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第一章 女子校追放、聖ヴァレリー女子校へ転入
第10話 ミーシャのクラスとナギのクラス
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「じゃあ、一応転入試験は見たけど、ミーシャさんも加わった事だし、小テストするわね」
「新たに迎えたミーシャさんの実力を見たいからテストにするよー」
その日の授業は全て小テスト。
終わった人から退室して良い、ということになっている。
転校生をなじませるためにお喋りの時間をもたせたい、という学校のはからいだろうね。
フハハハ、解る、解るぞ!
なにこれ、私すっごく頭いい!
勉強趣味になっちゃいそうなくらい頭いい!!フハハハ、フハハハ!!!
「フンスフンス、と鼻息聞こえてましたよ、ミーシャさん。あ、可愛かったですけど」
そうクロエに言われて、私は顔を赤くする。私は好物を目の前に興奮した犬ですかね。
「ミーシャ!」
「あ、ナギ……どうしたの?」
ハァハァと息を荒くするナギ。
「今日は小テストなのでミーシャのクラスを探してたんです。最初の小テストでクラスの場所と最短ルートを確認し、この小テストではそのルートを通ってきました」
「そ、そう。ナギのクラスって何処なの?」
「あそこです」
指差す先はまさかの反対側。
上から見ると、ここはヴァレリーの頭文字、Vの字型の校舎なのだが、Vの端っこと端っこ。先と先。
Vをなぞるように走ると距離はかなりある。
「どこが最短距離なの?」
「Vの最短距離は直線ですよ」
「▽……。えっ、ここ4階でしょ?エレベーター無いよね?」
「非常階段がありますよ?」
そう言って指差すナギ。
見てみると、明らかに業者の人が登るような垂直の梯子があった。
「梯子だよね?」
「そうとも言いますね」
「これ、普通に降りるのも登るのも時間がかかるんじゃないの?Vを走ったほうが速くない?」
そう言うと、そうですか?とナギは首をかしげた。
「結構設備スペースが大きいから、そう走ると320メートルあるんです。そうすると全力で走っても30秒かかりますよ?」
「えっ、それ世界記録じゃないの?」
まさかまさか、と笑うナギ。
「それに走ってると怒られます。廊下は走るなと言われました」
「うん……」
「でもここを降りるとグラウンド。走っても良いんですよ」
「あ、はい……」
ナギってこんなバカっぽいキャラだっけ?
「でも梯子を使うと歩くより時間がかかるんじゃないの?」
4階の高さをこんな梯子で登るとか、落ちたら怖くない?
「20秒くらいですよ。やってみましょうか?」
「えっ……」
そう言うとナギは梯子を使わず飛び降りた。
「えっ!?」
私はハシゴの方へ走った。
今の落ちたよね!?
そしてはしごから下を見ると、ハシゴを手に当てながらすごい速度で減速しつつ降りていく姿があった。
地面に降りる。そのまま向こうの教室へ走り、はしごに手をかける。
「どうして無事なのって、もう向こうのハシゴにいる?」
そのままニ段飛ばしながらすごい勢いで垂直のハシゴを駆け上った。
全身を使った野生のサルのようなフォームでスルスルと登っていく。
「……えっ」
そこからさらに20秒後。
「これが最短ルートです、ミーシャ。ハァハァ……」
往復して戻ってくるナギは汗でシャツが張り付いていた。
「あ、ハイ……」
ゲームでナギが常にそばにいるなと思ってたけど、こんな苦労があったんだね……。
あと男同士だけど、ナギは美形すぎるからその姿は目に毒だよ。
「新たに迎えたミーシャさんの実力を見たいからテストにするよー」
その日の授業は全て小テスト。
終わった人から退室して良い、ということになっている。
転校生をなじませるためにお喋りの時間をもたせたい、という学校のはからいだろうね。
フハハハ、解る、解るぞ!
なにこれ、私すっごく頭いい!
勉強趣味になっちゃいそうなくらい頭いい!!フハハハ、フハハハ!!!
「フンスフンス、と鼻息聞こえてましたよ、ミーシャさん。あ、可愛かったですけど」
そうクロエに言われて、私は顔を赤くする。私は好物を目の前に興奮した犬ですかね。
「ミーシャ!」
「あ、ナギ……どうしたの?」
ハァハァと息を荒くするナギ。
「今日は小テストなのでミーシャのクラスを探してたんです。最初の小テストでクラスの場所と最短ルートを確認し、この小テストではそのルートを通ってきました」
「そ、そう。ナギのクラスって何処なの?」
「あそこです」
指差す先はまさかの反対側。
上から見ると、ここはヴァレリーの頭文字、Vの字型の校舎なのだが、Vの端っこと端っこ。先と先。
Vをなぞるように走ると距離はかなりある。
「どこが最短距離なの?」
「Vの最短距離は直線ですよ」
「▽……。えっ、ここ4階でしょ?エレベーター無いよね?」
「非常階段がありますよ?」
そう言って指差すナギ。
見てみると、明らかに業者の人が登るような垂直の梯子があった。
「梯子だよね?」
「そうとも言いますね」
「これ、普通に降りるのも登るのも時間がかかるんじゃないの?Vを走ったほうが速くない?」
そう言うと、そうですか?とナギは首をかしげた。
「結構設備スペースが大きいから、そう走ると320メートルあるんです。そうすると全力で走っても30秒かかりますよ?」
「えっ、それ世界記録じゃないの?」
まさかまさか、と笑うナギ。
「それに走ってると怒られます。廊下は走るなと言われました」
「うん……」
「でもここを降りるとグラウンド。走っても良いんですよ」
「あ、はい……」
ナギってこんなバカっぽいキャラだっけ?
「でも梯子を使うと歩くより時間がかかるんじゃないの?」
4階の高さをこんな梯子で登るとか、落ちたら怖くない?
「20秒くらいですよ。やってみましょうか?」
「えっ……」
そう言うとナギは梯子を使わず飛び降りた。
「えっ!?」
私はハシゴの方へ走った。
今の落ちたよね!?
そしてはしごから下を見ると、ハシゴを手に当てながらすごい速度で減速しつつ降りていく姿があった。
地面に降りる。そのまま向こうの教室へ走り、はしごに手をかける。
「どうして無事なのって、もう向こうのハシゴにいる?」
そのままニ段飛ばしながらすごい勢いで垂直のハシゴを駆け上った。
全身を使った野生のサルのようなフォームでスルスルと登っていく。
「……えっ」
そこからさらに20秒後。
「これが最短ルートです、ミーシャ。ハァハァ……」
往復して戻ってくるナギは汗でシャツが張り付いていた。
「あ、ハイ……」
ゲームでナギが常にそばにいるなと思ってたけど、こんな苦労があったんだね……。
あと男同士だけど、ナギは美形すぎるからその姿は目に毒だよ。
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