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戦いの合間に
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二次予選が始まる前に数日の間隔が開けられる。これはアイテムの調達時間や今後の戦い方のミーティングをするために設けられている時間となっている。そして自分は、ブルーカラーの面々と一緒に黒の塔に入って素材を稼いでいた。
「えーっと、これでこの素材は必要数に達したかな?」「すまんなアース、助かる」
自分の言葉に礼を言ってきたのはレイジ。今は自分、レイジ、ミリー、カザミネ、ロナちゃんの五人パーティだ。六人じゃないのは、この場所には五人以下じゃないと入れない場所だから、という事だ。真偽はともかく、彼らがそう言うのだから従うだけである。ブルーカラーの面子が嘘を言うとも思えないしな。
「あっちも集め終わったのでいったん外に出るという連絡が入りました」「じゃあいったんこっちも外に出ようか。生産職のメンバーに渡さないと」
今回の素材集めは、自分達の為ではなくブルーカラーの別動隊の装備更新と修繕の為。彼女等も塔の九〇〇階までは到達したらしいが、装備が限界に近いという事でヘルプ要請を出してきた。自分一人だけボケーっとしているのもつまらないし、久々にモンスター相手に動くのも良いかなと思って手伝っている。
角とか鱗とか皮とか、とにかくその手の装備を作るための素材になる物をいっぱい手に入れて塔の外へ。ツヴァイ達の方がちょっと早かったらしく、ブルーカラーの生産者メンバーに素材を渡している様子がうかがえた。
「お、そっちも戻ってきたんだな。順調か?」「もっちろん。ノルマはきっちりこなしたよ」
ツヴァイの問いかけにロナちゃんが答える。その後素材アイテムを渡す事でその言葉に偽りがない事を証明する。
「これで、どのぐらいだ?」「大体六割、と言った所ですね。後足りないのは──皮と鉱石系ですね」
レイジの確認に、ブルーカラーの生産者メンバーの一人が素材を数えつつ返答。そのさらに後ろには頭を下げっぱなしのプレイヤーが三〇人ほどいる。彼等がブルーカラーの別動隊だ。なお、全員女性プレイヤーである──
「ギルマスにお手数をかけて申し訳ありません……」「なに、こういう時は助け合いさ。それにこうでもしないと新調が厳しいって事も分かっているしな……つくづく、生産者プレイヤーの支援を受けられない方向にもって行った連中には腹が立つぜ」
ツヴァイの言う通り、塔のイベントが始まる前に生産者の皆さんに迷惑をかけまくった一部プレイヤーの影響で、この終盤になってもなお生産者の皆さんが塔の中に来ることはめったにない。くるのは大抵今回の様にギルドに属しているプレイヤーだけである。
「まあ、その点はツヴァイに全面的に同意するよ……知り合いの所を手伝っていた時、そう言うプレイヤーが何回も来たからなぁ。普段穏やかな人達がブチ切れるだけの事をああいう連中って平然とやるんだから、もう手伝わねえって宣言をするのは無理もないよ」
親方の所でそう言うプレイヤーを何度も見たからなぁ。もう受け付けていないと親方がはっきり言っているのにお構いなしに自分達の都合だけを押し付ける。それをあと一年も付き合うなんて事は、誰だって嫌になって当然の事になるよ。現実の仕事なら給料の為にって割り切る事もあるが、こっちの世界までそんな我慢をしたくはない。
「やっぱり酷かったんですか?」「それはもう。一方的に自分達の要望だけを伝えて後よろしくって言い残して立ち去ろうとする連中だったから。鍛冶屋の皆さんはもう予約が入っている仕事で手一杯だと言うのに、そんな姿を見もせずになるはやでよろーと平然と言ってきたからね」
ブルーカラーの別動隊の一人に聞かれたので、親方の所で見た一団の例をあげてみるとうわぁ、と引いていた。彼女一人ではなくほとんどの面子が似た表情を浮かべていた。まあそう言う顔をするのは分かるよ、自分からしてもあの状況では流石にないと思ったからね。
「そんな事をされれば、そりゃ生産者の人も良い顔しないよねぇ」「私の知り合いの薬師さんも大変だったらしいよ。ポーション買い占めするだけじゃなく、明日も同じだけのポーションを作っといてって言われたって」「薬草集めも楽じゃないのに……戦闘ばっかりで生産関連の事を何一つ知らない人の様ね」
なんて会話が飛びかう。自分は戦闘も生産もやったけど、戦闘一辺倒の人だと採取の手間とか生産にかかる時間とかを考慮しない人というのはどうしてもいるから。自分が振るっている武器、装備している鎧を作るのに手間暇かかっている事を、関りが無いと理解する事は確かに難しいかもしれない。
でも、ワンモアは修繕アイテムを使えば一瞬で治るようなお手軽な世界じゃない。だからこそ一定の知識は持っていて頂きたかったというのは正直な感情だ。もちろんそれを押し付けるような真似はしないけれど、理解せず無茶を言って断られても逆切れしたりしないでほしかったな。
「じゃ、俺達は鉱石が取れる場所に行くか……すまんアース、採取を任せる事になってしまうが」「そこは問題ないよ、モンスターからのドロップに期待するだけではきついからな……行くべきは白の塔になるな。鉱石が多数取れる階層は……どこだったかな」「大体四〇〇から四五〇の間ですね、パーティ限定ですけど」
レイジの言葉に頷いて、鉱石を掘れる階層を調べようとしたがすかさずブルーカラーの生産者の一人が階層を教えてくれた。なので四〇〇階に入り、そこから登りつつ鉱石集めをすることになる。この階層はパーティで入ると出てくるモンスターはゴーレム系が多くなる傾向が強くなるらしく、モンスターのドロップを狙うには最適だ。
また鉱石を掘れるポイントも多数出てくるので、そっちを掘るのは自分の役目となる。ツヴァイ達は黒の塔で皮をメインに集める事になった。お互いまた後でと口にして互いの目的の塔の中へ。四〇〇階にはいると、出てくるモンスターの六割がゴーレム系。ここはレイジとロナちゃんが大活躍できる場だ。
カザミネは残り四割のオーガとかを相手にした時に剣を十分に振るってもらった。モンスターの首が次々と飛ぶのはもはやいつもの光景だ。カザミネだけじゃなく自分も首を容赦なく跳ねているからね……やがて鉱石を採取できるポイントが見えてくる。当然つるはしで掘る訳だが、音が出るのは言うまでもない。つまり敵が寄ってくる訳で。
「これから掘るから護衛はよろしく」「任せてくださいね~、寄せ付けませんから安心して鉱石を掘ってください~」
そうして自分が鉱石を掘る間、次々とモンスターがつるはしと鉱石がぶつかり合う音を聞きつけてやってくる。しかし、ブルーカラーの面子の壁を通過できるほどのレベルじゃない。結局モンスターは全て狩られ、素材へと変化する事になった。しかし……重量がかさむ。
「まだまだ持ちたいが、やはり鉱石状態だとアイテムボックスを圧迫するな……」「アースさん、この場で鉱石の精製って出来ますか? もちろんやっている間アースさんを護りますので」
という事で携帯鍛冶場を持ち出し、この場で鉱石をインゴットに精製する事に。まあ確かに鉱石状態だと不純物も多すぎてかさばるからねえ。精製作業中もある程度の音は出るのだが、モンスターがやってくる事は無かった。先ほどの鉱石堀忠に引き寄せられた分、周囲のモンスターが枯れたのかな?
「よし、いい感じ。失敗もない」「インゴットになるとアイテムボックスに入れても余裕ができるねー。鉱石状態で持ち帰るよりはるかに多く持てて便利だけど……普通こんな事は出来ないのが難しいよね」
精製作業を進める自分に、ロナちゃんのつぶやきが。そうだね、こうやって戦闘と鍛冶作業をどっちも出来るっていうプレイヤーは数は少ない。どうしても成長限界という問題がなぁ……戦える鍛冶屋にあこがれてやってた人はサービス開始時にはいっぱいいたけど、成長限界の発表を受けた後にガクッと減ったのは今でも覚えている。
「精製完了、皆のアイテムボックスの容量はどんな感じ?」「俺は鉱石の時と比べて半分ぐらいになったか。まだまだ持てるぞ」「こちらも似たような感じです。やはり鉱石状態だとかさばる上に持ち帰れる量が厳しいですね。鍛冶屋さんの専用スキルが無いと、運搬は厳しい事を改めて痛感しましたよ」
レイジとカザミネの言葉に誰もが続き、余裕ができたのでもう少し狩って行く事になった。インゴットはいくらあっても腐らないし、むしろ多少多いぐらいでちょうどいいという事の方が圧倒的に多い。だからこそ、こういう時はしっかりと収集しておかなければ。特にミスリルの出がちょっと悪いし、稼いでおきたい。
「えーっと、これでこの素材は必要数に達したかな?」「すまんなアース、助かる」
自分の言葉に礼を言ってきたのはレイジ。今は自分、レイジ、ミリー、カザミネ、ロナちゃんの五人パーティだ。六人じゃないのは、この場所には五人以下じゃないと入れない場所だから、という事だ。真偽はともかく、彼らがそう言うのだから従うだけである。ブルーカラーの面子が嘘を言うとも思えないしな。
「あっちも集め終わったのでいったん外に出るという連絡が入りました」「じゃあいったんこっちも外に出ようか。生産職のメンバーに渡さないと」
今回の素材集めは、自分達の為ではなくブルーカラーの別動隊の装備更新と修繕の為。彼女等も塔の九〇〇階までは到達したらしいが、装備が限界に近いという事でヘルプ要請を出してきた。自分一人だけボケーっとしているのもつまらないし、久々にモンスター相手に動くのも良いかなと思って手伝っている。
角とか鱗とか皮とか、とにかくその手の装備を作るための素材になる物をいっぱい手に入れて塔の外へ。ツヴァイ達の方がちょっと早かったらしく、ブルーカラーの生産者メンバーに素材を渡している様子がうかがえた。
「お、そっちも戻ってきたんだな。順調か?」「もっちろん。ノルマはきっちりこなしたよ」
ツヴァイの問いかけにロナちゃんが答える。その後素材アイテムを渡す事でその言葉に偽りがない事を証明する。
「これで、どのぐらいだ?」「大体六割、と言った所ですね。後足りないのは──皮と鉱石系ですね」
レイジの確認に、ブルーカラーの生産者メンバーの一人が素材を数えつつ返答。そのさらに後ろには頭を下げっぱなしのプレイヤーが三〇人ほどいる。彼等がブルーカラーの別動隊だ。なお、全員女性プレイヤーである──
「ギルマスにお手数をかけて申し訳ありません……」「なに、こういう時は助け合いさ。それにこうでもしないと新調が厳しいって事も分かっているしな……つくづく、生産者プレイヤーの支援を受けられない方向にもって行った連中には腹が立つぜ」
ツヴァイの言う通り、塔のイベントが始まる前に生産者の皆さんに迷惑をかけまくった一部プレイヤーの影響で、この終盤になってもなお生産者の皆さんが塔の中に来ることはめったにない。くるのは大抵今回の様にギルドに属しているプレイヤーだけである。
「まあ、その点はツヴァイに全面的に同意するよ……知り合いの所を手伝っていた時、そう言うプレイヤーが何回も来たからなぁ。普段穏やかな人達がブチ切れるだけの事をああいう連中って平然とやるんだから、もう手伝わねえって宣言をするのは無理もないよ」
親方の所でそう言うプレイヤーを何度も見たからなぁ。もう受け付けていないと親方がはっきり言っているのにお構いなしに自分達の都合だけを押し付ける。それをあと一年も付き合うなんて事は、誰だって嫌になって当然の事になるよ。現実の仕事なら給料の為にって割り切る事もあるが、こっちの世界までそんな我慢をしたくはない。
「やっぱり酷かったんですか?」「それはもう。一方的に自分達の要望だけを伝えて後よろしくって言い残して立ち去ろうとする連中だったから。鍛冶屋の皆さんはもう予約が入っている仕事で手一杯だと言うのに、そんな姿を見もせずになるはやでよろーと平然と言ってきたからね」
ブルーカラーの別動隊の一人に聞かれたので、親方の所で見た一団の例をあげてみるとうわぁ、と引いていた。彼女一人ではなくほとんどの面子が似た表情を浮かべていた。まあそう言う顔をするのは分かるよ、自分からしてもあの状況では流石にないと思ったからね。
「そんな事をされれば、そりゃ生産者の人も良い顔しないよねぇ」「私の知り合いの薬師さんも大変だったらしいよ。ポーション買い占めするだけじゃなく、明日も同じだけのポーションを作っといてって言われたって」「薬草集めも楽じゃないのに……戦闘ばっかりで生産関連の事を何一つ知らない人の様ね」
なんて会話が飛びかう。自分は戦闘も生産もやったけど、戦闘一辺倒の人だと採取の手間とか生産にかかる時間とかを考慮しない人というのはどうしてもいるから。自分が振るっている武器、装備している鎧を作るのに手間暇かかっている事を、関りが無いと理解する事は確かに難しいかもしれない。
でも、ワンモアは修繕アイテムを使えば一瞬で治るようなお手軽な世界じゃない。だからこそ一定の知識は持っていて頂きたかったというのは正直な感情だ。もちろんそれを押し付けるような真似はしないけれど、理解せず無茶を言って断られても逆切れしたりしないでほしかったな。
「じゃ、俺達は鉱石が取れる場所に行くか……すまんアース、採取を任せる事になってしまうが」「そこは問題ないよ、モンスターからのドロップに期待するだけではきついからな……行くべきは白の塔になるな。鉱石が多数取れる階層は……どこだったかな」「大体四〇〇から四五〇の間ですね、パーティ限定ですけど」
レイジの言葉に頷いて、鉱石を掘れる階層を調べようとしたがすかさずブルーカラーの生産者の一人が階層を教えてくれた。なので四〇〇階に入り、そこから登りつつ鉱石集めをすることになる。この階層はパーティで入ると出てくるモンスターはゴーレム系が多くなる傾向が強くなるらしく、モンスターのドロップを狙うには最適だ。
また鉱石を掘れるポイントも多数出てくるので、そっちを掘るのは自分の役目となる。ツヴァイ達は黒の塔で皮をメインに集める事になった。お互いまた後でと口にして互いの目的の塔の中へ。四〇〇階にはいると、出てくるモンスターの六割がゴーレム系。ここはレイジとロナちゃんが大活躍できる場だ。
カザミネは残り四割のオーガとかを相手にした時に剣を十分に振るってもらった。モンスターの首が次々と飛ぶのはもはやいつもの光景だ。カザミネだけじゃなく自分も首を容赦なく跳ねているからね……やがて鉱石を採取できるポイントが見えてくる。当然つるはしで掘る訳だが、音が出るのは言うまでもない。つまり敵が寄ってくる訳で。
「これから掘るから護衛はよろしく」「任せてくださいね~、寄せ付けませんから安心して鉱石を掘ってください~」
そうして自分が鉱石を掘る間、次々とモンスターがつるはしと鉱石がぶつかり合う音を聞きつけてやってくる。しかし、ブルーカラーの面子の壁を通過できるほどのレベルじゃない。結局モンスターは全て狩られ、素材へと変化する事になった。しかし……重量がかさむ。
「まだまだ持ちたいが、やはり鉱石状態だとアイテムボックスを圧迫するな……」「アースさん、この場で鉱石の精製って出来ますか? もちろんやっている間アースさんを護りますので」
という事で携帯鍛冶場を持ち出し、この場で鉱石をインゴットに精製する事に。まあ確かに鉱石状態だと不純物も多すぎてかさばるからねえ。精製作業中もある程度の音は出るのだが、モンスターがやってくる事は無かった。先ほどの鉱石堀忠に引き寄せられた分、周囲のモンスターが枯れたのかな?
「よし、いい感じ。失敗もない」「インゴットになるとアイテムボックスに入れても余裕ができるねー。鉱石状態で持ち帰るよりはるかに多く持てて便利だけど……普通こんな事は出来ないのが難しいよね」
精製作業を進める自分に、ロナちゃんのつぶやきが。そうだね、こうやって戦闘と鍛冶作業をどっちも出来るっていうプレイヤーは数は少ない。どうしても成長限界という問題がなぁ……戦える鍛冶屋にあこがれてやってた人はサービス開始時にはいっぱいいたけど、成長限界の発表を受けた後にガクッと減ったのは今でも覚えている。
「精製完了、皆のアイテムボックスの容量はどんな感じ?」「俺は鉱石の時と比べて半分ぐらいになったか。まだまだ持てるぞ」「こちらも似たような感じです。やはり鉱石状態だとかさばる上に持ち帰れる量が厳しいですね。鍛冶屋さんの専用スキルが無いと、運搬は厳しい事を改めて痛感しましたよ」
レイジとカザミネの言葉に誰もが続き、余裕ができたのでもう少し狩って行く事になった。インゴットはいくらあっても腐らないし、むしろ多少多いぐらいでちょうどいいという事の方が圧倒的に多い。だからこそ、こういう時はしっかりと収集しておかなければ。特にミスリルの出がちょっと悪いし、稼いでおきたい。
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