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十一章 心の思うがままに
十一話 心の思うがままに その二
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黒い影はエリンに抱きつきながら、押し倒す勢いで地面に転がり込む。エリンを捕まえた黒い影とは……。
「ストップ、ストープ! 洒落になってないから! 人に刃物を突き出したらダメだって教わらなかったの? 少しは自重しようよ!」
黒い影の正体はジャックだった。
ジャックはエリンを押し倒した後、エリンの腹の上で馬乗りになり、両手首を抑えつけて動きを封じた。エリンは目を丸くしたまま、ジャックを呆然と見上げていた。
エリンはジャックに捕まるとは思ってもいなかった。
なぜなら、エリンは立った姿勢から瞬時に地面を滑るようにして、体勢を低くしてターゲットとの距離を詰めていたからだ。
体勢をいきなり低くすることで相手の視界から外れ、相手からの攻撃を受ける面積を限定することで相手の攻撃パターンを絞り、反撃にあっても対応できるよう備えていた。
たとえ、真横から襲われても反応できると思っていたのだが、エリンはあっけなくジャックに捕まってしまった。
エリンは思う。ジャックはやはり特別なのだと。
エリンがそう感じ始めたのは、ジャックとPVP対策で特訓していたときのことだった。
エリンはドSの如く、容赦なく矢をジャックに放っていた。
エリンの仕打ちに対し、ジャックは果敢にもエリンが放つ矢を絶叫しながらも、シールドガントレットで弾こうと努力していたのだ。
そんなことが可能なのか? エリンは戸惑いつつも、ジャックに矢を放ち続けた。
流石に顔面や急所は洒落にならないため、意図的にずらしていたが、その配慮が必要ないと感じたのは、数発矢を放った後だった。
ジャックは驚くべき事に、飛んでくる矢をシールドガントレットではじいてみせたのだ。
矢の速度はエリンの体感ではあるが、秒速で約六十メートルほど。そのスピードを十メートル離れた場所からシールドガントレットではじいてみせた。
回避ならまだ理解できる。
ジャックがボクサーであることは動きを見ていて分かった。
ジャブの速度は時速四十キロと考えれば、それを回避するボクサーの動体視力なら離れた場所から矢を放たれても、回避することは慣れればできるかもしれないと思っていた。
だが、シールドガントレットで矢をはじくということは、どこに矢が飛んでくるのか、それを先読み、もしくは目視で確認し、飛んでくるタイミングに合わせてガードしなければならない。
ジャックはそれをやってのけたのだ。
一番驚いたのが、飛んできた矢を掴んでみせたことだ。たった一度の事だが、エリンにとって一瞬心臓が止まるほどの衝撃だった。
どうしたら、そんなことが可能なのか?
エリンは内心の動揺を隠しつつ、いつものように媚びた態度でジャックに聞いてみた。
ジャック曰く。
「掴めると思った」
今度こそ、エリンは動揺を隠すことが出来なかった。
すごいと思うよりも呆れてしまったのだが、それ以来、エリンはジャックに本格的に興味を持った。
ジャックを観察して分かったことは、ジャックは気分が乗っているときは素早い動きを見せるが、落ち込んでいたりすると、動きに全くキレがなくなる。
ジャックはテンションが上がれば、どこまで強くなるのか? どれほどポテンシャルを秘めているのか?
エリンは密かに楽しみにしているのだが、今はそれどころではなかった。
「あ、あの……ジャックさん。公衆の面前でこの体勢はちょっと……恥ずかしいというか……」
エリンはジャックから恥ずかしそうに顔を背け、頬を染めながら、弱々しくうつむいている。
ジャックは瞬時に顔が真っ赤になり、頭が沸騰しそうになる。
エリンの上着から見える健康的な肌と鎖骨、息づかいと共に上下する胸のふくらみ、普段見せない弱々しい態度がジャックの男としての本能、いや煩悩が告げる。
据え膳食わぬは男の恥だと。
ジャックはごくりと息をのむ。ここはやはり男として……。
「何やっているの、ジャック」
頭上から聞こえるリリアンの冷たい声に、ジャックはのぼせ上がった頭が冷水を浴びたかのように一気に冷めていく。冷たい汗が背中につうーっと流れる。
――何をしているんだ、僕は。僕にはリリアンがいるのに!
ジャックはすぐにどこうとするが、ぴたりと動きが止まる。ジャックの冷静な部分がささやきかけるのだ。
このままどいてしまっていいのか? ここで手を離したら、今度こそ、取り返しのつかないことになるのではないか?
エリンがなぜ、ASにこれほどまで敵対心を持つのか分からない。だからこそ、手が離せないのだ。
手を離したら、エリンはまたAS達に襲いかかる可能性がある。あの疾風のような速さでまたASに攻撃されたら、今度こそ止める自信はないし、AS達との戦いは避けられない。
勝てなくはない……とジャックは思うのだが、それ相応の被害は覚悟しなければならないだろう。
もしかすると、仲間の誰かが……もしくは自分が再起不能になることだって考えられる。
――どうする? どうすればいい?
「さっさと離れなさい、この変態」
ソレイユに後頭部を蹴られ、ジャックを地面に転げ回る。
ジャックの悩みは、ソレイユの蹴りによって三秒で解決されたが、泣きたい気分だった。
真面目に考えていただけに、仲間から変態扱いされると余計にショックだった。
「茶番はすんだか?」
ASの問いにソレイユは何事もなかったかのようにふるまう。
「ムサシ君。キミが決めて」
「じ、自分がか?」
いきなりの指名に、ムサシは思わず聞き返してしまった。
「キミは私達のリーダーなのだから当然だと思うのだけれど。今回はムサシ君の判断に従うわ」
ムサシはソレイユの発言に唖然としていた。
――リーダーだと認識されていたんだ……。
妙なところで感心していたムサシだったが、今までのソレイユの態度から気づけという方が無理があるだろう。
ムサシは気を引き締める。
任された以上、リーダーとして判断しなければならない。
ジャックはああ言っていたが、仲間の命を預かる者として危険がある以上、安易にASの提案に乗るわけにはいかない。
敵がどれほどの戦力なのか分からない以上、判断に渋ってしまう。
現に、ムサシは仲間を失っている。仲間を失ったときの無力感、やりきれなさは二度と味わいたくない。
あのとき、ジャック達に無理にでもついていけば、ロイドを護ることが出来たのではないか?
そんな無意味な問いを今でもしてしまう。
ASはどうなのだろうか? 仲間を死地に向かわせて、怖くはないのだろうか?
「……なあ、ASさん。自分からも一つ、質問いい……ですか?」
「答えられるものなら」
ASは相変わらずポーカーフェイスのまま、何を考えているのか分からない。
ムサシは一息のみ、意を決して口を開く。
「アンタ達は何の為にボス討伐戦に参加するんだ?」
愚問な質問だと思う。
ボス討伐は死のリスクはあるが、それ以上にメリットがある。
雑魚からでは手に入れることの出来ないドロップアイテムや強い武器の素材を得ることが出来る。手に入れば、PVPに有利になれる。
全ては『ソウル杯』に勝ち抜くため。
当然の考えだ。そんな当たり前のことを聞いて、ムサシはどう判断するつもりだったのか? 同じリーダーであるASにムサシは何を期待したのか?
ASは気弱になっているムサシを、見下すわけでも失望するわけでなく、じっとムサシの目を見つめている。
ASは何と答えるのか?
全く真逆な展開となり、駆け引きが続いていく。
ASはしばらく黙っていたが、ふいにムサシに背を向け、歩き出した。これまた想像すら出来ない展開に、ムサシは慌ててASを呼び止める。
「お、おい!」
「ついてきてくれ。口で説明するよりも実際に見てほしい。私の戦う理由はそこにある」
「ストップ、ストープ! 洒落になってないから! 人に刃物を突き出したらダメだって教わらなかったの? 少しは自重しようよ!」
黒い影の正体はジャックだった。
ジャックはエリンを押し倒した後、エリンの腹の上で馬乗りになり、両手首を抑えつけて動きを封じた。エリンは目を丸くしたまま、ジャックを呆然と見上げていた。
エリンはジャックに捕まるとは思ってもいなかった。
なぜなら、エリンは立った姿勢から瞬時に地面を滑るようにして、体勢を低くしてターゲットとの距離を詰めていたからだ。
体勢をいきなり低くすることで相手の視界から外れ、相手からの攻撃を受ける面積を限定することで相手の攻撃パターンを絞り、反撃にあっても対応できるよう備えていた。
たとえ、真横から襲われても反応できると思っていたのだが、エリンはあっけなくジャックに捕まってしまった。
エリンは思う。ジャックはやはり特別なのだと。
エリンがそう感じ始めたのは、ジャックとPVP対策で特訓していたときのことだった。
エリンはドSの如く、容赦なく矢をジャックに放っていた。
エリンの仕打ちに対し、ジャックは果敢にもエリンが放つ矢を絶叫しながらも、シールドガントレットで弾こうと努力していたのだ。
そんなことが可能なのか? エリンは戸惑いつつも、ジャックに矢を放ち続けた。
流石に顔面や急所は洒落にならないため、意図的にずらしていたが、その配慮が必要ないと感じたのは、数発矢を放った後だった。
ジャックは驚くべき事に、飛んでくる矢をシールドガントレットではじいてみせたのだ。
矢の速度はエリンの体感ではあるが、秒速で約六十メートルほど。そのスピードを十メートル離れた場所からシールドガントレットではじいてみせた。
回避ならまだ理解できる。
ジャックがボクサーであることは動きを見ていて分かった。
ジャブの速度は時速四十キロと考えれば、それを回避するボクサーの動体視力なら離れた場所から矢を放たれても、回避することは慣れればできるかもしれないと思っていた。
だが、シールドガントレットで矢をはじくということは、どこに矢が飛んでくるのか、それを先読み、もしくは目視で確認し、飛んでくるタイミングに合わせてガードしなければならない。
ジャックはそれをやってのけたのだ。
一番驚いたのが、飛んできた矢を掴んでみせたことだ。たった一度の事だが、エリンにとって一瞬心臓が止まるほどの衝撃だった。
どうしたら、そんなことが可能なのか?
エリンは内心の動揺を隠しつつ、いつものように媚びた態度でジャックに聞いてみた。
ジャック曰く。
「掴めると思った」
今度こそ、エリンは動揺を隠すことが出来なかった。
すごいと思うよりも呆れてしまったのだが、それ以来、エリンはジャックに本格的に興味を持った。
ジャックを観察して分かったことは、ジャックは気分が乗っているときは素早い動きを見せるが、落ち込んでいたりすると、動きに全くキレがなくなる。
ジャックはテンションが上がれば、どこまで強くなるのか? どれほどポテンシャルを秘めているのか?
エリンは密かに楽しみにしているのだが、今はそれどころではなかった。
「あ、あの……ジャックさん。公衆の面前でこの体勢はちょっと……恥ずかしいというか……」
エリンはジャックから恥ずかしそうに顔を背け、頬を染めながら、弱々しくうつむいている。
ジャックは瞬時に顔が真っ赤になり、頭が沸騰しそうになる。
エリンの上着から見える健康的な肌と鎖骨、息づかいと共に上下する胸のふくらみ、普段見せない弱々しい態度がジャックの男としての本能、いや煩悩が告げる。
据え膳食わぬは男の恥だと。
ジャックはごくりと息をのむ。ここはやはり男として……。
「何やっているの、ジャック」
頭上から聞こえるリリアンの冷たい声に、ジャックはのぼせ上がった頭が冷水を浴びたかのように一気に冷めていく。冷たい汗が背中につうーっと流れる。
――何をしているんだ、僕は。僕にはリリアンがいるのに!
ジャックはすぐにどこうとするが、ぴたりと動きが止まる。ジャックの冷静な部分がささやきかけるのだ。
このままどいてしまっていいのか? ここで手を離したら、今度こそ、取り返しのつかないことになるのではないか?
エリンがなぜ、ASにこれほどまで敵対心を持つのか分からない。だからこそ、手が離せないのだ。
手を離したら、エリンはまたAS達に襲いかかる可能性がある。あの疾風のような速さでまたASに攻撃されたら、今度こそ止める自信はないし、AS達との戦いは避けられない。
勝てなくはない……とジャックは思うのだが、それ相応の被害は覚悟しなければならないだろう。
もしかすると、仲間の誰かが……もしくは自分が再起不能になることだって考えられる。
――どうする? どうすればいい?
「さっさと離れなさい、この変態」
ソレイユに後頭部を蹴られ、ジャックを地面に転げ回る。
ジャックの悩みは、ソレイユの蹴りによって三秒で解決されたが、泣きたい気分だった。
真面目に考えていただけに、仲間から変態扱いされると余計にショックだった。
「茶番はすんだか?」
ASの問いにソレイユは何事もなかったかのようにふるまう。
「ムサシ君。キミが決めて」
「じ、自分がか?」
いきなりの指名に、ムサシは思わず聞き返してしまった。
「キミは私達のリーダーなのだから当然だと思うのだけれど。今回はムサシ君の判断に従うわ」
ムサシはソレイユの発言に唖然としていた。
――リーダーだと認識されていたんだ……。
妙なところで感心していたムサシだったが、今までのソレイユの態度から気づけという方が無理があるだろう。
ムサシは気を引き締める。
任された以上、リーダーとして判断しなければならない。
ジャックはああ言っていたが、仲間の命を預かる者として危険がある以上、安易にASの提案に乗るわけにはいかない。
敵がどれほどの戦力なのか分からない以上、判断に渋ってしまう。
現に、ムサシは仲間を失っている。仲間を失ったときの無力感、やりきれなさは二度と味わいたくない。
あのとき、ジャック達に無理にでもついていけば、ロイドを護ることが出来たのではないか?
そんな無意味な問いを今でもしてしまう。
ASはどうなのだろうか? 仲間を死地に向かわせて、怖くはないのだろうか?
「……なあ、ASさん。自分からも一つ、質問いい……ですか?」
「答えられるものなら」
ASは相変わらずポーカーフェイスのまま、何を考えているのか分からない。
ムサシは一息のみ、意を決して口を開く。
「アンタ達は何の為にボス討伐戦に参加するんだ?」
愚問な質問だと思う。
ボス討伐は死のリスクはあるが、それ以上にメリットがある。
雑魚からでは手に入れることの出来ないドロップアイテムや強い武器の素材を得ることが出来る。手に入れば、PVPに有利になれる。
全ては『ソウル杯』に勝ち抜くため。
当然の考えだ。そんな当たり前のことを聞いて、ムサシはどう判断するつもりだったのか? 同じリーダーであるASにムサシは何を期待したのか?
ASは気弱になっているムサシを、見下すわけでも失望するわけでなく、じっとムサシの目を見つめている。
ASは何と答えるのか?
全く真逆な展開となり、駆け引きが続いていく。
ASはしばらく黙っていたが、ふいにムサシに背を向け、歩き出した。これまた想像すら出来ない展開に、ムサシは慌ててASを呼び止める。
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