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二章

二話 ガキが生意気言ってるんじゃねえぞ! その五

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 強の事があったので、もう驚くまいとは思っていたが、更なる爆弾を上春信吾は持っていた。
 どこまで上春家の家庭は複雑なんだ。ここに俺が加わったら、とんでもない家族になりそうだ。
 自嘲じちょうした笑いしか出てこなかった。

 上春の母親は、十六の時に上春陽菜さんを、十七の時に上春を産んだとのこと。
 学生だった上春の母親は、精神的にも経済的にも子供を養うことが出来なかった。両親に内緒で出産したことから喧嘩になり、勘当かんどう当然で家を出たらしい。

 実家に頼れない、相談できる友もいない。夫だけが頼りだったのだろう。
 その夫も上春が五歳のとき、交通事故で亡くなってしまう。
 一番頼りになる最愛の人を失った事と、子育ての疲れから、心身とも追い詰められた上春の母親は実家の前に上春と上春陽菜さんを置き去りにして、失踪しっそうしてしまう。
 それ以降、上春の母親は一度も上春達の前には現れていないそうだ。

 上春家は幸せな家族だと思っていた。恵まれた家族だと思っていた。でも、違った。
 上春信吾に嫁がいない理由をやっと理解でいた。
 もともといなかったんだ。結婚すらまだしていないのに、上春信吾は父親になってしまった。
 上春家はかなり特殊な家庭だと言わざるを得ないだろう。

「兄さん。私、家族って血の繋がりが大切ではないと思うんです。家族であろうとする姿が大事だと思っています。だから、強は私達の家族なんです」
「……立派な考えだな。だが、それを俺や強に押し付けるな。他人同士の家族なんて、いびつなだけだ」

 そう、いびつだ。歪んでいる。
 他人と家族の違いは何か? 血のつながりだと俺は思う。
 世界の人口が百億を超えようとしているが、そのなかで自分と血のつながりのある人間は数人だけしかいない。
 それゆえ、血のつながりは特別な証となる。上春と強がどんなに望んでも、強く願っても、二人に血のつながりができるわけではない。
 それに、他人同士は別れたらそこで終わりだが、家族は別れても、血のつながりが消えるわけではない。一生、消えないのだ。

 だからこそ、血のつながりは絶対的な価値があると思っている。血のつながりのある人間の集合体、それが家族だと俺は考えている。
 上春は血のつながりがなくても家族になれるとは言うが、誰でも家族になれるのなら、別に俺でなくてもいいはずだ。
 別の誰かが代用できる関係に、何の価値があるのか? そんなものに強い結びつきがうまれるはずもない。友達で十分だ。
 だから、他人同士の家族は薄っぺらい関係としか思えないのだ。

「いびつですか?」
「そうだ。俺は血のつながりがあってこその家族だと思う。血のつながらない男女が結婚して家族になるというのであれば話は別だが、親子の関係は違う。育ての親は誰でもなれるかもしれないが、生みの親は決まった人物しかなれない。血のつながりこそが他人と身内の明確な差だと思わないか? だからこそ、家族は特別な関係なんだろ? 他人同士が家族ごっこをして何になる? そんなものは偽物だ。そのまがい物を許容する事など納得いかない」

 家族の代替えなど必要ない。新しい家族なんて認めない。認めてたまるか。

「……家族ごっこなんかじゃない」
「?」
「家族ごっこじゃありません! 他人同士だって、血のつながりのある家族なんかに負けません! お父さんは私達を本当の子供のように愛してくれています! それが偽物だなんて、兄さんにだって言わせません!」

 驚いた……いつも笑顔を絶やさない上春が俺をにらみつけている。それは上春が俺と同じく、どうしても譲れないものがあるからだろう。
 譲れないから、譲歩したくないから、ぶつかりあってしまう。だから、俺と上春は分かり合えない。それは必然で当然の結果だ。

 俺と上春は親に捨てられた。
 だが、幸いなことに、俺達は信じられる人に引き取られた。俺は義信さんと楓さんに、上春は上春信吾に。
 親に捨てられ、自暴自棄になっていた俺に、義信さんは毅然きぜんとした態度で接してくれた。義信さんの強い正義感は、俺に力と生きる目的をくれた。
 楓さんは俺がどんなに邪険な態度をとっても、いつも笑顔で接してくれた。
 それがどれほど助けられて、癒されたか。いくら感謝してもしきれない。楓さんのぬくもりは、俺に人を慈しむ心を与えてくれた。

 義信さんの正義感。
 楓さんの優しさ。

 それを兼ね備えた人に俺はなりたい。新しい苗字、藤堂は俺の新しい道しるべとなった。
 上春もきっと、俺と同じようなことを思い、自分を愛してくれた感謝を上春信吾に感じている。
 ならば……。

「撤回するつもりはない。言っただろ? 上春の理想を俺に押し付けるなと。俺も自分の意見を押し付けるつもりはない。だから、お前の理想を強にも押し付けるな。強がお前達を家族と認めているとは限らんだろ?」
「そんなこと!」
「強はまだ子供だ。本物の親が迎えに来てくれることを願っているはずだ。そのとき、上春はどうするつもりだ? 強を両親に返さないつもりか?」

 上春は押し黙ってしまう。そう、これが偽物の家族の限界だ。
 強は上春家に預けられただけだ。両親が迎えに来る可能性だってある。強が戻りたいと言ってしまえば、強は上春家ではなくなる。

 ほら、みたことか。血のつながりのない家族なんて、モロい。すぐに壊れてしまう。
 そんなものに、何の価値があるというのか。無駄骨だ。

「で、でも、強が残りたいといえば……」
「残りたいといえば、引き取るつもりか? 住む家がないこの状況で強を養えるのか? 学費を払っていけるのか?」
「……」

 これが現実だ。気持ちがあっても、子供を養える経済力がなければ家庭を維持することは不可能だ。
 理想や想いでどうにかなるものでもない。

「……なら、私が働いて強の教育費を出します」
「なんだと」

 上春の意外な提案に、俺は目を丸くする。
 上春は本気のようだ。泣きそうな顔で俺を睨みつけている。その姿が、なぜか伊藤の姿とかぶってしまう。

「私が高校を中退して働くって言っているんです! お父さんだけ苦労させるわけにはいきません! だから、助け合うんです! 家族は助け合って生きていくんです! 私だって……」
「そこまでです」

 上春の言葉を朝乃宮が止める。
 朝乃宮はそっと上春の肩に手を置く。

「そんなこと、信吾はんは望んでません。逆に悲しむことくらい、咲なら分かるとおもんやけど」
「……」

 朝乃宮の言葉に咲はうつむき、歯を強くかみしめ、涙をこらえている。そんな咲を、朝乃宮はそっと抱きしめた。
 正直、朝乃宮が止めてくれて助かった。
 確かに、上春が働くと言い出したら、上春信吾は自分の不甲斐ふがいなさに落ち込むだろう。それは上春が望むところではないはずだ。
 俺は上春信吾と女との再婚は反対しているが、上春信吾の頑張りを否定するつもりは毛頭ない。

 どうしてなんだろうな。
 上春も、上春信吾も傷つけるつもりはなかった。
 でも、俺には大切なものがあって、譲れないものがあるから、それを必死に護ろうとして、誰かを傷つけてしまう。俺は……俺は何も成長していない。
 こぶしをぎゅっと握りしめることしかできない自分が、今日ほど無力だと思わずにはいられなかった。



 上春を落ち着かせた後、俺は朝乃宮を家まで送っていた。
 十二月の夜は冷たい風が吹き抜け、肌寒い。これからどんどん寒くなっていくのだろう。
 空には星空がきらきらと輝いている。静かな夜だ。

 俺と朝乃宮の間に会話はなく、ただ歩いているだけ。
 俺は上春と強のことを考えていた。
 もし、俺のように二人の両親、もしくは片親が現れた時、二人はどうするつもりなのか? 上春信吾と共に過ごすのか? それとも、親の元へ帰るのだろうか?

 上春家は本当に危うい。やはり、血のつながりがない以上、大きなリスクを抱えている。
 そんな状態が家族だといえるのか?
 未来に不安しかない状態でうまくやっていけるのか?
 いつかは壊れてしまう関係に、何の価値があるのか?

 時がたてばたつほど、絆は深くなるかもしれないが、壊れた時の痛みも増幅されるはずだ。
 だとしたら、傷が浅いうちに依存関係をやめ、ある程度距離をとってお互い付き合ったほうがいいのではないか?

 何度も何度も自分に問いただすが、答えはやはりみつからない。
 どこに正しい解があるのだろう。誰も傷つかず、笑顔でいられる、そんなご都合主義の優しい世界は存在するのか?
 知りたい……教えてほしい……。

 びゅん!

 俺はすぐそばを通り過ぎた木刀に、足を止めた。今も顔のすぐ横に木刀がある。
 朝乃宮だ。朝乃宮の突きが俺に襲い掛かってきたのだ。
 油断していた。全く反応できなかった。 
 木刀が俺の顔に当たらなかったのは、朝乃宮がわざと外したからだ。
 朝乃宮はうっすらと笑っていた。

「油断しすぎやね。考え事ばかりしてはると、木刀が飛んできますえ」
「……んなわけねえだろ」

 どこの世界に、歩いていたら木刀が飛んでくるのか。上春を苦しめたことへの嫌がらせか。

「朝乃宮も上春の意見に賛成なのか?」
「……半分賛成で半分反対です」
「半分?」

 朝乃宮はそっと空を見上げる。朝乃宮の視線の先には月が浮かんでいる。
 寒空に輝く月はいつもより強い光を発しているように見えた。

「……血のつながりがなくても家族になれるっていうのなら、ウチと咲は家族になれるわけやし、そこだけは賛成できます」

 そこかい!
 まあ、納得のいく理由だ。というか、朝乃宮はいつも上春を見守り、助けている。
 その点をかんがみると、二人は本当の姉妹に見えるし、血のつながりがなくても家族だと思えるな。

 ただ、気になるのが、『そこだけ』という言葉だ。
 それ以外は認めていないということになるが、そうなると、朝乃宮は両親とうまくいっていないということか?
 朝乃宮を家まで送っていて気づいたのだが、朝乃宮はマンションで一人暮らしをしている。この年で一人暮らしは何か特別な事情があるのだろう。
 それだけで、両親とうまくいっていないと決めつけるのは早計かもしれないが、なぜか気になるのだ。
 俺はつい、聞いてしまった。

「朝乃宮、もしかしてお前も……」

 朝乃宮は俺の言葉を遮るように、自分の口元に左手の人差し指をそっと添える。

「女の子のプライベートを興味本位で聞くもんやありませんえ」

 朝乃宮の女の子っぽい仕草とは裏腹に、妙な迫力が俺を黙らせる。
 俺は言葉を飲み込み、黙ることにした。

 確かにそうだな。人様のプライベートを興味本位で尋ねるのはマナー違反だ。俺だって両親の事は話したくない。
 やれやれ、強のことで失敗したのに、また同じ過ちを繰り返してしまった。今日は本当に失敗続きだ。

「すまない」
「……そういうとこ、好意がもてますえ。ミジンコ程度ですけど」

 たいした好意だ。俺は苦笑してしまう。この女に好意を持たれるなんて、鳥肌ものだ。
 これ以上の会話は不要だろう。俺はコートのポケットに手を入れ、黙り込む。

 いつもの会話のない時間が始まると思っていた。お互い共通の話題もないし、話すようなことは何一つない。
 そう思っていたのだが、珍しいことに朝乃宮から話しかけてきた。

「……親のいない子供と、親のいる子供、どっちが不幸なんやろうね」

 朝乃宮の問いは、俺も何度も考えたことがある。
 親のいない子供と、親のいる子供、どっちが不幸なのか。
 俺の出した答えは……。

「親のいない子供だな」
「理由を聞いても?」
「親のいない子供はムカついた親を殴れないが、親のいる子供は理不尽な親を殴り飛ばすことができるだろ?」

 俺の答えに、朝乃宮は目を丸くしていたが、ふいにコロコロと笑い出した。
 こうしてみると、笑顔一つでも上品な仕草をする朝乃宮はいいところのお嬢様のように思える。

「藤堂はんらしい回答やね。ウチは親のいる子供の方が不幸やと思います」
「……理由を聞いてもいいか?」
「勝手に産んでおいて、さげすんでみ嫌ってくる人達と一緒に暮らさなければならないやなんて、苦痛でしかありません。逃げることもできず、縛られ続ける……まるで監獄や」

 朝乃宮の憂いのある表情に、俺は何も言えなかった。
 俺はふと、映画やドラマに出てくるどこぞやの一族の話を思い出した。
 遺産相続や地位争い、政略結婚等、ドロドロの醜い人間関係が披露されるが、朝乃宮はそれと同じ経験をしてきたのだろうか?
 朝乃宮の言葉には、家族への憎悪と軽蔑に満ちていた。俺と似ていて、全く違う理由で、家族を嫌っているのが分かる。
 やはり、気のせいではなかったようだ。

 きっと、朝乃宮とは両親の悪口で盛り上がれるかもしれないな、
 そんな不謹慎ふきんしんなことを思いつつ、俺達は道を歩いていく。
 お互い交わることはない。それでも、親を憎む気持ちを抱えながら、月の照らす夜道を共に歩いていく。
 吐く息は白く、すぐに消えていく。
 俺達の反抗期もこの息のように、すぐに消されてしまうちっぽけなもののように思えて、少しせつなくなってしまった。



「「「いただきます!」」」

 次の日の晩御飯、俺は居心地の悪さについ、強の表情を盗み見してしまった。
 強はいつもどおり、無表情のままだ。今までは、なんとなく強の表情が分かった気がしていたが、また分からなくなってしまった。

 強に謝りたい。親に捨てられたと言わせたことを謝罪したい。
 でも、強が気にしていないというのなら、俺が謝るのは自己満足でしかない。そんなことは分かっているのだが、気まずすぎる。
 ふいに上春と視線があった。上春はぷいっと顔を背ける。

 上春に嫌われるのは自業自得なので、別にかまわない。問題はやはり強だ。
 強は昨日の事、気にしているのだろうか? 今日は帰るのが遅かった。
 いつもなら三時か四時くらいに強は帰ってきていたが、今日は六時過ぎだった。
 もしかして、家に帰りたくないとか……俺と顔を合わせるのが嫌だとか……憂鬱ゆううつだ。

 頭を抱えたい気分だったが、悔やんでも事態がよくなることはない。
 今日の晩御飯は唐揚げだ。別に強の顔色をうかがう為に作ったわけではない。子供が好きな食べ物でご機嫌を取ろうとは全く考えていない。
 強の反応は……。

「ごちそうさまでした」
「……強。唐揚げ、半分残っているぞ」
「……部屋で食べる」

 強は唐揚げの皿を持ったまま、リビングを出ていった。
 ……これは、俺と一緒の空間でご飯を食べたくないってことか? 嫌われてしまったのか?
 なんてことだ。食べ物じゃあ、ダメなのか? いい作戦だと思ったのに……。
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