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親方と世界の話
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親方の話は続く。
「まあ世界を回ってみた感想だが、プレイヤーが残した影響だなって点は結構見受けられたな。良くも悪くも……それだけに、最初期の世界も巡ってみたかったというのは正直な感想だ。もちろん多くのプレイヤーがネットに上げた最初期の街の風景のSSなどは見ているが、それでも自分の目で見て、そして歩く事でしか分からない事ってのはやっぱりあるからな」
親方の意見は分かる。普通のゲームならそんな事はないんだが、この世界だとVRで世界に入り込んだ上に味覚や痛覚と言った物がきちんとあるので、現地に行ってみないと味わえない物が多々あるのだ。自分はピカーシャという存在が居たので世界を素早く行き来できたが、普通のプレイヤーには難しい。ごく一部のプレイヤーは空を飛べる妖精達と一緒に飛び回れたらしいけど。
「それは分かりますね。自分もこの世界を歩き回りましたが、各国の色とか料理の違いとか、そして出てくるモンスターなどにも色の違いがありましたから。この辺りは実際に出向かないと、実感する事は難しいかと」
さらに自分はいくつかの国に更なる色を追加してしまったからなぁ。エルフの国にチェス、そして魔王領では豚の味に似たピジャクという肉の生姜焼きと角煮。特に魔王領の料理は大流行りしてしまった。あの時はあくまでピジャク肉が売れなくて困っている人を助けたかっただけなんだが……その結果、色々とやってしまった。後悔はないけどさ。
「それを知れただけでも、世界を巡った甲斐はあったな。この世界は実に広かったし、良い奴ばかりでもないし悪い連中ばかりでもない。もう一つの人生なんて歌っていたが、それを本気でやっていたって事を強く感じた。確かに現実でも手を取り合える奴、話が通じる奴だけじゃなく──どうしても分かり合えない奴、関わりたくない奴、話が出来ない奴ってのはいるからな」
親方がしみじみとそう言った。うん、それ故に戦いも多々起きたからね……振り返れば、妖精国にて妖精の誘拐をやっていたやつから始まって、ゲヘナクロスとかハイエルフとか、そして有翼人……話のしようがない、戦うしかない存在もまたいた。現実だって、信念の違いや様々な要因、歴史が理由で争い続けている所は非常に多いのだ。
そう言う目をそむけたくなるろうな部分もまた、この世界には多数存在する。義賊頭として動いたこともあって、自分は一般的なプレイヤーよりもそう言った醜い部分もまた多く見たと思う。
でも、一方で必死にそう言った事と対峙して国を守ろうとしていた人達もまた大勢いた。そう言う人もまた、一般プレイヤーよりも多く自分は見てきただろう。綺麗なだけじゃない、汚いだけじゃない。まさにワンモアはもう一つの世界と言っていいだろう。
「自分もいろんなプレイヤー、そしてこの世界の人々に出会ってきました。手を取り合った事も、刃を交えた事も多くありました。ときには師匠となってもらい、鍛えてもらった事もあります。そう言う経験があるので、ワンモアをたかがゲームの世界とは見れないですね。この塔に挑む前に出会ったこの世界の人々とお別れをしてきたんですが、皆別れを惜しんでくれましたから」
やり取りももはや人と変わらず、むしろ場合によってはリアルの人間よりも人情味があった。この世界にそれなりに深く関わってきたので、たかがゲームなんて事はもう自分は絶対に口にできない。
「そうだな、そこは俺もアースと同意見だ。俺も鍛冶屋として此方の世界の人々と関わる事も多かった。注文の仕方もプレイヤーよりも細かく、注文する理由もきちんと述べてくれたから本当に俺は鍛冶屋として仕事をしているんだなと感じることが出来た。冒険者だけでなく、街の衛兵からの依頼も結構多くてな……ああでもないこうでもないと会話を繰り広げる事があったのかは数えきれん」
なるほど、親方もそう言った経験をしてきたんだな。自分の様な風来坊とは違って、親方は町中にどっしりと腰を下ろすタイプだったから、こちらの世界の人達との関わり方もまた変わってきて当然か。ましてや街を護る衛兵さんという責務が重大な仕事に付いている人達からも依頼されるという点で、いかに親方が信用されているのかが窺い知れる。
「だが、まさにそれこそが俺がただのアバターではなくこの世界に生きる存在なのだと感じされてくれることに繋がっていたな。仕事に関してはお互いに真剣に話し合って、休むべき時は酒を入れながら笑いあう。俺のリアルだと、とても出来ねえことなんだ……それをやれたってだけでも、嬉しかったな」
なんて事を最後の方はまるでつぶやくかのような感じで親方が言葉を発した。うーん、親方もリアルだと何かある人なのか。無論突っ込まないし聞き出そうとなんてしないぞ? 恐らく親方も口にするつもりはなかったがついぽろっと零してしまったのだろうからな。そこを突いて根掘り葉掘り聞こうとするのは、流石に人としてどうかと思う。
「でも衛兵の方からも依頼が来ていたってのはすごいじゃないですか。街を護るって重大な仕事に付いている衛兵は、己の武具にも細心の注意を払うはず。そんな人が依頼をしてくるって事は親方の腕を信頼しているからこそでしょうし」
なので話の向きを少し変える。明らかに話を切り替えたとは思わせない範囲で方向修正を行った。
「そうだな、アースの言う通り衛兵ってのは大変な仕事だ。いつ何時モンスターや良からぬ考えをしている連中がやってくるかわからねえ。だからこそ、アースが口にした装備に気を配るってのは基本だ。そう言う住職に付いている人からの依頼となれば、俺もまあ張り切ったな。普段は守ってもらっている以上、こういう時は仕事で返さねえとと思ったもんよ」
親方に限らず、戦闘能力を持たないプレイヤーはどんなにスキルレベルを上げても普通の人よりは頑丈であるというレベルに留まるのがワンモアだ。スキルレベルが上がるので確かにHPなどは伸びるのだが……武器や防具のスキルを持たない者がモンスターと戦って勝てるほど甘くない。
攻撃は当たらないか当たっても有効打にはつながらず、逆に攻撃されると多大なダメージを受けて殺される。だからこそ、そう言うプレイヤーにとって町を守っている衛兵の皆さんは頼もしい存在なのだ。外でモンスターと戦うプレイヤーにはあまりピンとこない話なのだが……それでも過去にあった防衛イベントなどの経験者は、衛兵さんが強い事を知っている。
「衛兵さんたちの実力は自分も知っていますが、その強さに見合った装備が無ければ発揮できる力は明確に落ちますからね。彼等がやられてしまったら、後は町の人々が犠牲になる……過去にあった防衛イベントでは、それを痛感したプレイヤーは多かったでしょう」
オーガが攻め込んできた時、街の衛兵さんたちは街を護る事をプレイヤー任せにせず積極的に前に出て奮闘した。事実結構な数を打ち取っていたし、十二分な働きをしていた。だがそんな働きもやはり十分に振るうことが出来る武器、いざという時に護ってくれる防具あってこそ。
「あの時の話か。俺は鍛冶場で弟子たちと立てこもっていたが、無事に討伐完了したという情報が来た時はほっとしたからな……それに世界を回る時にも、護衛の人達には大変世話になった。そして、今度は完成した武具を渡すためにまた世話になる事になるがな。持ちつ持たれつという言葉の通りだ」
そうして世界は回っているという点もまた、リアルと大差ない。結局この世界も一人では誰も生きられず、何かしらの形で協力し合っているのだ。なんてことを言うと、無人島に流されて、必死で一人で生きた男だっているじゃないかという反論が来そうだ。
しかし、そう言う人だって一人ではないのだ。安全な水の確保は? 簡易的な家の作り方は? 食材の入手方法は? そう言った『知識』があるから生き延びたのだ。その知識の積み重ねはまさに、他の人の経験、成功と失敗によって積み上げられたものだ。そんな知識を持っている時点で、一人ではないのである。
「自分もなんだかんだと、街の人にはお世話になった事は多々ありますからね。だからこそ、町の人に対して高圧的に出ていたプレイヤーの考えは理解できませんよ。街の人に嫌われるって、かなり致命的な行為だと思うんですけど」
結局こういうプレイヤーは最後まで完全に消える事はなかった。それもまた世界の一部分として存在しているのはらしい事ではあるのだが。
「まあ、そういう奴はいざ一番助けて欲しいって所でそっぽを向かれるからな。そこもまた、現実らしい」
親方の言葉に自分も苦笑いを浮かべる。現実でもそう言う高圧的な人は何かのきっかけで立場とかを失えば、潮をが引くかのように人が離れていくんだよ。周囲に認められていたのは当人ではなく、あくまでその地位だけというパターンだな……これがリアルだと結構多い。逆に偉ぶらず、誠実な人は手を差し伸べられることが多い。
なんて事を離しているうちにログアウトしなければならない時間がやってきた。出来上がった武具は、お弟子さん達が護衛の人と一緒に各地の依頼主に届けに行くのだという。
行き帰りだけで結構な長距離移動になる事もあるだろうが、そこはがんばってもらうしかない。自分はもうこの塔から出られないので手助けすることは不可能だし。親方達にまた明日と告げて、今日はログアウトだ。
「まあ世界を回ってみた感想だが、プレイヤーが残した影響だなって点は結構見受けられたな。良くも悪くも……それだけに、最初期の世界も巡ってみたかったというのは正直な感想だ。もちろん多くのプレイヤーがネットに上げた最初期の街の風景のSSなどは見ているが、それでも自分の目で見て、そして歩く事でしか分からない事ってのはやっぱりあるからな」
親方の意見は分かる。普通のゲームならそんな事はないんだが、この世界だとVRで世界に入り込んだ上に味覚や痛覚と言った物がきちんとあるので、現地に行ってみないと味わえない物が多々あるのだ。自分はピカーシャという存在が居たので世界を素早く行き来できたが、普通のプレイヤーには難しい。ごく一部のプレイヤーは空を飛べる妖精達と一緒に飛び回れたらしいけど。
「それは分かりますね。自分もこの世界を歩き回りましたが、各国の色とか料理の違いとか、そして出てくるモンスターなどにも色の違いがありましたから。この辺りは実際に出向かないと、実感する事は難しいかと」
さらに自分はいくつかの国に更なる色を追加してしまったからなぁ。エルフの国にチェス、そして魔王領では豚の味に似たピジャクという肉の生姜焼きと角煮。特に魔王領の料理は大流行りしてしまった。あの時はあくまでピジャク肉が売れなくて困っている人を助けたかっただけなんだが……その結果、色々とやってしまった。後悔はないけどさ。
「それを知れただけでも、世界を巡った甲斐はあったな。この世界は実に広かったし、良い奴ばかりでもないし悪い連中ばかりでもない。もう一つの人生なんて歌っていたが、それを本気でやっていたって事を強く感じた。確かに現実でも手を取り合える奴、話が通じる奴だけじゃなく──どうしても分かり合えない奴、関わりたくない奴、話が出来ない奴ってのはいるからな」
親方がしみじみとそう言った。うん、それ故に戦いも多々起きたからね……振り返れば、妖精国にて妖精の誘拐をやっていたやつから始まって、ゲヘナクロスとかハイエルフとか、そして有翼人……話のしようがない、戦うしかない存在もまたいた。現実だって、信念の違いや様々な要因、歴史が理由で争い続けている所は非常に多いのだ。
そう言う目をそむけたくなるろうな部分もまた、この世界には多数存在する。義賊頭として動いたこともあって、自分は一般的なプレイヤーよりもそう言った醜い部分もまた多く見たと思う。
でも、一方で必死にそう言った事と対峙して国を守ろうとしていた人達もまた大勢いた。そう言う人もまた、一般プレイヤーよりも多く自分は見てきただろう。綺麗なだけじゃない、汚いだけじゃない。まさにワンモアはもう一つの世界と言っていいだろう。
「自分もいろんなプレイヤー、そしてこの世界の人々に出会ってきました。手を取り合った事も、刃を交えた事も多くありました。ときには師匠となってもらい、鍛えてもらった事もあります。そう言う経験があるので、ワンモアをたかがゲームの世界とは見れないですね。この塔に挑む前に出会ったこの世界の人々とお別れをしてきたんですが、皆別れを惜しんでくれましたから」
やり取りももはや人と変わらず、むしろ場合によってはリアルの人間よりも人情味があった。この世界にそれなりに深く関わってきたので、たかがゲームなんて事はもう自分は絶対に口にできない。
「そうだな、そこは俺もアースと同意見だ。俺も鍛冶屋として此方の世界の人々と関わる事も多かった。注文の仕方もプレイヤーよりも細かく、注文する理由もきちんと述べてくれたから本当に俺は鍛冶屋として仕事をしているんだなと感じることが出来た。冒険者だけでなく、街の衛兵からの依頼も結構多くてな……ああでもないこうでもないと会話を繰り広げる事があったのかは数えきれん」
なるほど、親方もそう言った経験をしてきたんだな。自分の様な風来坊とは違って、親方は町中にどっしりと腰を下ろすタイプだったから、こちらの世界の人達との関わり方もまた変わってきて当然か。ましてや街を護る衛兵さんという責務が重大な仕事に付いている人達からも依頼されるという点で、いかに親方が信用されているのかが窺い知れる。
「だが、まさにそれこそが俺がただのアバターではなくこの世界に生きる存在なのだと感じされてくれることに繋がっていたな。仕事に関してはお互いに真剣に話し合って、休むべき時は酒を入れながら笑いあう。俺のリアルだと、とても出来ねえことなんだ……それをやれたってだけでも、嬉しかったな」
なんて事を最後の方はまるでつぶやくかのような感じで親方が言葉を発した。うーん、親方もリアルだと何かある人なのか。無論突っ込まないし聞き出そうとなんてしないぞ? 恐らく親方も口にするつもりはなかったがついぽろっと零してしまったのだろうからな。そこを突いて根掘り葉掘り聞こうとするのは、流石に人としてどうかと思う。
「でも衛兵の方からも依頼が来ていたってのはすごいじゃないですか。街を護るって重大な仕事に付いている衛兵は、己の武具にも細心の注意を払うはず。そんな人が依頼をしてくるって事は親方の腕を信頼しているからこそでしょうし」
なので話の向きを少し変える。明らかに話を切り替えたとは思わせない範囲で方向修正を行った。
「そうだな、アースの言う通り衛兵ってのは大変な仕事だ。いつ何時モンスターや良からぬ考えをしている連中がやってくるかわからねえ。だからこそ、アースが口にした装備に気を配るってのは基本だ。そう言う住職に付いている人からの依頼となれば、俺もまあ張り切ったな。普段は守ってもらっている以上、こういう時は仕事で返さねえとと思ったもんよ」
親方に限らず、戦闘能力を持たないプレイヤーはどんなにスキルレベルを上げても普通の人よりは頑丈であるというレベルに留まるのがワンモアだ。スキルレベルが上がるので確かにHPなどは伸びるのだが……武器や防具のスキルを持たない者がモンスターと戦って勝てるほど甘くない。
攻撃は当たらないか当たっても有効打にはつながらず、逆に攻撃されると多大なダメージを受けて殺される。だからこそ、そう言うプレイヤーにとって町を守っている衛兵の皆さんは頼もしい存在なのだ。外でモンスターと戦うプレイヤーにはあまりピンとこない話なのだが……それでも過去にあった防衛イベントなどの経験者は、衛兵さんが強い事を知っている。
「衛兵さんたちの実力は自分も知っていますが、その強さに見合った装備が無ければ発揮できる力は明確に落ちますからね。彼等がやられてしまったら、後は町の人々が犠牲になる……過去にあった防衛イベントでは、それを痛感したプレイヤーは多かったでしょう」
オーガが攻め込んできた時、街の衛兵さんたちは街を護る事をプレイヤー任せにせず積極的に前に出て奮闘した。事実結構な数を打ち取っていたし、十二分な働きをしていた。だがそんな働きもやはり十分に振るうことが出来る武器、いざという時に護ってくれる防具あってこそ。
「あの時の話か。俺は鍛冶場で弟子たちと立てこもっていたが、無事に討伐完了したという情報が来た時はほっとしたからな……それに世界を回る時にも、護衛の人達には大変世話になった。そして、今度は完成した武具を渡すためにまた世話になる事になるがな。持ちつ持たれつという言葉の通りだ」
そうして世界は回っているという点もまた、リアルと大差ない。結局この世界も一人では誰も生きられず、何かしらの形で協力し合っているのだ。なんてことを言うと、無人島に流されて、必死で一人で生きた男だっているじゃないかという反論が来そうだ。
しかし、そう言う人だって一人ではないのだ。安全な水の確保は? 簡易的な家の作り方は? 食材の入手方法は? そう言った『知識』があるから生き延びたのだ。その知識の積み重ねはまさに、他の人の経験、成功と失敗によって積み上げられたものだ。そんな知識を持っている時点で、一人ではないのである。
「自分もなんだかんだと、街の人にはお世話になった事は多々ありますからね。だからこそ、町の人に対して高圧的に出ていたプレイヤーの考えは理解できませんよ。街の人に嫌われるって、かなり致命的な行為だと思うんですけど」
結局こういうプレイヤーは最後まで完全に消える事はなかった。それもまた世界の一部分として存在しているのはらしい事ではあるのだが。
「まあ、そういう奴はいざ一番助けて欲しいって所でそっぽを向かれるからな。そこもまた、現実らしい」
親方の言葉に自分も苦笑いを浮かべる。現実でもそう言う高圧的な人は何かのきっかけで立場とかを失えば、潮をが引くかのように人が離れていくんだよ。周囲に認められていたのは当人ではなく、あくまでその地位だけというパターンだな……これがリアルだと結構多い。逆に偉ぶらず、誠実な人は手を差し伸べられることが多い。
なんて事を離しているうちにログアウトしなければならない時間がやってきた。出来上がった武具は、お弟子さん達が護衛の人と一緒に各地の依頼主に届けに行くのだという。
行き帰りだけで結構な長距離移動になる事もあるだろうが、そこはがんばってもらうしかない。自分はもうこの塔から出られないので手助けすることは不可能だし。親方達にまた明日と告げて、今日はログアウトだ。
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