑事ドラマじゃないんですから……」
言いながら、長山が寝ているベッドへ促す。
その様子を見て、感嘆の息を漏らす。
「へぇ~……葛城、あんたがやったの?」
「えぇ、一応」
「完璧ね。冷やしてから何分経った?」
「ざっと15分ですね。そろそろ外します」
「そうね。じゃ、あとは先生に任せなさい。あんたは部活に戻りなさいな」
「はい、じゃあよろしくお願いします」
「はい、任されました。続きは自分の家に呼んだ時にでもしてよね」
「い、いや、だからぁ……」
「はいはいはい。からかって悪かったわよ。いいから、さっさと行きなさいって」
「はい、失礼します」
僕は、逃げるように保健室を出る。
その際、ベッドに寝る長山とは、恥ずかしさのあまり目を合わせられなかった。
◆ ◆ ◆
その日を境に、長山は入院した。
僕が保健室を出てからしばらく、急に全身が痛みだし、緊急入院という運びになったという。
捻挫が重病化して、全身に転移するなど考えられない。
医者は、ひたすら首を捻り、鎮痛剤を投与した。
長山の両親は、医者の様子を見てすぐに見限り、科学者にも頼ったようだった。
しかし、原因は全くの不明。
分かったことは、外傷らしい外傷は、右足の捻挫だけだということ。
そんな馬鹿な話が、あるはずがない。
長山を見舞いに行ったことがある。
病室で寝ている長山は、苦悶の表情を浮かべつつも、笑顔を見せてくれた。
「来てくれたんだ」
「当たり前だ。僕のせいでこうなったのかもしれないし」
「あはは、捻挫からこれは有り得ないかなー……痛っ」
「あんまり無理するなよ」
「うん、ありがと……」
せっかく見せてくれている笑顔だけれど、無理をしているのが明らかで、とても見ていられない。
思わず目を逸らしてしまった。
居たたまれない空気。
永遠のような1分間が過ぎると、長山が口を開く。
「ねぇ……この前の続き、してよ」
「…………えっ?」
「…………二度は言わない」
耳に入った言葉が理解出来ず、懸命にたぐり寄せる。
何とか捕まえて、反芻する。
そして、理解すると同時に、僕の心臓が飛び出しそうになった。
「あ、いや。うん」
「……男らしくないぞ」
「そ、そうだな、うん。ちょ、ちょっと待ってくれ」
深呼吸する。
そして、姿勢を正した。
正面から長山を見据え、少しずつ顔を近づける。
「……いいんだな?」
「もう、くどいよ」
お喋りな口を塞ぐように、右手で顎を軽く上げてやる。
そして、そのまま寝ている長山に唇を重ねた。
チュッ。
時間にして3秒ほど。
僕らは確かにキスをした。
目に涙を溜めて、笑顔を見せる長山は、とても愛らしかった。
「長山……」
「ん……」
僕らは再び唇を重ねる。
今度は5秒間。
離してから、またすぐに重ねて10秒間。
互いを求めるように、激しさも増していった。
何度か繰り返した接吻。
(もっと続きがしたい……)
そう本能が告げていても、それが叶わないことは理性が理解していた。
「ハァハァ……」
これだけの行為でも、長山は苦しい表情でいる。
僕的には物足りない。
でも、ここで終わらせねばならないだろう。
「……続きは、無事治ったらな」
「うん。楽しみにしてる……」
同時に響くノックの音。
そして、看護師さんが入ってきた。
「じゃあ、またな」
「うん、またね」
ゆっくりと扉を閉める。
それが、最期の別れになるとも知らずに。
◆ ◆ ◆
今、ここにいる僕は……
無事に長山を救出した僕だ。
つまり、異世界に征き、プラムを救出し、引いては長山を助けた僕だ。
あれから丸1日が経過した。
僕の周囲は、何事も無かったかのように、平穏な生活が続いている。
そして僕は、不思議少女である六道と、放課後の科学準備室にいた。
「無事、世界の改変に成功した。葛城大和、君の努力は無事に結実した。喜ぶといい」
「あぁ、ありがとな」
相変わらず抑揚のない声を出す六道。
無関心な表情も、全く変わっていない。
顔は可愛いんだけど……
こいつの、こういうところも、ついでに少し直ればと思う。
「六道は、長山が死んだ時の記憶があるんだな」
「当然。私は観測者だから」
周りの人間の中で、長山が一度死んだということを知っている者はいなかった。
知っているのは、僕と、目の前にいる六道だけのようだ。
「話を聞く限り、異世界にいる長山李奈は、ゴブリンたちに捕まり、玩具にされた。折檻、拷問、それに陵辱。人の尊厳など無く、非道の限りを尽くされ、そしてそのまま息絶えた。もしくは、最期の最期まで玩具にされ、首でも斬られたんだと思う。その因果がこっちの世界の長山李奈に注ぎ込まれ、同じように死んだ」
「……お前、よくもまぁ淡々と言えるもんだな」
「言葉の意味を理解しかねる」
「いや、そんな単語をよくつらつらと言えたもんだなと」
「事実を語ることに、何を迷うことがある」
「そっか」
まるで機械だな。
とまでは言わないでおいた。
話題を逸らすわけではないが、ここで当然に湧いた疑問をぶつける。
「ところで、今回は長山だったわけだけど……他の人間は大丈夫なのか?」
「私は観測者。異世界からの因果の流れが見える。今回は、長山李奈に注ぎ込まれていた。だから、他の人間に問題は無い」
「その因果って、何が原因で流れてくるんだ?」
「原因は不明。私も見えるだけで、具体的には知らない」
「じゃあ、何で僕が異世界に行けるって分かったんだ?」
「生き物は、お腹が減って、何かを食べたいと思うことに疑問は湧かない。同時に、食べられるものと食べられないものを見分ける能力を持っている。それと同じくらいのものだと思ってもらうしかない」
「そうか」
つまり、何となく分かるんだろう。
本能に近い部分なのだろうし、これ以上聞いても無駄のようだ。
「とりあえず、今回は葛城大和、君が満足したようで何より」
「まぁ、確かにな。もうこんなことはまっぴらごめんだけど」
「そう思うのなら、次が無いことを祈っておく」
「あぁ、頼むよ」
僕は、科学準備室を後にすると、剣道場へ向かった。
「あっ、葛城ぃ~っ!」
「うわっ!」
剣道場に入るや否や、長山に派手に迎えられた。
飛びついてくる、という行為ももちろんだが。
「おま……まだ袴穿いてないじゃんか!」
半裸といっていい格好で僕に密着してくる。
道着の下には、まずブラジャーは着けない。
つまり、長山は、道着と下一枚で僕にくっついているということになる。
「葛城が来たっていうのに、そんなこと気にしてられないよ!」
「僕が気にするから! さっさと着てこい!」
「そんなこといって、うれしいくせにぃ~」
「ばっ……おまっ」
そりゃもう、天国ですよ。
こんな夢のようなシチュエーション、真っ当な思春期真っ盛りな僕にとって、嬉しくないわけないじゃないか!
思わず道着の上からでも、その大きい胸に手を伸ばしたくなる。
でも、それは理性だ。
理性で抑えろ。
ここで、下手に爆発させてはいけない。
そも、衆人環視の元、そんなことをしてはいけない。
「…………い、いいから。な?」
「……分かった」
「よし、いい子だ」
「えへへ~」
褒められたことに気を良くしたのだろう。
長山にしては珍しく、だらしない笑顔をして更衣室へ入っていった。
帰ってきてから感じた、もう一つの違和感がこれだ。
長山が、以前とは比べものにならないほどにデレている。
まぁ、異世界に行く前も、互いに恋心を募らせていたようだったけれど……
それとは比にならないほどだ。
まるで恋人そのもののように接してくる。
(……ま、長山ならいいか)
そう思いながら、僕も稽古着に着替えることにした。
これからも、平凡な日常が続くことを願って……
バババッ!!
思わず椅子に座り込む。
長山も、プイッと顔を向ける。
「まったく……いい大人が、古くなった饅頭食べてお腹壊すとか、馬鹿みたいよねぇ」
保健の先生が帰ってきたようだった。
僕は、わざとらしく椅子から立つと、先生を迎える。
「すみません、勝手に使ってました」
「あらそう。別にいいのに」
そう言ってから、しばらく僕を観察する先生。
そして、にやりと笑う。
「お邪魔しちゃったわね~。あぁ、若いっていいわぁ」
「先生、誤解です」
「ま、どっちでもいいわよ。でも、さすがに学校の保健室にゴムは無いから、そこまで及ばないでよ?」
「勘弁してください……」
「それ言いたいのはこっちよー。ここでそんな不祥事起こされちゃったら、私が怒られちゃうわ」
「まぁ、そりゃそうですけどね」
「よしよし、分かってるならよろしい。んじゃ、私はここで見てるから、続きをどうぞ?」
「いや、だからそういうわけじゃ……」
思わず俯いてしまう。
「その初々しい反応……お姉さん、そそるわ」
「からかわないでください」
「それもそうね。とりあえず、ガイシャはどこ?」
「刑事ドラマじゃないんですから……」
言いながら、長山が寝ているベッドへ促す。
その様子を見て、感嘆の息を漏らす。
「へぇ~……葛城、あんたがやったの?」
「えぇ、一応」
「完璧ね。冷やしてから何分経った?」
「ざっと15分ですね。そろそろ外します」
「そうね。じゃ、あとは先生に任せなさい。あんたは部活に戻りなさいな」
「はい、じゃあよろしくお願いします」
「はい、任されました。続きは自分の家に呼んだ時にでもしてよね」
「い、いや、だからぁ……」
「はいはいはい。からかって悪かったわよ。いいから、さっさと行きなさいって」
「はい、失礼します」
僕は、逃げるように保健室を出る。
その際、ベッドに寝る長山とは、恥ずかしさのあまり目を合わせられなかった。
◆ ◆ ◆
その日を境に、長山は入院した。
僕が保健室を出てからしばらく、急に全身が痛みだし、緊急入院という運びになったという。
捻挫が重病化して、全身に転移するなど考えられない。
医者は、ひたすら首を捻り、鎮痛剤を投与した。
長山の両親は、医者の様子を見てすぐに見限り、科学者にも頼ったようだった。
しかし、原因は全くの不明。
分かったことは、外傷らしい外傷は、右足の捻挫だけだということ。
そんな馬鹿な話が、あるはずがない。
長山を見舞いに行ったことがある。
病室で寝ている長山は、苦悶の表情を浮かべつつも、笑顔を見せてくれた。
「来てくれたんだ」
「当たり前だ。僕のせいでこうなったのかもしれないし」
「あはは、捻挫からこれは有り得ないかなー……痛っ」
「あんまり無理するなよ」
「うん、ありがと……」
せっかく見せてくれている笑顔だけれど、無理をしているのが明らかで、とても見ていられない。
思わず目を逸らしてしまった。
居たたまれない空気。
永遠のような1分間が過ぎると、長山が口を開く。
「ねぇ……この前の続き、してよ」
「…………えっ?」
「…………二度は言わない」
耳に入った言葉が理解出来ず、懸命にたぐり寄せる。
何とか捕まえて、反芻する。
そして、理解すると同時に、僕の心臓が飛び出しそうになった。
「あ、いや。うん」
「……男らしくないぞ」
「そ、そうだな、うん。ちょ、ちょっと待ってくれ」
深呼吸する。
そして、姿勢を正した。
正面から長山を見据え、少しずつ顔を近づける。
「……いいんだな?」
「もう、くどいよ」
お喋りな口を塞ぐように、右手で顎を軽く上げてやる。
そして、そのまま寝ている長山に唇を重ねた。
チュッ。
時間にして3秒ほど。
僕らは確かにキスをした。
目に涙を溜めて、笑顔を見せる長山は、とても愛らしかった。
「長山……」
「ん……」
僕らは再び唇を重ねる。
今度は5秒間。
離してから、またすぐに重ねて10秒間。
互いを求めるように、激しさも増していった。
何度か繰り返した接吻。
(もっと続きがしたい……)
そう本能が告げていても、それが叶わないことは理性が理解していた。
「ハァハァ……」
これだけの行為でも、長山は苦しい表情でいる。
僕的には物足りない。
でも、ここで終わらせねばならないだろう。
「……続きは、無事治ったらな」
「うん。楽しみにしてる……」
同時に響くノックの音。
そして、看護師さんが入ってきた。
「じゃあ、またな」
「うん、またね」
ゆっくりと扉を閉める。
それが、最期の別れになるとも知らずに。
◆ ◆ ◆
今、ここにいる僕は……
無事に長山を救出した僕だ。
つまり、異世界に征き、プラムを救出し、引いては長山を助けた僕だ。
あれから丸1日が経過した。
僕の周囲は、何事も無かったかのように、平穏な生活が続いている。
そして僕は、不思議少女である六道と、放課後の科学準備室にいた。
「無事、世界の改変に成功した。葛城大和、君の努力は無事に結実した。喜ぶといい」
「あぁ、ありがとな」
相変わらず抑揚のない声を出す六道。
無関心な表情も、全く変わっていない。
顔は可愛いんだけど……
こいつの、こういうところも、ついでに少し直ればと思う。
「六道は、長山が死んだ時の記憶があるんだな」
「当然。私は観測者だから」
周りの人間の中で、長山が一度死んだということを知っている者はいなかった。
知っているのは、僕と、目の前にいる六道だけのようだ。
「話を聞く限り、異世界にいる長山李奈は、ゴブリンたちに捕まり、玩具にされた。折檻、拷問、それに陵辱。人の尊厳など無く、非道の限りを尽くされ、そしてそのまま息絶えた。もしくは、最期の最期まで玩具にされ、首でも斬られたんだと思う。その因果がこっちの世界の長山李奈に注ぎ込まれ、同じように死んだ」
「……お前、よくもまぁ淡々と言えるもんだな」
「言葉の意味を理解しかねる」
「いや、そんな単語をよくつらつらと言えたもんだなと」
「事実を語ることに、何を迷うことがある」
「そっか」
まるで機械だな。
とまでは言わないでおいた。
話題を逸らすわけではないが、ここで当然に湧いた疑問をぶつける。
「ところで、今回は長山だったわけだけど……他の人間は大丈夫なのか?」
「私は観測者。異世界からの因果の流れが見える。今回は、長山李奈に注ぎ込まれていた。だから、他の人間に問題は無い」
「その因果って、何が原因で流れてくるんだ?」
「原因は不明。私も見えるだけで、具体的には知らない」
「じゃあ、何で僕が異世界に行けるって分かったんだ?」
「生き物は、お腹が減って、何かを食べたいと思うことに疑問は湧かない。同時に、食べられるものと食べられないものを見分ける能力を持っている。それと同じくらいのものだと思ってもらうしかない」
「そうか」
つまり、何となく分かるんだろう。
本能に近い部分なのだろうし、これ以上聞いても無駄のようだ。
「とりあえず、今回は葛城大和、君が満足したようで何より」
「まぁ、確かにな。もうこんなことはまっぴらごめんだけど」
「そう思うのなら、次が無いことを祈っておく」
「あぁ、頼むよ」
僕は、科学準備室を後にすると、剣道場へ向かった。
「あっ、葛城ぃ~っ!」
「うわっ!」
剣道場に入るや否や、長山に派手に迎えられた。
飛びついてくる、という行為ももちろんだが。
「おま……まだ袴穿いてないじゃんか!」
半裸といっていい格好で僕に密着してくる。
道着の下には、まずブラジャーは着けない。
つまり、長山は、道着と下一枚で僕にくっついているということになる。
「葛城が来たっていうのに、そんなこと気にしてられないよ!」
「僕が気にするから! さっさと着てこい!」
「そんなこといって、うれしいくせにぃ~」
「ばっ……おまっ」
そりゃもう、天国ですよ。
こんな夢のようなシチュエーション、真っ当な思春期真っ盛りな僕にとって、嬉しくないわけないじゃないか!
思わず道着の上からでも、その大きい胸に手を伸ばしたくなる。
でも、それは理性だ。
理性で抑えろ。
ここで、下手に爆発させてはいけない。
そも、衆人環視の元、そんなことをしてはいけない。
「…………い、いいから。な?」
「……分かった」
「よし、いい子だ」
「えへへ~」
褒められたことに気を良くしたのだろう。
長山にしては珍しく、だらしない笑顔をして更衣室へ入っていった。
帰ってきてから感じた、もう一つの違和感がこれだ。
長山が、以前とは比べものにならないほどにデレている。
まぁ、異世界に行く前も、互いに恋心を募らせていたようだったけれど……
それとは比にならないほどだ。
まるで恋人そのもののように接してくる。
(……ま、長山ならいいか)
そう思いながら、僕も稽古着に着替えることにした。
これからも、平凡な日常が続くことを願って……
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