5 / 6
薔薇の遺したモノ
4
しおりを挟む
イヴァンのほうに体を反転させ、伏せていた顔をあげ、彼を見上げた。イヴァンの鋭くも美しい双眸は、リリアーナの瞳を捉えていた。そうして、軽く唇が触れるだけのキスをされた。リリアーナは一瞬、何が起こったのかわからずに口に手を当てると、その細い手首はイヴァンにより握られた。露わになった唇を、イヴァンのそれが塞いだ。
最初は掠れるぐらいの軽いキスだった。次第にそれは深いものへと変わっていった。リリアーナの唇をなぞったのはぬるりと湿ったもので、それがイヴァンの舌だと気づくと体をびくりと震わせた。イヴァンはそんな彼女の腰を思いっきり引き寄せて、逃げれないようにしてしまった。
イヴァンの舌は、リリアーナの閉ざされた唇の隙間へとするりと侵入し、ぎゅっと結ばれていたはずの歯列さえもいとも簡単に開かせてしまった。
「ん………ふっん……っ」
固まって怯えるリリアーナは舌を引っ込めていたが、それもイヴァンの舌によって引きずり出されてしまった。イヴァンの舌は柔らかな口内を丹念に味わっていく。時にはその柔らかい唇を吸い、まるで果実を味わうように堪能していた。十分にリリアーナの唇を味見したのち、イヴァンの唇はゆっくりと離れていった。
「嫌だったか……? 今から本当の夫婦になりたいのだが……」
吐息交じりの切なげな声、そして自分を見つめるサファイアブルーの瞳。彼が生み出す耽美な雰囲気にリリアーナは呑み込まれて、ただ黙ることしかできない。黙っていると、イヴァンがリリアーナの腰の辺りを撫で回し始めた。
「黙るというのは、了承したということでいいんだな?」
今度は、手を顎を持ち上げられて、唇を奪われた。先ほどのように啄ばむような優しいキスではなかった。いきなり、イヴァンの舌が唇を割り侵入してきて、リリアーナの口腔内を愛撫し始めた。
「んっ………ふぅ……んっっ」
部屋には、唾液を貪るような粘着質な音が響き渡り、それだけでリリアーナの身体は熱くなってしまう。そして、イヴァンにキスをされて、意識はとろんとしてしまう。
ゆっくりとイヴァンの手は頰から首、そして胸のあたりまでするするとおりてきた。ちょうど、胸の頂きあたりで、その手は止まった。大きな掌が、その柔らかさを確かめるように胸を揉みしだいていく。普通よりはやや大きいその胸は手のひらから少しだけ溢れるぐらいだ。
イヴァンはゆっくりと唇を離すと、2人は銀の糸により繋がっていた。
「優しくはするが、加減ができないかもしれない……」
最初は掠れるぐらいの軽いキスだった。次第にそれは深いものへと変わっていった。リリアーナの唇をなぞったのはぬるりと湿ったもので、それがイヴァンの舌だと気づくと体をびくりと震わせた。イヴァンはそんな彼女の腰を思いっきり引き寄せて、逃げれないようにしてしまった。
イヴァンの舌は、リリアーナの閉ざされた唇の隙間へとするりと侵入し、ぎゅっと結ばれていたはずの歯列さえもいとも簡単に開かせてしまった。
「ん………ふっん……っ」
固まって怯えるリリアーナは舌を引っ込めていたが、それもイヴァンの舌によって引きずり出されてしまった。イヴァンの舌は柔らかな口内を丹念に味わっていく。時にはその柔らかい唇を吸い、まるで果実を味わうように堪能していた。十分にリリアーナの唇を味見したのち、イヴァンの唇はゆっくりと離れていった。
「嫌だったか……? 今から本当の夫婦になりたいのだが……」
吐息交じりの切なげな声、そして自分を見つめるサファイアブルーの瞳。彼が生み出す耽美な雰囲気にリリアーナは呑み込まれて、ただ黙ることしかできない。黙っていると、イヴァンがリリアーナの腰の辺りを撫で回し始めた。
「黙るというのは、了承したということでいいんだな?」
今度は、手を顎を持ち上げられて、唇を奪われた。先ほどのように啄ばむような優しいキスではなかった。いきなり、イヴァンの舌が唇を割り侵入してきて、リリアーナの口腔内を愛撫し始めた。
「んっ………ふぅ……んっっ」
部屋には、唾液を貪るような粘着質な音が響き渡り、それだけでリリアーナの身体は熱くなってしまう。そして、イヴァンにキスをされて、意識はとろんとしてしまう。
ゆっくりとイヴァンの手は頰から首、そして胸のあたりまでするするとおりてきた。ちょうど、胸の頂きあたりで、その手は止まった。大きな掌が、その柔らかさを確かめるように胸を揉みしだいていく。普通よりはやや大きいその胸は手のひらから少しだけ溢れるぐらいだ。
イヴァンはゆっくりと唇を離すと、2人は銀の糸により繋がっていた。
「優しくはするが、加減ができないかもしれない……」
1
お気に入りに追加
467
あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

蒼き将軍の妻
世羅
恋愛
中華風な国の物語。
イケメンで積極的な旦那様でこまってしまうとため息をこぼす奥様と奥様にぞっこんな旦那様の話。
どうやら、奥様はお悩みのようです。
あとから話を追加する場合がございますm(__)m
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる