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三十二章 カースルクーム奪還戦 血闘

三十二話 カースルクーム奪還戦 血闘 その二

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「私は慈悲深いの。死にたくなかったらここから尻尾を巻いて去りなさい。そして、一生、私の前に現れないで。目障りなの。これは命令よ。格下が格上に逆らわない事ね」
「な、なんだと!」

 ソレイユはただ事実を告げていた。それは変わりようのないただの結論。
 アレカサルはソレイユの敵にはなりえない。
 この結論に、アレカサルはぶちキレた。

「ざけてるんじゃねえぞ、くそアマが! 調子に乗るなよ、ブス! てめえみたいな雑魚がこの俺に勝てるわけないだろうが!」

 アレカサルにはソレイユに勝つ自信があった。
 油断があったとはいえ、アレカサルは本気ではなかった。だから、本気を出せば、アレカサルが圧勝するのだ。
 以前の戦いのように。
 アレカサルはソウルを解放させる。

「どうだ! この戦力差で俺に勝てるか? 寝言は寝て言えや、ボケカス女が!」

 アレカサルがソウルを解放する姿を見て、ソレイユは……。

「はぁ……」

 ため息をついた。
 ソレイユの目は完全に冷めきっていて、雑魚相手にこれ以上戦うのは時間の無駄だと、ため息をついてみせたのだ。
 アレカサルは激高して気づいていなかったが、ソレイユはソウルを解放せずにバフでパワーアップしたアレカサルを圧倒してみせた。
 それ故の自信だ。

「このまま勝っても納得しないみたいね。それなら……」

 ソレイユは新たに武器を召喚する。
 その武器はエスパダ・ロペラ。それも一本だけ。
 二刀流ではなく一刀流で戦うつもりだ。一刀流でも勝てると言いたげに。
 アレカサルはあまりにも舐め腐ったソレイユの態度に、目を血走らせ、叫ぶ。

「絶対にお前は俺が殺してやる! 無残に屈辱的にプライドをへし折って殺してやる!」
「……いつもどおり……いつもどおり私が勝つだけ……」

 ソレイユはあいている手でくいくいと手招きする。ソレイユの挑発行為にアレカサルは鉄砲玉のように飛び出す。
 瞬時にソレイユとの距離をつめ、無駄のない最速の一撃をソレイユに斬り込むが。

「なぁ!」

 ソレイユの一撃が地面を踏み込もうとしたアレカサルの右膝に当たり、アレカサルはバランスを崩し、攻撃がキャンセルさせられる。
 アレカサルは踏みとどまり、体制を整えようとするが……。

「くぅあああああ!」

 ソレイユの攻撃は止まらない。
 膝、肩を中心にエスパダ・ロペラで突いていく。
 アレカサルは何度もバランスを崩され、完全にソレイユに翻弄されていた。

 このアルカナ・ボンヤードは忠実に現実の動きを再現されているところがある。
 鍛え上げられたマッチョな男でも、膝かっくんされると簡単に体勢を崩されるように、ソレイユはアレカサルの動きに合わせて的確に攻撃することで、バランスを崩しているのだ。

「調子に乗るな! 素人剣士が!」

 アレカサルは向上した身体能力で力ずくで主導権を握り返そうとする。
 目にもとまらない剣さばきはソレイユを切り刻まんと襲いかかるが、ソレイユは回避しながらカウンターでアレカサルの間接にエスパダ・ロペラをたたき込む。
 ソレイユがアレカサルの猛撃を防いでいるのはカウンターの攻撃だけではない。

 足運び。
 ソレイユは時に引き、時には潜り込むようにして移動を重ねる。
 自分に優位な場所、エスパダ・ロペラが最大限に生かせる距離を支配し続け、アレカサルの攻撃を受け止めていた。

 これはジャックの動きから学んだことだ。
 模擬戦で何度も負け、その度にソレイユは間合いの重要さと自分にあったシフトウェイトを文字通り体で覚えていた。
 痛みよりも、負けたときの悔しさがソレイユを成長させていく。
 そして……。

「はぁああああああああああ!」

 ソレイユは完全にアレカサルを圧倒していた。

「お、おい……」
「アレカサルのヤツ、おされてないか?」
「いや、いつものおふざけだろ? 相手に希望を与えておいて、それをへし折るのがアイツのやり方だ。も、問題ねえよ」

 アレカサルの仲間は不安を押し消すように楽観視してみせた。
 だが、誰が優勢なのか? 誰が圧倒しているのか?
 素人でも分かるだろう。

 アレカサルは目の前の現実が信じられなかった。
 ほんの数日前まではアレカサルの方が上だった。カースルクームの惨劇では、ソウルの差といきなり消えたことから、勝敗はついていないと判断していた。

 だが、今は違う。
 身体能力もソウルの恩恵もアレカサルの方が数倍上だ。
 それなのに、圧倒されてしまうのは……。

 ――俺の方が格下だと言うのか? ふざけるな!

 アレカサルはなりふりかまわず、ソレイユに攻撃を仕掛ける。
 一撃でも当たれば、致命傷になりかねないアレカサルの剣筋がソレイユを何度も襲いかかる。

 風圧やプレッシャー、気迫がソレイユの心に恐怖を与えようとするが、ソレイユは意に介すどころか、顔色一つ変えずにアレカサルの攻撃範囲に飛び込んでいく。
 頬がかするくらいにギリギリまで引きつけ、相手が躱せないタイミングでエスパダ・ロペラを放つ。
 これは完全にソレイユがアレカサルの攻撃を見切っている証拠だ。

 アレカサルは屈辱と恥辱のなか、ソレイユに一太刀でも浴びせんとショートソードを振るう。
 そして、その苦労が実を結ぶときが来た。

「!」

 ソレイユは石に足が引っかかったのか、バランスを崩していた。

「もらったぁあああああああああああああ! アーマーブレイクゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!」

 アレカサルの渾身の一撃がソレイユのみぞおちに吸い込まれようとしていた。

「がはぁ!」

 攻撃を食らったのはソレイユ……ではなく、アレカサルだ。
 ソレイユは軸足一本で駒のように体を回転させ、アレカサルの攻撃をかわしながら、逆にアレカサルのみぞおちめがけてボンメル(柄頭)をたたき込んだ。
 そう、これはソレイユがわざと隙を作ったのだ。そうすることでアレカサルに強力な一撃を放つことを誘った。

 カウンターでみぞおちを攻撃され、流石のアレカサルも動きを止めてしまった。アレカサルは息を吐き出し、体中にしびれがはしる。
 それでも、アレカサルは強引に体を動かし、至近距離にいるソレイユに殴りかかった。これなら絶対に外さないと勝機を見いだしたのだ。
 ソレイユは咄嗟にショルダーブロックで直撃を免れたが、バフで強化されたアレカサルの攻撃力はソレイユを突き飛ばし、今度こそバランスを崩してしまう。
 絶好のチャンスが訪れた。

「今度こそ、そのアーマーをぶっ壊してやる! 吹き飛べ! アーマーブレイクゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!」

 アレカサルは血走った目で回避不可能な全体重を乗せた剣をソレイユに解き放つ。剣先がソレイユの……頬をかすめ、そのまま地面に倒れた。

「あ、あれ? なんで……」

 足に力が入らず、アレカサルは全く手を動かすことができない。

「おい! どうなってるんだ、これは! 答えろ、AI!」

 アレカサルはサポキャラであるAIに怒鳴りつける。AIは姿のないサポキャラだ。
 AIは主の質問に脳内で答える。

(オーバーフローです)
「お、オーバーフローだと!」

 アレカサルはステータスを確認すると、確かにオーバーフロー状態になっていた。
 しかし……。

 ――なぜだ? なぜ、俺だけオーバーフローになる! あの女だってずっと、ガードしていたし、連続技を……。

 アレカサルは気づいてしまった。
 このゲームにはスタミナゲージが存在する。
 そのゲージは攻撃や防御といった行動をとると減っていき、ゲージが切れている状態で更に激しい動きをしたり、大技を放ったりするとオーバーフローを起こしてしまう。

 アレカサルはムキになってショートソードを振り回し、みぞおちにダメージを受けてすぐに強い攻撃を繰り出したため、スタミナゲージを大量に消費したのだ。
 それでも、疑問が残る。
 なぜ、ソレイユのスタミナゲージはきれないのか?

 アレカサルはASのバフ効果とソウル解放でスタミナゲージが大幅にアップしていた。ソレイユも常に動いてアレカサルの攻撃を防いでいた。
 つまり、ソレイユもオーバーフローとはいわなくても、スタミナがきれていてもおかしくないのだ。
 それなのに、ソレイユはそれらしき予兆すらなかった。
 なぜか?

 ――まさか……まさか……まさか!

 第二の潜在能力。
 無限のスタミナ。

「ち、チートだ……がはぁ!」

 アレカサルは顎から突き抜ける衝撃で体が宙に浮く。ソレイユに蹴飛ばされたのだ。
 アレカサルは壁にぶつかり、息を吐く。

 アレカサルの視線の先に、ソレイユの姿が目に映る。ソレイユはソウルを解放させ、中段の構えをとっていた。
 ソレイユは目をカッと開き……。

「はぁあああああああああああああああああ!」

 ソレイユは壁に激突して倒れかけているアレカサルに向かって、突進すると同時に高速の突きを、両膝、両肩を射貫く。
 アレカサルは大の字の姿で壁に打ち付けられる。

「これで終わりよ!」

 ソレイユは魂を込めたフルパワーの一撃をアレカサルのみぞおちにロックオンする。

「やべえ! アレカサルがやられるぞ!」
「もう、終わりだ!」

 アレカサルの仲間達は顔を真っ青にしている。自分達が優位になっているときは強気だが、負けそうになると気が弱くなる。
 弱者しか相手にしたことがない者の態度だ。
 今、まさに脱落させられようとしてるアレカサルは……。

 ――くっくっくっ……間に合った……笑いが止まらねえ……。

 頬が緩むのを必死になって止めていた。
 アレカサルは予感があった。
 そして、その予感は確信へと変わった。

 ――俺の……勝ちだ……ソレイユゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!
 ざまぁああああああああああああああああああああああああ!

 アレカサルは勝利を確信した。
 とどめを刺されかけているのに、だ。
 その理由は……ソレイユの攻撃が全く効かなくなったからだ。
 アレカサルのソウルメイトは未だに上がり続けているバフ効果で、完全に防御力がソレイユの攻撃力を上回っていた。

 現実世界なら、ソレイユはアレカサルを圧倒していただろう。ソレイユの圧勝だ。
 だが、ここはゲームの世界。ステータスが絶対的な戦力差になりえる。
 ソレイユの攻撃力が百とすれば、アレカサルの防御力は……一万。
 ソレイユの猛攻も、途中から全くSPが減らなくなっていたことをアレカサルは気づいていた。

 アレカサルは拳を握りしめる。今のアレカサルの攻撃力なら、拳一つでソレイユのアーマーを破壊できる。

 ――今までのカリ、百倍にして返してやるぜぇえええええええ! 殴って殴って殴って地べたを這いずり回して、下着姿にまでひん剝いてやる! 全世界にお前の恥辱の姿を晒してやる! 泣き叫んでも許さねえ! 俺の靴を舐めて許しを乞わせてやるぞ、ソレイユゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!
 
 アレカサルは獰猛な笑みで牙を剥き、拳を握ってソレイユを迎え撃つ。
 アレカサルの勝利は揺るぎないものに確定しようとしていた。
 アレカサルの残虐ショーが始まろうとしていた。

 ソレイユが握るエスパダ・ロペラは純粋で巨大な光のランスとなってアレカサルに飛翔する。
 アレカサルの拳はドス黒いドロッとした巨大な闇となってソレイユに襲いかかる。

 アレカサルとソレイユ。
 勝利の行方は……。

「きゃあああああああああああああああああああああああ!」

 ソレイユは宙に舞う。
 アレカサルの拳はエスパダ・ロペラにぶつかった瞬間に破壊され、ソレイユのアーマを粉々に砕いた。
 ソレイユは地面に叩きつけられる。

 アレカサルの圧勝……圧勝……あっしょ……う……あっ……しょ……う……あ……。


 ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ!


『運命はこの私、ネビーイームが本来あるべき姿へと導く』


 ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ!


「ぶはぁああああああああああああああああああああああ!」

 アレカサルは光のランスに貫かれて吐血し、地面に崩れ落ちる前に意識を失った。



「お、おい……」
「嘘だろ……アレカサルが……」
「脱落……した……それに……おい、待てよ……俺のステータスが……まさか……そんな……」

 アレカサルの脱落をビックタワーのメンバー達はレッドメールで受けていた。そんなメールがなくても、この惨状を見れば、一目瞭然だが。
 アレカサルが脱落した場所は、皮肉にもカースルクームの人々が避難所として使っていた場所で、アレカサルはここで何人ものNPCを殺した。

 因果応報。
 まさにそのとおりだった。
 ソレイユはクリーンヒットを許さずにアレカサルを倒した。まさに圧勝だ。
 アレカサルはバフ効果を得ていての敗北のため、言い訳すら許されない完敗だ。
 ソレイユはふぅと一息つき……残りのメンバーを睨みつける。

「やべえ! バフが!」
「く、来るな!」
「くぅ!」

 メンバーの一人の男がナミの首元にショートソードをつきつけ、人質をとる。

「わ、分かってるよな! もし、動けばコイツを殺すからな!」
「私のことは気にしないで! 戦って、ソレイユ!」

 ナミの言葉に男はぶちギレる。

「黙れ、女! マジでぶっ殺すぞ! て、てめえ! 勝手に動くな!」

 ソレイユは早足でナミと男の元へ突き進んでくる。人質がどうした、そんな態度で堂々とまっすぐに歩いてくる。

「と、止まれ! 止まらねえと、マジで殺すからな!」

 男は見せしめにナミをキズつけようとするが、その瞬間、ソレイユは手にしていた袋を男に投げつける。
 袋は結び目がゆるかったせいで、男の顔にぶつかった瞬間、中のモノが飛び出す。中に入っていたモノは……。

「な、なんだ、こりゃ? は……はっくし!」

 中身はコショウだった。細かいコショウの粉末が男の視界をくもらせる。
 男はコショウを手でふるい、怒りでナミの太ももを切りつけようとしたが……。

「い、いない?」

 ソレイユの姿が消えていた……と思った刹那。

「ぐはぁ!」

 男は地面に叩きつけられていた。後頭部を堅いモノで殴られたのだ。
 ソレイユはコショウで目潰しをした後、体を回転させながら前に出て、その遠心力を利用し、ストックの柄頭を男の後頭部に全力で叩きつけたのだ。

「ナミ、大丈夫?」
「え、ええ、大丈夫よ……助けてもらった……のよね?」
「勿論よ」
「……」

 ――コイツ、絶対に私ごと殺る気だったのでは……。

 そんな迫力が彼女ソレイユにはあった……。
 その核心を持ちつつも、ナミはとりあえず感謝してみせた。

「く、くそが! どうするんだよ! 今の俺達じゃあ……」
「女をいたぶれるから参加したんだぞ! こんなの聞いてねえぞ! いや、待て!」
「どうする? 逃げるか?」

 男達は完全に腰が引けていた。
 バフで強くなったのは身体だけで、心の強さは向上しない。だから、ピンチになれば浮き立つ。
 ソレイユは勿論、逃がす気などない。

 弱い者や女性を笑顔でいたぶるゲスな男共を許す気はさらさらない。今度はいたぶられる苦しみを味わってもらう。
 そう言わんばかりに、ソレイユは男達に斬りかかった。
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