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おまけ話、クリスマスネタ
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確かに私は、前回の最後に今年最後の更新になるかもとは書いた。書いたが、それはあくまで通常行進の話であって、イベント関連の話を書かないとは言っていない! 故に今回のような更新は年末年始でもあるかも知れない! 無いかも知れない! あっ、石投げないで! ポットヌードル持ってこないで! ウナギのゼリー寄せはやめて!
EX話 今年のクリスマス
今日はクリスマス……だが、特にこれと言った予定が無かった自分はいつも通りワンモアにログインしていた。同僚は「家族サービスの日だ」とか「さ、飲みに行くかー!」などと言っていた。飲みには誘われたが、自分はやんわりとお断りさせていただいた。向こうも自分があまり飲めない事は知っているので、あっさりと「次の機会だな」との一言を残して夜の街に消えて行った。ワンモア内ならどれだけ飲んでも悪酔いしないから、こっちの世界なら気楽に付き合えるんだけどね。
ログインした後はクリスマスっぽい料理の一つでも作ろうと、鳥の内臓を処理した後に香草等を詰め終わりさあ焼いてみようかと言ったタイミングで声を掛けられた。声を掛けられた方を向いてみると、そこにはツヴァイ、ミリー、エリザを除いたブルーカラーの初期メンバーがいた。
「こんばんは、どうしたんだおそろいで。ツヴァイがいないのは……クリスマスだからって事で分かるから聞かないが」
おそらく、ミリーやエリザを筆頭とした女性陣に引っ張りまわされているんだろう。フレンドリストでログインしている事は確認できるので、多分間違いない。ツヴァイにはどうにか頑張って生き延びて欲しい所である。ログインしなければいいんじゃないかとも考えたが、そうなるとその後がもっと恐ろしい事になるだろう。ツヴァイに逃げ道は最初から用意されていないのだ。
「ははは、アースさんの予想通りで間違いないと思いますよ。今回のイベントの一つにサンタと一緒に空を飛ぶソリに乗ってプレゼントを配ろうってのがあったじゃないですか。あれのペア権利をかけての一大闘技大会がギルドエリアで行われているはずです。それに巻き込まれない様に私達はこうして外に出てきて街を歩いていたら、アースさんに出会ったと言う所なんですよ」
カザミネがそんな内情を教えてくれる。そうか、ツヴァイは今頃椅子に縛り付けられて頭に『優勝賞品』と書かれた紙がくっつけられている可能性があるな。悪乗りが進めばリボンのラッピング付きで。ま、ギルドメンバーの女性率を高めたのはツヴァイだからな、受け入れてもらうしかない。
「で、アースは料理の最中か。金は出すからそれをこっちにも食わせて貰えないか? イベントモンスターが落とすケーキも食ったし、街の料理人が作るクリスマスに関連した肉料理も食ったが、もう少し口に入れたい気分なんだ。無理にとは言わないが……」
レイジの申し出を、自分は受け入れた。食べ過ぎと言う物が存在しないワンモアでは、食べようと思えばいくらでも食べたり飲んだりできる。満腹時に食べ物を食べても満腹度の上限が上昇したりはしないが。
「鳥の丸焼き、香草詰めって所だな。後は焼くだけだから、そう長く待たせるような事は無いよ」
そう言ってから〈料理促進〉を使う事で焼く時間を大幅に短縮して一気に焼き上げる。焼きあがった鳥の丸焼きは、中に詰めた香草の香りも手伝って良い香りを周囲にまき散らす。うん、これは旨そうだ。
鳥の丸焼き(香草詰め)
製作評価8
内臓を丁寧に取り出し、香草を詰めた鳥の丸焼き。満腹度だけでなく、HPやMPも回復させる。
HP回復(大) MP回復(中) 肉体的状態異常解除
あら、何気に高性能。香草の中には解毒効果などがある物も含まれている為か? なんにせよ評価が八ならば問題なく提供できる。焼きあがった鳥の丸焼きをある程度の大きさにカットして、皆の前に出す。配り終わった後で、早速自分も口の中に運んでみるが……こいつは良い。油がそれなりに出ているのでそれ単体だとかなりくどく感じられるはずだが、香草の香りと肉とは違う歯ごたえが変化をもたらしてくれているのでくどさを感じない。
短時間で焼き上げた為か、鳥肉も変に硬くなっておらず食べやすい。自分用に取り分けた量はあっという間に食べつくしてしまった──もうちょっと食べたくなるな、コレ。昆布と鰹節でだしを取った具を控えめにしたスープも同時に作って、楽しみたい。材料はまだ十分にあるから早速作ろう。今回のクリスマスイベントは血眼になってモンスターを狩る必要は無いし、このまま料理オンリーでこの日を過ごしても良い。
そう決めて再び鳥の丸焼き香草詰めを作ろうと自分は動き出したのだが、ブルーカラーのメンバーがこの場を動かない。更の上にあった鳥の丸焼きをカットした物はすでに全完食しているのに、だ。ああ、そうか。イベントモンスターを狩る誘いは受けられないって言わなきゃダメか。そう考えて、今日はこのまま料理を続けるからイベントモンスターを狩りにはいかないよと告げたのだが、返ってきた反応は全く別の物だった。
「ねえ、アース君。この鳥の丸焼き……材料は何? 狩ってくるから、もっとつくって! 一匹分を一人で食べたい! これだけじゃ足りないよ!」
右手を固く握りしめてそんな事を言ってきたのはロナ。この子、こういう時結構食欲を隠さないよな。まあ自分で持ってくるって言うなら作るのは構わないか。香草も鳥肉も街で買えるので、街から出る必要はない事を告げるとロナだけでなく、他の面子も一気に店に飛んで行った。男女関係なく、である。
(思いのほか、この料理が気に入ったのか。作って美味しいって言われるのはこちらも嬉しいが、こういう料理なら、もっとうまい人がいてもおかしくないんだよな? それこそ料理に全てを賭けたプレイヤーは同じ材料であってももっとおいしい料理になるだろうし、この手の料理を思いついていないはずもないのに)
内心首をかしげながらも次の鶏肉を処理し、開いた腹に香草を詰め込みながらブルーカラーメンバーの帰りを待つ、つもりだったのだが一人のプレイヤーと、一人のワンモア世界の住人がこちらに近づいて来た。
「すいません、それって買えませんか?」「家族で食べてみたいんです、売って頂けないでしょうか?」
と言われてしまった。材料はまあまだあるけど……ここで売り始めたら、こちらをちらちらと見ている人が押し寄せてきそうなんだよ。なので「いえ、私のような半端ものが作る料理なんかよりももっと素晴らしい料理人がいらっしゃいますから、そちらに頼まれた方がよいかと思います」とやんわりと断ったのだが。
「あーうん、そっちの人はもう今日はフル回転で料理を作ってるから頼めそうにないんです。ケーキにフライドチキンとか……美味しいんだけど、ちょっと食べ飽きちゃったんです。お願い、何とかならないでしょうか?」
と言われてしまう。ああ、季節物故に作る物が被っているのか。そして、お客が多いから他の料理を作るような余裕がないか。お客の量は膨大だと言うのは予想もできる、名が売れていればいるほどにこういった時は注文が大量に舞い込む物なのだ。
「はっきり言って、そういう人達が作った料理とは二段階ぐらい味が落ちます。自分は料理を専門にやっている訳ではありませんから。なので、一度味見をして頂いてからその味に納得したらお買い上げいただくと言う形にしたいのですが宜しいでしょうか?」
この申し出に二名は頷いてくれたので、先程仕込んで出来あがった料理をカットし、十分に味わえる量を皿に乗せて二名の前に出す。そして試食してもらった所欲しいと言うので、少し待って貰って二匹分の丸焼きを作り、二千グローをお題として頂いた後に手渡した。周囲の動きから、もうこの時点でこの後に待っている光景に立ち向かう覚悟は完了している。さあ来い、過去の自分とは違う調理速度の差を見せてやる!
「ちょっと離れたらこれなのね……」
そんなノーラのつぶやきを聞きながら、鳥の丸焼き香草詰めを作る。作る。作る。お客は行列を成すが、次々とはけていくのでその列の長さが異様に長くなることは無い。
「考えることは皆一緒か。定番は良いが、そればっかりではさすがに舌が飽きるものな」
買い出しから戻ってきたレイジから材料を受け取り、ひたすら作る。ブルーカラーのメンバーには材料の買い出し役を頼んだ。お代は鳥の丸焼き香草詰めを一人五つ分渡す事で合意が成った。〈料理促進〉を常時発動しているせいでMPの減りが早い。MPポーションを合間合間に飲みつつ、アクアからMPを譲ってもらいつつ(これはアクアが新しく身に着けた新技らしい)ひたすら鳥の腹に香草を詰め、焼き上げる。
「お待たせしました! 三名分です! はい、どうも!」
一つ二千グローの値段を付けたがそれでも人が減らない。まあ二千グローと言ってもサイズが大きい分カットすれば数人分の腹を満たせるんだから割高という訳でもないんだよね。そのままログアウトするまで自分は鳥を焼き続け、自分が雇ったブルーカラーのメンバーは買い出しに奔走した。その為、ツヴァイと一緒にソリに乗ったのは誰だったのかを、ここにいたメンバーは誰一人として知ることは無かった。
EX話 今年のクリスマス
今日はクリスマス……だが、特にこれと言った予定が無かった自分はいつも通りワンモアにログインしていた。同僚は「家族サービスの日だ」とか「さ、飲みに行くかー!」などと言っていた。飲みには誘われたが、自分はやんわりとお断りさせていただいた。向こうも自分があまり飲めない事は知っているので、あっさりと「次の機会だな」との一言を残して夜の街に消えて行った。ワンモア内ならどれだけ飲んでも悪酔いしないから、こっちの世界なら気楽に付き合えるんだけどね。
ログインした後はクリスマスっぽい料理の一つでも作ろうと、鳥の内臓を処理した後に香草等を詰め終わりさあ焼いてみようかと言ったタイミングで声を掛けられた。声を掛けられた方を向いてみると、そこにはツヴァイ、ミリー、エリザを除いたブルーカラーの初期メンバーがいた。
「こんばんは、どうしたんだおそろいで。ツヴァイがいないのは……クリスマスだからって事で分かるから聞かないが」
おそらく、ミリーやエリザを筆頭とした女性陣に引っ張りまわされているんだろう。フレンドリストでログインしている事は確認できるので、多分間違いない。ツヴァイにはどうにか頑張って生き延びて欲しい所である。ログインしなければいいんじゃないかとも考えたが、そうなるとその後がもっと恐ろしい事になるだろう。ツヴァイに逃げ道は最初から用意されていないのだ。
「ははは、アースさんの予想通りで間違いないと思いますよ。今回のイベントの一つにサンタと一緒に空を飛ぶソリに乗ってプレゼントを配ろうってのがあったじゃないですか。あれのペア権利をかけての一大闘技大会がギルドエリアで行われているはずです。それに巻き込まれない様に私達はこうして外に出てきて街を歩いていたら、アースさんに出会ったと言う所なんですよ」
カザミネがそんな内情を教えてくれる。そうか、ツヴァイは今頃椅子に縛り付けられて頭に『優勝賞品』と書かれた紙がくっつけられている可能性があるな。悪乗りが進めばリボンのラッピング付きで。ま、ギルドメンバーの女性率を高めたのはツヴァイだからな、受け入れてもらうしかない。
「で、アースは料理の最中か。金は出すからそれをこっちにも食わせて貰えないか? イベントモンスターが落とすケーキも食ったし、街の料理人が作るクリスマスに関連した肉料理も食ったが、もう少し口に入れたい気分なんだ。無理にとは言わないが……」
レイジの申し出を、自分は受け入れた。食べ過ぎと言う物が存在しないワンモアでは、食べようと思えばいくらでも食べたり飲んだりできる。満腹時に食べ物を食べても満腹度の上限が上昇したりはしないが。
「鳥の丸焼き、香草詰めって所だな。後は焼くだけだから、そう長く待たせるような事は無いよ」
そう言ってから〈料理促進〉を使う事で焼く時間を大幅に短縮して一気に焼き上げる。焼きあがった鳥の丸焼きは、中に詰めた香草の香りも手伝って良い香りを周囲にまき散らす。うん、これは旨そうだ。
鳥の丸焼き(香草詰め)
製作評価8
内臓を丁寧に取り出し、香草を詰めた鳥の丸焼き。満腹度だけでなく、HPやMPも回復させる。
HP回復(大) MP回復(中) 肉体的状態異常解除
あら、何気に高性能。香草の中には解毒効果などがある物も含まれている為か? なんにせよ評価が八ならば問題なく提供できる。焼きあがった鳥の丸焼きをある程度の大きさにカットして、皆の前に出す。配り終わった後で、早速自分も口の中に運んでみるが……こいつは良い。油がそれなりに出ているのでそれ単体だとかなりくどく感じられるはずだが、香草の香りと肉とは違う歯ごたえが変化をもたらしてくれているのでくどさを感じない。
短時間で焼き上げた為か、鳥肉も変に硬くなっておらず食べやすい。自分用に取り分けた量はあっという間に食べつくしてしまった──もうちょっと食べたくなるな、コレ。昆布と鰹節でだしを取った具を控えめにしたスープも同時に作って、楽しみたい。材料はまだ十分にあるから早速作ろう。今回のクリスマスイベントは血眼になってモンスターを狩る必要は無いし、このまま料理オンリーでこの日を過ごしても良い。
そう決めて再び鳥の丸焼き香草詰めを作ろうと自分は動き出したのだが、ブルーカラーのメンバーがこの場を動かない。更の上にあった鳥の丸焼きをカットした物はすでに全完食しているのに、だ。ああ、そうか。イベントモンスターを狩る誘いは受けられないって言わなきゃダメか。そう考えて、今日はこのまま料理を続けるからイベントモンスターを狩りにはいかないよと告げたのだが、返ってきた反応は全く別の物だった。
「ねえ、アース君。この鳥の丸焼き……材料は何? 狩ってくるから、もっとつくって! 一匹分を一人で食べたい! これだけじゃ足りないよ!」
右手を固く握りしめてそんな事を言ってきたのはロナ。この子、こういう時結構食欲を隠さないよな。まあ自分で持ってくるって言うなら作るのは構わないか。香草も鳥肉も街で買えるので、街から出る必要はない事を告げるとロナだけでなく、他の面子も一気に店に飛んで行った。男女関係なく、である。
(思いのほか、この料理が気に入ったのか。作って美味しいって言われるのはこちらも嬉しいが、こういう料理なら、もっとうまい人がいてもおかしくないんだよな? それこそ料理に全てを賭けたプレイヤーは同じ材料であってももっとおいしい料理になるだろうし、この手の料理を思いついていないはずもないのに)
内心首をかしげながらも次の鶏肉を処理し、開いた腹に香草を詰め込みながらブルーカラーメンバーの帰りを待つ、つもりだったのだが一人のプレイヤーと、一人のワンモア世界の住人がこちらに近づいて来た。
「すいません、それって買えませんか?」「家族で食べてみたいんです、売って頂けないでしょうか?」
と言われてしまった。材料はまあまだあるけど……ここで売り始めたら、こちらをちらちらと見ている人が押し寄せてきそうなんだよ。なので「いえ、私のような半端ものが作る料理なんかよりももっと素晴らしい料理人がいらっしゃいますから、そちらに頼まれた方がよいかと思います」とやんわりと断ったのだが。
「あーうん、そっちの人はもう今日はフル回転で料理を作ってるから頼めそうにないんです。ケーキにフライドチキンとか……美味しいんだけど、ちょっと食べ飽きちゃったんです。お願い、何とかならないでしょうか?」
と言われてしまう。ああ、季節物故に作る物が被っているのか。そして、お客が多いから他の料理を作るような余裕がないか。お客の量は膨大だと言うのは予想もできる、名が売れていればいるほどにこういった時は注文が大量に舞い込む物なのだ。
「はっきり言って、そういう人達が作った料理とは二段階ぐらい味が落ちます。自分は料理を専門にやっている訳ではありませんから。なので、一度味見をして頂いてからその味に納得したらお買い上げいただくと言う形にしたいのですが宜しいでしょうか?」
この申し出に二名は頷いてくれたので、先程仕込んで出来あがった料理をカットし、十分に味わえる量を皿に乗せて二名の前に出す。そして試食してもらった所欲しいと言うので、少し待って貰って二匹分の丸焼きを作り、二千グローをお題として頂いた後に手渡した。周囲の動きから、もうこの時点でこの後に待っている光景に立ち向かう覚悟は完了している。さあ来い、過去の自分とは違う調理速度の差を見せてやる!
「ちょっと離れたらこれなのね……」
そんなノーラのつぶやきを聞きながら、鳥の丸焼き香草詰めを作る。作る。作る。お客は行列を成すが、次々とはけていくのでその列の長さが異様に長くなることは無い。
「考えることは皆一緒か。定番は良いが、そればっかりではさすがに舌が飽きるものな」
買い出しから戻ってきたレイジから材料を受け取り、ひたすら作る。ブルーカラーのメンバーには材料の買い出し役を頼んだ。お代は鳥の丸焼き香草詰めを一人五つ分渡す事で合意が成った。〈料理促進〉を常時発動しているせいでMPの減りが早い。MPポーションを合間合間に飲みつつ、アクアからMPを譲ってもらいつつ(これはアクアが新しく身に着けた新技らしい)ひたすら鳥の腹に香草を詰め、焼き上げる。
「お待たせしました! 三名分です! はい、どうも!」
一つ二千グローの値段を付けたがそれでも人が減らない。まあ二千グローと言ってもサイズが大きい分カットすれば数人分の腹を満たせるんだから割高という訳でもないんだよね。そのままログアウトするまで自分は鳥を焼き続け、自分が雇ったブルーカラーのメンバーは買い出しに奔走した。その為、ツヴァイと一緒にソリに乗ったのは誰だったのかを、ここにいたメンバーは誰一人として知ることは無かった。
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