白騎士と薔薇の婚姻

世羅

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薔薇は戸惑う

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 ジキルの習わしで3日間、花嫁は服を着てはならないため、ロザリアはとても不安げな表情でベッド上にちょこんと座っていた。それを見たヴァイスもヴァイスで目のやりどころに困り、ロザリアと背を合わせるかたちでベッドの上にあぐらをかいて座り込んだ。





「ロザリア、その……これから子作りの日にちは決めよう。



お前も辛いだろう。それでいいか?」




 ヴァイスの言葉にロザリアは「はい」とだけ答えた。ヴァイスは自分の意見を言わない妻に対して、困惑してしまった。ジキルの女であれば、話し合いをするのが普通なのだがどうやらロザリアは夫婦についてどういうものかよく理解していないようだった。

 思わず、振り返りベッドに押し倒してしまった。
 そうすると、ロザリアの頬は真っ赤に染まった。


「どうした、ロザリア?」





 ふるふると首を横に振るロザリアは、なんだか可愛らしく思えてきた。抵抗するロザリアを犯すということを考えただけで、ヴァイスの男根はみるみるうちに勃ちあがってしまった。その状態をロザリアに教えるために、ほっそりした手に掴ませれば、なおさら頬は真っ赤になった。






「ロザリア、これから始めても良いか?」






 その問いにロザリアは「はい」とだけ答えた。





***


 行為を終えて、ロザリアを見れば虚ろな瞳でヴァイスを見ていた。だいぶロザリアの中が狭く、痛い思いをさせただろうとヴァイスは不安になった。シーツを見れば、少しだけ血が滲んでいた。



 ヴァイスの男根に対して、ロザリアのモノは少し狭い。体格の問題ではあるが、時間をかければどうにかなるだろうとヴァイスは考えていた。けれども、ロザリアは情事中に乱れることはなく、淡々とヴァイスの為すことを受け入れているだけのようだった。








 ロザリアが快楽をどうしたら覚えるんだろうかと、ヴァイスは考えたがふっといい考えが思い浮かんだ。











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