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第一章 女子校追放、聖ヴァレリー女子校へ転入
第05閑 試験官、ウェルチ=スタシア先生視点
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試験官の話が来たのが昨日の事だ。
「転入生?それも二人?今の時期にですか?」
「よろしくね、ウェルチ先生。問題があったらまず私に伝えなさいよ?大物の転入だからね」
教頭から言われて、仕方なく試験の準備をする。
資料に目を落とすと、なんでまた……という人達だった。
一人は名門共学進学校からで理事長のお孫さん、もうひとりは有名名門女子校の生徒。
ミーシャ=ヴァレー。
ナギ=ヴァレリー。
ヴァレーって、もしかしてあの長者番付に乗るような家の?まさかね。
成績を見ると二人共優秀、どっちの学校もうちより学力だけなら格上。
マナーや淑女教育という面ではうちが勝っていると思いたいけど。もしかして素行が悪いのかしら?
そして迎えた二人は超がつくほどの美少女二人だった。
ナギさんは背が高くイケメン風、かっこいいと女の子から人気がありそうなタイプ。
ミーシャさんは背が低く可愛らしい感じの庇護欲を誘うタイプ。
ナギさんには恋愛に似た感情を。
ミーシャさんには自分の理想を投影させたような感情を持ちそうね。
「では、試験をはじめてください」
ペラっ
カリカリ
カリカリ
カリカリ
ナギさんは軽快にペンを走らせてるわね。
結構難しい問題を選んだけど、優秀ね
あれ、ミーシャさんは答案用紙を見たまま動かないけど、どうしたのかしら?
もしかして難しいとか……?まさかね。
あら、血の気が引いてる。
気分悪そうね、吐きそうなのを耐えているような。
病弱なのかしら?
「あらあら?ミーシャさん。ペンが動いてませんけど何か問題でもありましたかしら?」
そう尋ねると、ミーシャさんは首を横に振った。本当に大丈夫なの?
倒れたりして責任問題になったら嫌よ?
「あなた達にとっては簡単な問題でしょう?学力は前の学校の成績を見れば解るのですけど、一応ここは転入試験を定められているのできちんとやってくださいね。一応、三十分で予定してますけど、速く終わったら途中で退室しても構いませんよ」
気分が悪くなっているなら、と思い気遣ってそう言うと、ミーシャさんは素早くペンを動かし解答欄を埋めていく。
問題を解いてるうちに症状が収まったのか、私が採点をはじめるとミーシャさんは退室せず採点を待っていた。
「はい、二人とも満点」
「わぁ、その場で採点して返すんですね、サービスいいですね!」
皮肉かしら?速く出たいのにこっちが採点しはじめたから出られなくなったのね。
でも表情からは本当に感心したようにしか見えない。
「不正防止だよ」
「不正防止?」
そう言うとナギさんはミーシャさんを膝の間に座らせて髪を撫でている。
百合?百合なの?
二人共お似合いだし、とても似合ってる。
教師の前で不順同棲交友?
いい度胸をしているわね。
でも、すごく、眼福だわ……。
麗しい二人がイチャイチャしているのを見て、二人の関係をなんとなく察した私はしばらく目の保養をするのであった。
「転入生?それも二人?今の時期にですか?」
「よろしくね、ウェルチ先生。問題があったらまず私に伝えなさいよ?大物の転入だからね」
教頭から言われて、仕方なく試験の準備をする。
資料に目を落とすと、なんでまた……という人達だった。
一人は名門共学進学校からで理事長のお孫さん、もうひとりは有名名門女子校の生徒。
ミーシャ=ヴァレー。
ナギ=ヴァレリー。
ヴァレーって、もしかしてあの長者番付に乗るような家の?まさかね。
成績を見ると二人共優秀、どっちの学校もうちより学力だけなら格上。
マナーや淑女教育という面ではうちが勝っていると思いたいけど。もしかして素行が悪いのかしら?
そして迎えた二人は超がつくほどの美少女二人だった。
ナギさんは背が高くイケメン風、かっこいいと女の子から人気がありそうなタイプ。
ミーシャさんは背が低く可愛らしい感じの庇護欲を誘うタイプ。
ナギさんには恋愛に似た感情を。
ミーシャさんには自分の理想を投影させたような感情を持ちそうね。
「では、試験をはじめてください」
ペラっ
カリカリ
カリカリ
カリカリ
ナギさんは軽快にペンを走らせてるわね。
結構難しい問題を選んだけど、優秀ね
あれ、ミーシャさんは答案用紙を見たまま動かないけど、どうしたのかしら?
もしかして難しいとか……?まさかね。
あら、血の気が引いてる。
気分悪そうね、吐きそうなのを耐えているような。
病弱なのかしら?
「あらあら?ミーシャさん。ペンが動いてませんけど何か問題でもありましたかしら?」
そう尋ねると、ミーシャさんは首を横に振った。本当に大丈夫なの?
倒れたりして責任問題になったら嫌よ?
「あなた達にとっては簡単な問題でしょう?学力は前の学校の成績を見れば解るのですけど、一応ここは転入試験を定められているのできちんとやってくださいね。一応、三十分で予定してますけど、速く終わったら途中で退室しても構いませんよ」
気分が悪くなっているなら、と思い気遣ってそう言うと、ミーシャさんは素早くペンを動かし解答欄を埋めていく。
問題を解いてるうちに症状が収まったのか、私が採点をはじめるとミーシャさんは退室せず採点を待っていた。
「はい、二人とも満点」
「わぁ、その場で採点して返すんですね、サービスいいですね!」
皮肉かしら?速く出たいのにこっちが採点しはじめたから出られなくなったのね。
でも表情からは本当に感心したようにしか見えない。
「不正防止だよ」
「不正防止?」
そう言うとナギさんはミーシャさんを膝の間に座らせて髪を撫でている。
百合?百合なの?
二人共お似合いだし、とても似合ってる。
教師の前で不順同棲交友?
いい度胸をしているわね。
でも、すごく、眼福だわ……。
麗しい二人がイチャイチャしているのを見て、二人の関係をなんとなく察した私はしばらく目の保養をするのであった。
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