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クリサンとグリズリーの冒険 後編

クリサンとグリズリーの冒険 その二十二

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 ついに運命の時が来た。正午まであと十分。
 俺とグリズリー、コスモス、ライザー達のチーム全員がスヒナスの拠点がある丘のふもとで集まっていた。
 天気は曇り。厚みのある灰色の雲が空一面に広がり、今にも雨が降りそうだ。
 不吉な予感と緊張感が漂っている。

「ご来場いただき、ありがとうございます、グリズリーさん」

 テンペストが俺達を笑顔で歓迎する。俺達は誰も笑顔でなく、テンペストをにらみつけているんだけどな。
 やっぱ、コイツ、雲散臭うさんくさい。信用できん。
 おっと、一人、例外がいた。

「お出迎え、あいがと、テンペスト。賭けはどうなっちょっと?」
「もちろん、グリズリーさんの手配通りに」

 そういえば、グリズリーが自分に賭けろって言ってたよな?
 俺も賭けておけば、儲けたのでは? もしかして、それだけで目標金額を達成できたのでは?
 そんなことを考えていた。

「あっ、私も賭けておけばよかった」

 コスモス……声が漏れてるぞ。

「おい、もう始めていいんだよな?」

 ライザーは気合いが入りすぎて、待ちきれないようだ。他のメンバーも闘志を静かに燃やしている。
 戦闘準備は万全のようだ。
 ライザーやネルソン、グリズリー達がテンペストとなにやら打ち合わせをしているなか、俺は少し離れた場所で隣にいるコスモスに話しかける。

「なあ、コスモス。なんか、俺達って十一人の侍って感じがしねえ?」
「……誰一人刀を腰に差していないし、女の子がいるんですけど」

 気分だよ、気分。

「そんなことより、ちゃんとライザー達に伝えてくれた?」

 コスモスは今日で何回目になるか分からない同じ質問を俺に浴びせてくる。

「しつこいな、ちゃんと伝えてある。全滅のピンチになってコスモスが合図したら、近くにいるヤツと手をつなげ、だろ? ライザー達に伝えて了承をもらってる」

 ピンチになっておてて繋ぐとか、意味あるのか? まさか、みんなで一緒に来世げんじつで会いましょうってことか?
 馬鹿らしい。
 けど、コスモスは真剣な顔で俺に指示してくる。

「これは私達の命運をかける行動になるから、徹底してよね。合図は『今よ』だから、聞き逃さないで」
「はいはい……」
「ちゃんと聞きなさい!」

 嫌だよ……なんで今からピンチになる話をしなきゃらないのか。
 勿論、俺達は最強というわけではない。万が一のことを考えるのは当然だ。
 けど、どうしてなんだろうな……無性に逆らいたくなるんだ。そもそも、やる気がえるだろうが。

「では、ご武運を」

 どうやら、話は終わったようだ。コスモスの小言を聞き流し、俺は前へ進む。
 テンペストに見送られ、俺達は横一列に並んで歩き出す。いや、偶然だよ? 意識したわけじゃないからね。
 それにすぐ道が狭くなるので、一列に歩けないんですけど。
 俺達は丘をゆっくりと、ゆっくりと歩いて行く。歩く力も温存して、一気に爆発できるように……。

 丘を登り、砦の前で立ち止まる。
 砦は石? でいいのか分からないが、しっかりとした作りで、高さは五階建てのビルほど。
 入り口はやはり、跳開橋しかないが、橋は完全に上に上がっていて、渡れない。
 砦にいた見張りが俺達に気づき、一人は仲間を呼びに、もう一人は俺達に向かって怒鳴ってきた。

「何者だ、お前ら! 何の用だ!」

 何者か、か……。
 特に連合チームなのでチーム名なんてないけど、いっか。とにかく、今は時間を稼がないとな。

「お前ら! クロスロードの住民を殺しただろ!」
「ああっん? 何言いやがる! 突然来て、訳の分からないことを言うな! ぶっ殺すぞ!」

 ですよね~。いきなり人殺し呼ばわりしたら怒りますよね~。
 さて、アイツらがクロスロードの住人を殺した理由を話すか。

「お前んところにガッサーってヤツがいるだろ! ソイツが人を襲っていたんだよ。お前らのエンブレムがあったぜ」
「ガッサー? エンブレム? 知るかよ、そんなもの。俺達を語った黒いカモリアのせいだろ?」
「ああっ、確かに辻斬り野郎は黒いカモリアって名乗っていたが、なんで、そのことを知っているんだ? 俺は一言も黒いカモリアが人を襲ったなんて言ってないぜ」

 語るに落ちたな。これで十中八九、いや完全にコイツらの仕業だな。
 分かっていたが、コイツら、アホだろ。

「そ、そんなもん、たまたま立ち聞きして知ったんだ! 俺達をあの人殺し集団と一緒にするな! これ以上俺達を侮辱するなら矢を浴びせるぞ、こら!」
「まあ、待てよ。俺達はそれをとがめに来たわけじゃないんだ。それにお前らが黒いカモリアじゃないってことは知ってるから」
「はぁ? 意味が分からないぞ! だったら、何しに来やがった!」

 何をしに来たのか? そんなもん、決まってる。
 俺達の目的は……。

「お前達の全てを奪いに来たんだ」
「俺達の全てだと?」
「そうだ。その砦にあるクロスロードや他の街から巻き上げた金、物品、そして、お前のらの命全てだ。俺達こそが黒いカモリア。全てを奪う者だ」
「ふざけるな!」

 おーおー怒ってる。そりゃそうだよな。
 アイツらがやってきたことを、そのまんま、返してやるんだからな。しかも、倍返し。
 クロスロードの住人を殺し、好き勝手やってきたことを後悔して、死ね。

 俺はネルソンに視線を向ける。ネルソンは頷いて見せた。作戦開始だ。
 俺達は弓を構え、一斉に矢を放つ。見張りはすぐにしゃがみ、矢は誰にも当たらず、砦の中に消えていく。
 今度はお返しとばかりに見張りの五人が横に並び、矢を放ってきた。俺達は弓から盾に持ち替え、矢を防ぐ。
 敵の数は更に増え、矢の雨が連続で俺達に降らせてきた。
 俺達はゆっくりと後退する。

 やべえ! 矢が! 矢が! マジ、怖い!
 盾は体全体をカバーできるほどの大きさはあるけど、盾越に響く衝動と、連続でやまない音に、不安が膨れ上がり、この場から逃げ出したくなる。
 この盾、本当に持つのかよ、くそ!

「おい、ネルソン! これで大丈夫なんだよな!」
「ええっ! 問題ありません! あるとしたら、コリーさんの方です。彼が失敗すれば、おしまいです!」

 頼むぜ、コリー。
 俺は恐怖を押し殺し、ひたすら耐え抜く。



 事態が動いたのは、五分ほどたってからだ。
 矢の雨がやんだ。矢が尽きたのか? それとも、撃っても無駄だと思ったのか?
 俺は盾の横からこっそり、覗いてみると……。

「侵入者だ!」
「なんだと! どこから入ってきやがった! 何人だ!」
「一人だ! そっちにいったぞ!」

 おおっ、城壁……はなく、砦壁でいいのか? そこにコリーの姿があった。
 どうやら、囮役は果たせたようだし、あっちも侵入に成功したようだ。
 だが、ここからが問題だ。

 コリーは孤立無援の状態だ。矢を放っても、素人の俺達ではコリーに当ててしまう可能性がある。
 コリーはダッシュで砦壁を駆けていき、それを迎え撃たんと、傭兵がコリーに突っこんでいく。

「死ね!」

 傭兵の一人がショートソードを真っ直ぐにコリーに向けて放ってきた。
 鋭く空を切る一撃に、コリーは右前方に跳んだ。

「なっ!」

 敵の動きが止まる。なぜなら、コリーは堀のある方へ跳んだのだ。これでは、地面に落下するだけだ。
 落下するだけ……。

「「「な、なんだと!」」」

 そこにいたスヒナスの連中の誰もが声を上げずにいられなかった。コリーが空中を走ってみせたのだ。
 初めて見るが、すげえな、コリーの潜在能力。マジで『ザ・びっくり仰○ニュース』に出演できるレベルだぞ、あれ。
 コリーは空中を走り抜け、呆然とする傭兵を横切り、再び砦壁にジャンプして戻った。
 作戦はうまくいきそうか?

 ネルソンはコリーに潜在能力『エアーウォーカー』を駆使して砦に侵入し、橋を下ろし、門のかんぬきを抜くよう指示していた。
 これがネルソンが考えた砦に侵入する作戦だ。
 俺からしてみれば、作戦とはいえない無謀な策だ。
 だけど、俺達では橋を下ろせないし、砦に侵入できない。コリーだけが頼りなんだ。
 コリーは多角的な動きを見せ、砦の中に入っていく。侵入成功。
 後は橋が降りるだけ……。

「みなさん! 見とれてないで、コリーさんを援護しますよ!」
「お、おう!」

 俺達は矢を砦に向かって放つ。

「ちっ! 羽虫が! ちょこまかと! 打ち落としてやる!」

 ひぃ! 矢がまた飛んできた! 飛び道具は苦手だ! くそ! コリー、頼むぜ!
 橋はぴくりとも動かない。このままだと、俺達は何も出来ずに引くことしかできない。
 しかも、コリーを見捨ててだ。
 まだか!
 盾の耐久力が半分を切ったとき。

「見ろ! 橋が!」

 上がっていた橋が徐々にこっちに向かって降りてきた!
 やった! ナイスだ、コリー!
 最悪あの橋さえ降りれば、なんとかなる! 砦の門を中から開けられなくても、こっちからぶっ壊してしまえばいい!
 ……こ、壊せるよね? きっと……。
 橋がもうすぐ半分まで降りてくる。やっと、反撃ができそうだ。たっぷりと暴れてやるぜ!

「ん?」

 橋が半分まで降りてきたときだった。
 止まった? あれ? 止まったぞ!
 動きがぴたりと止まり、そのまま動かなくなってしまった。
 えっ、これ、ヤバくない?

「不味いです! コリーさんのSPが!」

 SPとはRPGでいう、体力を指す。このゲージがゼロになると、ソウルメイトは破壊される。つまり、ゲームオーバーだ。
 フレンド登録すると、登録したプレイヤーのSPがステータス画面で確認できる。
 コリーのSPは……はぁ? レッドゾーンで点滅してる! 瀕死じゃねえか!

「橋が上がっていくぞ!」

 ああっ、橋が上がっていく……。
 あれが上がりきったら、もうおしまいだ……しかも、コリーを失うことになる。
 そうなれば、砦に入る方法は……いや、仲間の心配をしろよ! バカか、俺は!

 くそ! 何か出来ないのか?
 このままだと、マジでコリーを失い、尻を巻いて逃げるといったしょっぱい結果になる。
 コリーの命がけの奮闘が無駄になってしまう。
 そんなこと……。

「させるかよ! コスモス! グリズリー! あれやるぞ!」
「あ、あれって何?」
「グリズリーが提案して却下された案だ!」
「……分かった!」
「嘘でしょ!」

 グリズリーはその場にしゃがみ込み、両腕を曲げた状態で待機する。俺はグリズリーの右上腕二頭筋の上に乗り、ロープで右腕とグリズリーの右腕を繋ぐ。

「コスモス!」
「……分かったわよ! やってやるわよ!」

 コスモスは左上腕二頭筋の上に乗り、自分の左手とグリズリーの左手をロープで繋ぐ。

「準備いいわよ!」
「俺もだ! グリズリー!」
「いくぞ! ソウル『解放』!」

 グリズリーを中心にソウルの渦が全体にはじけ、体全体から真っ赤なソウルが溢れている。
 赤はチャンピオンの色。そして、グリズリーの闘志の炎を体現した色だ。
 体内にあるソウルを爆発させ、身体能力を跳ね上げる能力、ソウル『解放』。
 グリズリーは更に足にソウルを溜め……一気に解放した。

「きゃああああ!」
「ぐっ!」

 Gが体にかかる。振り落とされないよう、必死にバランスをとる。

「な、なんじゃありゃ!」

 スヒナスの傭兵がメンタマ飛び出そうなくらい、驚いている。
 だよな。空飛ぶ光ったおっさんが跳んでる姿、めちゃシュール!
 今、建物の三階くらいの高さまで跳んでない? 下を見るのが怖すぎる!
 けど、いくら、強い力で跳んでも、橋には届かない。だから……。

「コスモス!」
「クリサン!」

 グリズリーの高さが頂点に達したとき、俺達は足にソウルを宿し、曲げた膝を伸び上げ、その反動を使って、一気に飛び上がった。
 と、飛んでる! めちゃ高い! めちゃ怖い!
 恐怖はあった。けど、コリーは今も命をかけて一人で戦っているんだ! 俺だってかけてやる!
 俺とコスモスは両手両足をジタパタとさせ、橋まで飛んでいく。橋は徐々に上に上がっていく。
 もう少し……後少し……届け……届け……。

「「届けぇえええええええええええええ!」」
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