Can't stop mylove ~完璧な旦那様との新婚生活~

世羅

文字の大きさ
上 下
20 / 22

ご無沙汰な夫婦

しおりを挟む
 最近、乃愛とは少しご無沙汰なのだ。

 ちょっとしたことで手を出そうとしても、乃愛が「今日は気分じゃないから」とか言って誘いを断ってくる。俺としてはまだまだ新婚さん気分でいたいんだけれども、乃愛としてはそうじゃないような気がしてたまらない。

 だから、わざと女ものの香水をつけて帰っても乃愛は少しも顔色を変えずに「おかえりなさい」というだけだし、一体乃愛はどうしてしまったのかと不安になっている。
 昼飯の時間に、白石に悩みを打ち明けると鼻で笑われた。

 そうだ、このぐらいで不安になるのなんて俺はどうかしているのかもしれない。と開き直って、帰宅すれば、乃愛が「おかえりなさい」と可愛らしく出迎えてくれた。いつもと変わりない。うまくいっていないのは俺の気のせいだったのだろうか。

「なあ、乃愛。今日は……えっちしよう」

 気づいたらそんな言葉を口にしながら、乃愛を抱きしめていた。








 何度も何度も乃愛を欲してしまうぐらい、俺は飢えていた。夢中になりすぎて、気づいたら3時になっていた。けれども、まだ体の熱はおさまらない。

 乃愛の耳元で「もう一回しよう」と囁けば、「ちょっと休もうよ」と言われた。

 さすがに、何度もしたら、若いと言っても疲れるかと内心思った。

「ねえ、和樹くん……そろそろ、乃愛も子供欲しいな……」

 そう言いながら、乃愛が上目遣いで見つめてきた。

「乃愛、子供ができたらこうやってえっちできる時間が少なくなるんだからな。だから、もうちょっと子供は待とう」

「あ……二人の時間はまだ乃愛も欲しいから待つ」

 ぎゅっと俺に抱き着いてきて、俺のものはまた熱を帯び始めた。乃愛はそれを察したのか顔を真っ赤にしながら、「もうちょっとだけ待って」と小さな声でつぶやいた。
 



 やっぱり、乃愛はかわいいのがいけない。
 何度も何度も求めてしまうし、大切にしたくなる。





「乃愛、もう一回戦するよ?」

 そう言って乃愛を押し倒した。









 
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます

おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」 そう書き残してエアリーはいなくなった…… 緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。 そう思っていたのに。 エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて…… ※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。

勘違い令嬢の心の声

にのまえ
恋愛
僕の婚約者 シンシアの心の声が聞こえた。 シア、それは君の勘違いだ。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...