藤堂正道と伊藤ほのかのおしゃべり

Keitetsu003

文字の大きさ
上 下
116 / 173

117:山に登ろう!

しおりを挟む
「皆さん! 今日は山に登りましょう!」
「「……」」

「あれ? どうしたんですか、先輩? 紫苑さん? 黙ってたら放送事故になっちゃうじゃないですか?」
「なあ、伊藤。どうして、いきなり山登りなんだ? しかも、山登りだから長袖長ズボンで汗が止まらん。世界各地で最高気温を更新しているんだから、大人しく涼しいところで休んでおくべきだろ?」
「右に同じで~す。せっかくの夏休み、あにぃと二人っきりで過ごしたいのに~。まさか、そこに山があるから、なんて言わないですよね~?」
「何を言っているんですか、紫苑さん? そんなわけないじゃないですか?」
「そ、それなら……」
「今日が『山の日』だからじゃないですか!」
「「……」」

「先輩! 説明、よろ!」
「……山の日とは、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日という意味合いで出来た国民の休日だ。海の日があって、山の日がないのはおかし……くはないのだが、正直どうでもいいな。俺達学生は夏休みで八月に祝日があっても特に恩恵はないし、山の日の全国大会ってモノもあるそうだが、東京都や沖縄、山形が開催しているが、全国大会って一カ所に集まってやるんじゃないのか? て言いたいな」
「六月にしてほしかったですよね~」

「こらこらこら! 山は自然の宝庫であり、私達に必要不可欠な酸素や食べ物等、数え切れない恩恵を山からいただいているんですよ? 少しは感謝なさい!」
「別に平地で木を植えればいいだけだろ?」
「畑があれば食べ物を量産できますし」

「はぁ……この都会っ子共が! いいですよ! 私一人で行きますから!」
「「いってらっしゃい」」

「……本気で泣きますよ? 楓さんに性被害を受けたって言ってやる……橘先輩にチクってやる」
「脅迫かよ」
「はぁ……まあ、せっかくですから、行きましょうか~」
「それでは! 皆さんも山の日を楽しんでくださいね!」
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

だってお義姉様が

砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。 ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると…… 他サイトでも掲載中。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

『 ゆりかご 』  ◉諸事情で2/20頃非公開予定ですが読んでくださる方が増えましたので先延ばしになるかもしれませんが宜しくお願い致します。

設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。 最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。 古い作品ですが、有難いことです。😇       - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - " 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始 の加筆修正有版になります。 2022.7.30 再掲載          ・・・・・・・・・・・  夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・  その後で私に残されたものは・・。            ・・・・・・・・・・ 💛イラストはAI生成画像自作  

双子の姉がなりすまして婚約者の寝てる部屋に忍び込んだ

海林檎
恋愛
昔から人のものを欲しがる癖のある双子姉が私の婚約者が寝泊まりしている部屋に忍びこんだらしい。 あぁ、大丈夫よ。 だって彼私の部屋にいるもん。 部屋からしばらくすると妹の叫び声が聞こえてきた。

処理中です...