312 / 521
二十九章
二十九話 バラ その二
しおりを挟む
午前の部が終わり、ついに馬淵先輩達の発表が刻一刻と近づいてきていた。
体育館には、沢山の女の子が集まっている。学校の女の子だけじゃなくて、よその学校の女の子や大学生の女性も混じっていた。
制服で分かっちゃうよね、どこの学校の子かは。
流石はゴールデン青島賞予測第一位。多くの人が見に来てくれている。主に女の子だけど。
男の子もちらほら見えるけど、馬淵先輩達目当ての女の子をナンパしていた。
全く、空気読めてないよね。無視されてるし。
私は警備員として、この場にいる。ステージの最前列の前に立って、女の子達がステージにあがらないよう止める役目ってわけ。
人が入れないよう、ロープはしているけど、女の子達が本気でステージに上がろうとしてきたら、止めるの無理だよね?
ステージを見に来た女の子達の熱気に冷や汗が出そうになる。お願いだから、何事もおきないください。いや、マジで。
本庄先輩は秋葉先輩と一緒に二階の端で見ている。秋庭先輩からメールをもらったので間違いない。
馬淵先輩の気持ちが本庄先輩に伝わりますように……私はそう祈らずにはいられなかった。
「『One for all, All for one』の出し物、後三分で始まります。各々準備お願いします」
インカムから声が聞こえてくる。このインカムは午後の部が始まる前に青島祭実行委員の人に渡された。指示を円滑に行うための処置なんだって。
午前中は裏方で作業していたので必要なかったんだけど、午後の部はこうした警備員みたいなことをするので、インカムと、青島祭実行委員と書かれたTシャツ、腕章をつけている。
もちろん、風紀委員の腕章もつけてるよ。
さて、お仕事頑張りますか。
みんなに背を向けているので、表情は確認できないけど、歌は聞こえる。ある意味、ここは特等席だし、警備がてら楽しませていただこう。
みんな、頑張ってね!
「開始一分前。お願いします」
心地よい緊張感と共に、私は腕時計で時間を確認する。
三……二……一……。
体育館の証明が消える。ギャラリーの声がだんだん小さくなっていく。ついに始まる……。
一人の女性の為にみんなで作り上げたラブソングが。
本庄先輩に馬淵先輩の想いは届くのか?
届いたとき、二人の関係はどうなるのか? それは合唱が終わったとき、結果が出るはず。
ステージの照明が付いた瞬間、馬淵先輩達を呼ぶ黄色い声が飛び交う。馬淵先輩達がどんな表情をしているのかは分からないけど、ステージに上にいる男の子のうち、何人かが手を振ったり、ウインクしているのは分かる。
だって、女の子のきゃーきゃーはしゃぐ声がするから。
余裕だね、みんな。これなら百パーセントの実力、発揮できるよね。
「みなさん、僕達の出し物を見に来ていただいて、ありがとうございます! 僕達の歌がキミに届くよう、一生懸命歌いますので、最後まで聞いていってください!」
キミに届くよう、か……本庄先輩に言っているんだろうな……。
観客席のいる方は暗いので、本庄先輩は見えない。本庄先輩はどんな表情をしているの……。
二人の事が気になってどきどきしてきたよ。
馬淵先輩達の歌が、想いが今、ときはなたれようとしている……んだけど、あれ?
異変はすぐに気付いた。いつまでたっても、BGMが流れない。
合唱にしたので、演奏はせずにBGMを流して、その音楽にあわせて歌う手筈なんだけど、全然聞こえてこない。どういうこと?
静まり返った観客席もざわざわと声が聞こえてくる。不安で落ち着かない。
「青島祭実行委員全員に報告。トラブル発生。そのまま待機。繰り返す……」
トラブル発生? それってBGMが流れないって事? そんな……。
この日の為に、馬淵先輩は頑張ってきたのに、本庄先輩がこの体育館にいるのに……そんなのってないよ。
馬淵先輩の想いは本庄先輩に届ける事が出来ないの? その機会すら与えてくれないの?
すぐ近くに本庄先輩はいるのに。これを逃したら、もう会えないかもしれないのに。
どうしよう? 私にできることはないの? 機械の事なんて分からないし、持ち場を離れるわけにはいかない。
周りも何事か騒ぎ出している。
何かしなきゃ……でも、何をしたらいいの? 分からない。分からないよ。どうしよう……どうしよう。
「……♪」
えっ?
ざわめきのなか、澄んだ声が聞こえてきた。馬淵先輩の声。私は後ろを振り返る。
馬淵先輩が歌っている。BGMなしのアカペラで歌っているんだ。
体育館に歌声が響き渡る。
力強くて優しい声が、本庄先輩に届けといわんばかりに体育館中を駆け巡る。
馬淵先輩の歌に、二上先輩が、みんなが歌い始めた。みんなの歌が重なり、想いがつながっていく。
すごい……BGMがなくったって、みんな馬淵先輩達の歌に引き込まれている。目が離せない。
初めて知った……女の子よりも綺麗な男の子がいるってことを。
見た目じゃなくて、馬淵先輩の振るまいが、在り方が美しいって心から感じた。理屈じゃなかった。
馬淵先輩……いろいろありましたよね。失恋して、どうしていいのか分からなくて、人を恨んで……。
でも、何も解決しなくて、空虚な想いと罪悪感で押しつぶされそうになっても、復讐をやめることができなくて……。
傷ついた馬淵先輩を私は見てきた。そして、二上先輩や馬淵先輩の友達はずっと見てきた。
馬淵先輩は本庄先輩に想いを伝えるだけでなく、私達にも伝えようとしている。
ありがとうって。もう大丈夫だって。
今、ここにいる馬淵先輩こそ、本当の馬淵先輩……。
だから、みんなが馬淵先輩の元に集まる。
あ、あれ? どうしてなの……涙があふれてくる。
意味が分からなかった。でも、胸がいっぱいで、心の底から思った。
馬淵先輩、失恋から立ち直ることが出来て、本当によかったです。
迷いなく、優しく、力強く、はっきりとした歌声が見る者を魅了していく。想いが広がっていく。
周りの声はもう聞こえない。彼らの歌声だけが体育館を包んでいった。
馬淵先輩の合唱は、結果から言えば大成功だった。最後までBGMはなかったけど、アンコールの声が鳴りやまず、調子に乗った男の子達が肩を組んで、観客を巻き込んで大熱唱。
私もつい歌っちゃった。
あの興奮は今も胸の中になる。体が熱い。
あれはダメだわ。反則だよ。絶対に勘違いしちゃう子出てくるよ。先輩の事が好きな私でも、馬淵先輩に見惚れちゃったもん。それほどの感動がステージにあった。
もしかして、本当にゴールデン青島賞、狙えるんじゃない? きっとHPにアップされたらアクセス数はうなぎのぼりになる。大成功!
でも、気になることがある。BGMが鳴らなかったこと。
体育館で機械操作している部屋に入ると、先生方と青島祭実行委員、瀬尾先輩が何か話している。
ううっ……忙しそうだし、場もピリピリしているし、話しかけにくい。でも、BGMがならなかった理由を知りたい。
私は思いきって声を掛けてみた。
「あ、あの……」
「どうしたの、伊藤さん? 次の出し物の警備があるでしょ? ここに何の用なの?」
丸井先輩がたしなめるように注意してきたけど、どうしても確認しておきたかった。
「ごめんなさい、すぐに戻ります。ですが、教えていただけませんか? BGMが鳴らなかった原因はなんですか?」
その問いに答えてくれたのは電子演算部の瀬尾先輩だった。
「原因はCDだよ」
「CD?」
「そう。機械の故障じゃない。事前に用意されていたCDにはBGMが入っていなかった。無音だったんだよ」
「どういうことですか?」
意味が分からない。リハーサルだってして、ちゃんとBGMが鳴ることは確認しているはず。二上先輩がそんな凡ミスするとは考えられない。無音なはずがない。
私の問いに、瀬尾先輩は困った顔をしている。
「それはわからない。僕は探偵ではないからね。考えられるとしたら、誰かがCDを入れ替えたってことだろ? そういうのは風紀委員の管轄じゃないのかい?」
「この件は先生方の判断に任せます。伊藤さん、戸惑っているのは分かるけど、お仕事お願いできる?」
これ以上ここにいても仕方ないよね。なら、自分の役目を果たさないと。
「……はい。持ち場を離れてすみませんでした。失礼します」
私は機械室から出ていく。
次もステージの最前列前で警備のお仕事がある。すぐに戻らないと。
戻る最中、私は瀬尾先輩の推測について考えていた。
馬淵先輩の合唱でBGMが鳴らなかったのは、BGMの入ったCDが誰かに入れ替えられていたから。
これって、意図的に誰かが馬淵先輩の出し物を邪魔したってことだよね? 誰がやったの?
考えられるとしたら、馬淵先輩達のファンかな? 本庄先輩に嫉妬しての行動とか。
それはないか。
馬淵先輩達が本庄先輩の為に『One for all, All for one』を結成した事を知っている人はそういないはず。
なら、逆に知っている人が犯人なの? いや、知っているからなんなの? 目的は?
ゲートの転倒事件にCD差し替え事件。何かよくないことが起きようとしている。
後で先輩に相談してみよう。とりあえずは、警備の仕事を頑張らなきゃ。
不安を押し殺し、警備のお仕事に専念することにした。私の気持ちとは裏腹に、青島祭はどんどんヒートアップしていく。
青島祭はまだ始まったばかり。まだまだ何か起きそう……。
気合いを入れていかないと……。
体育館には、沢山の女の子が集まっている。学校の女の子だけじゃなくて、よその学校の女の子や大学生の女性も混じっていた。
制服で分かっちゃうよね、どこの学校の子かは。
流石はゴールデン青島賞予測第一位。多くの人が見に来てくれている。主に女の子だけど。
男の子もちらほら見えるけど、馬淵先輩達目当ての女の子をナンパしていた。
全く、空気読めてないよね。無視されてるし。
私は警備員として、この場にいる。ステージの最前列の前に立って、女の子達がステージにあがらないよう止める役目ってわけ。
人が入れないよう、ロープはしているけど、女の子達が本気でステージに上がろうとしてきたら、止めるの無理だよね?
ステージを見に来た女の子達の熱気に冷や汗が出そうになる。お願いだから、何事もおきないください。いや、マジで。
本庄先輩は秋葉先輩と一緒に二階の端で見ている。秋庭先輩からメールをもらったので間違いない。
馬淵先輩の気持ちが本庄先輩に伝わりますように……私はそう祈らずにはいられなかった。
「『One for all, All for one』の出し物、後三分で始まります。各々準備お願いします」
インカムから声が聞こえてくる。このインカムは午後の部が始まる前に青島祭実行委員の人に渡された。指示を円滑に行うための処置なんだって。
午前中は裏方で作業していたので必要なかったんだけど、午後の部はこうした警備員みたいなことをするので、インカムと、青島祭実行委員と書かれたTシャツ、腕章をつけている。
もちろん、風紀委員の腕章もつけてるよ。
さて、お仕事頑張りますか。
みんなに背を向けているので、表情は確認できないけど、歌は聞こえる。ある意味、ここは特等席だし、警備がてら楽しませていただこう。
みんな、頑張ってね!
「開始一分前。お願いします」
心地よい緊張感と共に、私は腕時計で時間を確認する。
三……二……一……。
体育館の証明が消える。ギャラリーの声がだんだん小さくなっていく。ついに始まる……。
一人の女性の為にみんなで作り上げたラブソングが。
本庄先輩に馬淵先輩の想いは届くのか?
届いたとき、二人の関係はどうなるのか? それは合唱が終わったとき、結果が出るはず。
ステージの照明が付いた瞬間、馬淵先輩達を呼ぶ黄色い声が飛び交う。馬淵先輩達がどんな表情をしているのかは分からないけど、ステージに上にいる男の子のうち、何人かが手を振ったり、ウインクしているのは分かる。
だって、女の子のきゃーきゃーはしゃぐ声がするから。
余裕だね、みんな。これなら百パーセントの実力、発揮できるよね。
「みなさん、僕達の出し物を見に来ていただいて、ありがとうございます! 僕達の歌がキミに届くよう、一生懸命歌いますので、最後まで聞いていってください!」
キミに届くよう、か……本庄先輩に言っているんだろうな……。
観客席のいる方は暗いので、本庄先輩は見えない。本庄先輩はどんな表情をしているの……。
二人の事が気になってどきどきしてきたよ。
馬淵先輩達の歌が、想いが今、ときはなたれようとしている……んだけど、あれ?
異変はすぐに気付いた。いつまでたっても、BGMが流れない。
合唱にしたので、演奏はせずにBGMを流して、その音楽にあわせて歌う手筈なんだけど、全然聞こえてこない。どういうこと?
静まり返った観客席もざわざわと声が聞こえてくる。不安で落ち着かない。
「青島祭実行委員全員に報告。トラブル発生。そのまま待機。繰り返す……」
トラブル発生? それってBGMが流れないって事? そんな……。
この日の為に、馬淵先輩は頑張ってきたのに、本庄先輩がこの体育館にいるのに……そんなのってないよ。
馬淵先輩の想いは本庄先輩に届ける事が出来ないの? その機会すら与えてくれないの?
すぐ近くに本庄先輩はいるのに。これを逃したら、もう会えないかもしれないのに。
どうしよう? 私にできることはないの? 機械の事なんて分からないし、持ち場を離れるわけにはいかない。
周りも何事か騒ぎ出している。
何かしなきゃ……でも、何をしたらいいの? 分からない。分からないよ。どうしよう……どうしよう。
「……♪」
えっ?
ざわめきのなか、澄んだ声が聞こえてきた。馬淵先輩の声。私は後ろを振り返る。
馬淵先輩が歌っている。BGMなしのアカペラで歌っているんだ。
体育館に歌声が響き渡る。
力強くて優しい声が、本庄先輩に届けといわんばかりに体育館中を駆け巡る。
馬淵先輩の歌に、二上先輩が、みんなが歌い始めた。みんなの歌が重なり、想いがつながっていく。
すごい……BGMがなくったって、みんな馬淵先輩達の歌に引き込まれている。目が離せない。
初めて知った……女の子よりも綺麗な男の子がいるってことを。
見た目じゃなくて、馬淵先輩の振るまいが、在り方が美しいって心から感じた。理屈じゃなかった。
馬淵先輩……いろいろありましたよね。失恋して、どうしていいのか分からなくて、人を恨んで……。
でも、何も解決しなくて、空虚な想いと罪悪感で押しつぶされそうになっても、復讐をやめることができなくて……。
傷ついた馬淵先輩を私は見てきた。そして、二上先輩や馬淵先輩の友達はずっと見てきた。
馬淵先輩は本庄先輩に想いを伝えるだけでなく、私達にも伝えようとしている。
ありがとうって。もう大丈夫だって。
今、ここにいる馬淵先輩こそ、本当の馬淵先輩……。
だから、みんなが馬淵先輩の元に集まる。
あ、あれ? どうしてなの……涙があふれてくる。
意味が分からなかった。でも、胸がいっぱいで、心の底から思った。
馬淵先輩、失恋から立ち直ることが出来て、本当によかったです。
迷いなく、優しく、力強く、はっきりとした歌声が見る者を魅了していく。想いが広がっていく。
周りの声はもう聞こえない。彼らの歌声だけが体育館を包んでいった。
馬淵先輩の合唱は、結果から言えば大成功だった。最後までBGMはなかったけど、アンコールの声が鳴りやまず、調子に乗った男の子達が肩を組んで、観客を巻き込んで大熱唱。
私もつい歌っちゃった。
あの興奮は今も胸の中になる。体が熱い。
あれはダメだわ。反則だよ。絶対に勘違いしちゃう子出てくるよ。先輩の事が好きな私でも、馬淵先輩に見惚れちゃったもん。それほどの感動がステージにあった。
もしかして、本当にゴールデン青島賞、狙えるんじゃない? きっとHPにアップされたらアクセス数はうなぎのぼりになる。大成功!
でも、気になることがある。BGMが鳴らなかったこと。
体育館で機械操作している部屋に入ると、先生方と青島祭実行委員、瀬尾先輩が何か話している。
ううっ……忙しそうだし、場もピリピリしているし、話しかけにくい。でも、BGMがならなかった理由を知りたい。
私は思いきって声を掛けてみた。
「あ、あの……」
「どうしたの、伊藤さん? 次の出し物の警備があるでしょ? ここに何の用なの?」
丸井先輩がたしなめるように注意してきたけど、どうしても確認しておきたかった。
「ごめんなさい、すぐに戻ります。ですが、教えていただけませんか? BGMが鳴らなかった原因はなんですか?」
その問いに答えてくれたのは電子演算部の瀬尾先輩だった。
「原因はCDだよ」
「CD?」
「そう。機械の故障じゃない。事前に用意されていたCDにはBGMが入っていなかった。無音だったんだよ」
「どういうことですか?」
意味が分からない。リハーサルだってして、ちゃんとBGMが鳴ることは確認しているはず。二上先輩がそんな凡ミスするとは考えられない。無音なはずがない。
私の問いに、瀬尾先輩は困った顔をしている。
「それはわからない。僕は探偵ではないからね。考えられるとしたら、誰かがCDを入れ替えたってことだろ? そういうのは風紀委員の管轄じゃないのかい?」
「この件は先生方の判断に任せます。伊藤さん、戸惑っているのは分かるけど、お仕事お願いできる?」
これ以上ここにいても仕方ないよね。なら、自分の役目を果たさないと。
「……はい。持ち場を離れてすみませんでした。失礼します」
私は機械室から出ていく。
次もステージの最前列前で警備のお仕事がある。すぐに戻らないと。
戻る最中、私は瀬尾先輩の推測について考えていた。
馬淵先輩の合唱でBGMが鳴らなかったのは、BGMの入ったCDが誰かに入れ替えられていたから。
これって、意図的に誰かが馬淵先輩の出し物を邪魔したってことだよね? 誰がやったの?
考えられるとしたら、馬淵先輩達のファンかな? 本庄先輩に嫉妬しての行動とか。
それはないか。
馬淵先輩達が本庄先輩の為に『One for all, All for one』を結成した事を知っている人はそういないはず。
なら、逆に知っている人が犯人なの? いや、知っているからなんなの? 目的は?
ゲートの転倒事件にCD差し替え事件。何かよくないことが起きようとしている。
後で先輩に相談してみよう。とりあえずは、警備の仕事を頑張らなきゃ。
不安を押し殺し、警備のお仕事に専念することにした。私の気持ちとは裏腹に、青島祭はどんどんヒートアップしていく。
青島祭はまだ始まったばかり。まだまだ何か起きそう……。
気合いを入れていかないと……。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
61
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる