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霧の世界の敵
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そうして後衛二人を庇いながらの戦闘を行っている訳だが……正直に言えば、じれったさを感じる。普段の自分なら、攻撃を弾いた後にスネークソードで数回攻撃を叩き込んでいる。だが今の場所はローグライクのルールが適用されている為、反撃は一回行えば終わり。それ以上の追撃を入れようとしても、体が強制的に硬直する。
かといって攻撃に回れば、今度は後衛を護れなくなる。なのでとにかく自分は待ちに徹し、メインの攻撃は後衛の二人に任せる形を取らざるを得ない。後衛二人は自分が庇う事で火力を出せる状態を維持できているので、猿には結構なダメージが入っているはずである。そしてやっと──
「ぐ。ぎゃぁ……」
自分達が相手をしていた猿がようやく潰れた。かなりタフだったな……さて、前衛の皆さんの方を支援しないと。
「こちらの猿は撃破! これよりそちらへの支援を開始します!」「助かった! こいつらタフなうえに一発がめちゃ重い! 頼むぞ!」
前衛組は誰もやられる事なく粘っていたようだが、誰もがかなりのダメージを受けている事が確認できた。特にタンカーの彼が一番ダメージを受けている。HP回復のポーションは使っているようだが、それでも厳しかったらしい。一方で猿の数は一匹減っていた。向こうも一匹は落としていたらしい。
(じゃあ、ここからはしっかり支援しないと)
飛び掛かって後衛を狙ってこようとした猿を射抜いてその動きを強制的に止める。次のターンは爪を使った抜き手を格闘家に仕掛けてきた猿を射撃で妨害する。更に次のターンでタンカーの盾を乗り越えて頭上から襲い掛かってきた猿を矢で迎撃した。そんな事をしていると、猿たちのヘイトが全力で自分に向いた。こいつを倒さないと妨害されまくると判断されたようだ。
だが、それはすなわち他の面子が目いっぱい攻撃に回れると言う事でもある。タンカーを含めた同行者全員が猿たちをぶんなぐるというあまり見られない絵がそこにあった。なのに、猿たちは自分への集中攻撃を止めない。相当にむかついたんだろうな……が、そんな事をやってれば当然一匹倒され、二匹倒され──
「ぎゃううぅぅ……」
最後の三匹目もあえなく轟沈。そりゃそうだよ、自分以外に対して完全ノーガード状態なんだから……いくらタフでもフルボッコにされれば流石に沈んで当然だ。なんにしろ、誰も欠けることなく戦いは終わった。
「終わった、ったくタフにも程があるだろうが! 最初っからこれかよ、クリアさせる気ねえだろ!?」
両手剣使いの男性プレイヤーが悪態をつくが、彼の気持ちも理解できる。ボスとして出てきたならともかく、ここはまだ入ったばかりの場所。そこでこんな敵が出てきたんだから、文句の一つや二つ出てきても仕方ないと思う。
「だが、明らかに妙な動きでもあったな。あれだけ殴られても助っ人の彼への攻撃を止めなかった。そこが攻略の鍵なんじゃないか? タフでもさっきのような状況を作り出せれば──」「その代わり狙われた人はおそらく死ぬまで集中マークされるのよ? しかも彼はタンカーじゃない! 一人にかかる負担が大きすぎるわ」
と、大太刀使いの男性プレイヤーの言葉に、アーチャーの女性プレイヤーが反論。よく見ていれば避けられる範疇なので何とでもなったのだが、ここは黙っていよう。変にしゃべったらかえってこじれそうだし。
「ですが、なぜああなったのか理由を探っておくのは良いと思います。そうなる理由を知っておけば、狙う事もそうならないように注意することもできると思いますので」
魔法使いの女性プレイヤー発した言葉の内容はもっともだな。自分は遠近どっちも慣れているから平気だったが、皆が皆そうだと言う訳はないので……なので、先ほどの自分の戦い方を同行者全員に伝える。
「行動潰し、もしくは妨害?」「なるほど、その手の行動でヘイトが溜まりやすい敵って事か」「だが俺にはできん……ガードは得意なんだが、そう言うカウンターのような行動は……」
そして視線が自分に集まる。
「その視線はあいつが出たらやってくれ、って意見だと解釈しますよ? 否定しないなら今後もやりますよ?」
この自分の発言に対する返答は「「「「「「お願いします」」」」」」であった。こちらとしても確実に手伝えるのだから問題はない。が、どうやらこの猿たちはレアモンスター? のような扱いだったらしく、それからしばらく進んでもやってくる気配が無い。
「あの猿以外は、まあ順当な強さって所か」「あの猿がおかしいだけだな」
猿以外のモンスターは、オークやオーガの強化版と思われる連中がメインでやってきた。特にオーガのメイジなんて珍しい奴もいた……ゴブリンやオークのメイジは時々は無しに出てくるが、オーガのメイジというのはなかなかの珍種ではないだろうか? かといって接近戦が弱い訳ではなく、杖術で対応してきたりするなかなかの相手だった。
後は……でかい蝶型のモンスターもいた。こいつは攻撃力は大したことないのだが……鱗粉が危険。毒や麻痺効果がある為、大量に体に付着させられたりすると状態異常を引き起こす。タンカーがマヒさせられた時は流石に焦った……この蝶も結構頻繁に表れるため、オークやオーガの近くにうろついている時は必ず真っ先に狙撃する対象である。
また、隠密行動でこちらに近よってから攻撃する敵も現れた。外見はカメレオンそのもので、こいつは突如霧の奥から長い舌を伸ばして攻撃してくる。この舌がメイスのような鈍器となっており、なかなかのダメージを与えてくるそうだ。だがその一方で攻撃した後の逃げ方がとにかく下手。酷い時は何もない所で転んでひっくり返っていた。耐久力も低く、攻撃を一発当てれば倒せる。
そう言ったモンスターを相手にしながら、霧の中を突き進む。とにかく霧が深いせいで、何も目印にする物がない。とにかく前に向かって進むしかないのだ。そうして進んだ先で、やっと地面と霧以外のものを見つけた。噴水である。
「なんでこんな霧の中に噴水……」「だが、一つの目印にはなるだろう。あ、水に触ったりするなよ? こういう噴水は大抵トラップだからな……水に触れたとたん噴水の水が硫酸や血に代わるとかな」「それはホラーゲームだろう……」
なんて軽口を同行者が戦いあっているうちに、自分も噴水を調べてみた。周囲を見てみたが、丸い台に中央から水が出ているだけのシンプルな形。鍵穴とか、妙な線とかの仕込みも確認できず。後は流れている水だが、これは触らないで置いた。先の同行者の話ではないが、下手に触って何らかのトラブルを引き起こしたらマズイ。
(普通の噴水、かな? ただ設置してなんでこんな所にある? というプレイヤーを惑わす方向にもっていきたいものかな? 霧の発生源だとか、そう言う事もなさそうだ……)
〈義賊頭〉のスキルがこの試練の特徴によってかなり制限されているが、それでもここまでじっくり見れば仕掛けがあるかないかの見分けはつく。この噴水は間違いなくただの噴水だ。
(だが、これによって霧を発生させている噴水、もしくはそれに似通ったものが存在する可能性も出てきたわけか。そうなると、最初にやる事はその霧の発生源装置が存在するならばそれを止める事になるか。もちろん、そんなものが存在しない可能性もあるが)
今の所は何とも言えない。もう少しこのエリアを歩き回ってみる必要があるだろう。確証が欲しい、今の状態ではもしかしたら、というレベルですらない。
「おーい、そろそろ行こうぜ?」
どうやら無意識のうちに結構考え込んでしまったようで、大太刀使いの男性プレイヤーに軽く肩を叩かれるまで気が付くことが出来なかった。
「あ、済まない」「いや良いけどよ、この噴水にそんなに引っかかる要素があったか?」
問いかけに自分は調べられる範囲で調べたけど特になかったとだけ返答。噴水を後にして同行者たちと共に霧の先へと進む。次は何かしら先に進むための切っ掛けを見つけたいところだが、さて。
かといって攻撃に回れば、今度は後衛を護れなくなる。なのでとにかく自分は待ちに徹し、メインの攻撃は後衛の二人に任せる形を取らざるを得ない。後衛二人は自分が庇う事で火力を出せる状態を維持できているので、猿には結構なダメージが入っているはずである。そしてやっと──
「ぐ。ぎゃぁ……」
自分達が相手をしていた猿がようやく潰れた。かなりタフだったな……さて、前衛の皆さんの方を支援しないと。
「こちらの猿は撃破! これよりそちらへの支援を開始します!」「助かった! こいつらタフなうえに一発がめちゃ重い! 頼むぞ!」
前衛組は誰もやられる事なく粘っていたようだが、誰もがかなりのダメージを受けている事が確認できた。特にタンカーの彼が一番ダメージを受けている。HP回復のポーションは使っているようだが、それでも厳しかったらしい。一方で猿の数は一匹減っていた。向こうも一匹は落としていたらしい。
(じゃあ、ここからはしっかり支援しないと)
飛び掛かって後衛を狙ってこようとした猿を射抜いてその動きを強制的に止める。次のターンは爪を使った抜き手を格闘家に仕掛けてきた猿を射撃で妨害する。更に次のターンでタンカーの盾を乗り越えて頭上から襲い掛かってきた猿を矢で迎撃した。そんな事をしていると、猿たちのヘイトが全力で自分に向いた。こいつを倒さないと妨害されまくると判断されたようだ。
だが、それはすなわち他の面子が目いっぱい攻撃に回れると言う事でもある。タンカーを含めた同行者全員が猿たちをぶんなぐるというあまり見られない絵がそこにあった。なのに、猿たちは自分への集中攻撃を止めない。相当にむかついたんだろうな……が、そんな事をやってれば当然一匹倒され、二匹倒され──
「ぎゃううぅぅ……」
最後の三匹目もあえなく轟沈。そりゃそうだよ、自分以外に対して完全ノーガード状態なんだから……いくらタフでもフルボッコにされれば流石に沈んで当然だ。なんにしろ、誰も欠けることなく戦いは終わった。
「終わった、ったくタフにも程があるだろうが! 最初っからこれかよ、クリアさせる気ねえだろ!?」
両手剣使いの男性プレイヤーが悪態をつくが、彼の気持ちも理解できる。ボスとして出てきたならともかく、ここはまだ入ったばかりの場所。そこでこんな敵が出てきたんだから、文句の一つや二つ出てきても仕方ないと思う。
「だが、明らかに妙な動きでもあったな。あれだけ殴られても助っ人の彼への攻撃を止めなかった。そこが攻略の鍵なんじゃないか? タフでもさっきのような状況を作り出せれば──」「その代わり狙われた人はおそらく死ぬまで集中マークされるのよ? しかも彼はタンカーじゃない! 一人にかかる負担が大きすぎるわ」
と、大太刀使いの男性プレイヤーの言葉に、アーチャーの女性プレイヤーが反論。よく見ていれば避けられる範疇なので何とでもなったのだが、ここは黙っていよう。変にしゃべったらかえってこじれそうだし。
「ですが、なぜああなったのか理由を探っておくのは良いと思います。そうなる理由を知っておけば、狙う事もそうならないように注意することもできると思いますので」
魔法使いの女性プレイヤー発した言葉の内容はもっともだな。自分は遠近どっちも慣れているから平気だったが、皆が皆そうだと言う訳はないので……なので、先ほどの自分の戦い方を同行者全員に伝える。
「行動潰し、もしくは妨害?」「なるほど、その手の行動でヘイトが溜まりやすい敵って事か」「だが俺にはできん……ガードは得意なんだが、そう言うカウンターのような行動は……」
そして視線が自分に集まる。
「その視線はあいつが出たらやってくれ、って意見だと解釈しますよ? 否定しないなら今後もやりますよ?」
この自分の発言に対する返答は「「「「「「お願いします」」」」」」であった。こちらとしても確実に手伝えるのだから問題はない。が、どうやらこの猿たちはレアモンスター? のような扱いだったらしく、それからしばらく進んでもやってくる気配が無い。
「あの猿以外は、まあ順当な強さって所か」「あの猿がおかしいだけだな」
猿以外のモンスターは、オークやオーガの強化版と思われる連中がメインでやってきた。特にオーガのメイジなんて珍しい奴もいた……ゴブリンやオークのメイジは時々は無しに出てくるが、オーガのメイジというのはなかなかの珍種ではないだろうか? かといって接近戦が弱い訳ではなく、杖術で対応してきたりするなかなかの相手だった。
後は……でかい蝶型のモンスターもいた。こいつは攻撃力は大したことないのだが……鱗粉が危険。毒や麻痺効果がある為、大量に体に付着させられたりすると状態異常を引き起こす。タンカーがマヒさせられた時は流石に焦った……この蝶も結構頻繁に表れるため、オークやオーガの近くにうろついている時は必ず真っ先に狙撃する対象である。
また、隠密行動でこちらに近よってから攻撃する敵も現れた。外見はカメレオンそのもので、こいつは突如霧の奥から長い舌を伸ばして攻撃してくる。この舌がメイスのような鈍器となっており、なかなかのダメージを与えてくるそうだ。だがその一方で攻撃した後の逃げ方がとにかく下手。酷い時は何もない所で転んでひっくり返っていた。耐久力も低く、攻撃を一発当てれば倒せる。
そう言ったモンスターを相手にしながら、霧の中を突き進む。とにかく霧が深いせいで、何も目印にする物がない。とにかく前に向かって進むしかないのだ。そうして進んだ先で、やっと地面と霧以外のものを見つけた。噴水である。
「なんでこんな霧の中に噴水……」「だが、一つの目印にはなるだろう。あ、水に触ったりするなよ? こういう噴水は大抵トラップだからな……水に触れたとたん噴水の水が硫酸や血に代わるとかな」「それはホラーゲームだろう……」
なんて軽口を同行者が戦いあっているうちに、自分も噴水を調べてみた。周囲を見てみたが、丸い台に中央から水が出ているだけのシンプルな形。鍵穴とか、妙な線とかの仕込みも確認できず。後は流れている水だが、これは触らないで置いた。先の同行者の話ではないが、下手に触って何らかのトラブルを引き起こしたらマズイ。
(普通の噴水、かな? ただ設置してなんでこんな所にある? というプレイヤーを惑わす方向にもっていきたいものかな? 霧の発生源だとか、そう言う事もなさそうだ……)
〈義賊頭〉のスキルがこの試練の特徴によってかなり制限されているが、それでもここまでじっくり見れば仕掛けがあるかないかの見分けはつく。この噴水は間違いなくただの噴水だ。
(だが、これによって霧を発生させている噴水、もしくはそれに似通ったものが存在する可能性も出てきたわけか。そうなると、最初にやる事はその霧の発生源装置が存在するならばそれを止める事になるか。もちろん、そんなものが存在しない可能性もあるが)
今の所は何とも言えない。もう少しこのエリアを歩き回ってみる必要があるだろう。確証が欲しい、今の状態ではもしかしたら、というレベルですらない。
「おーい、そろそろ行こうぜ?」
どうやら無意識のうちに結構考え込んでしまったようで、大太刀使いの男性プレイヤーに軽く肩を叩かれるまで気が付くことが出来なかった。
「あ、済まない」「いや良いけどよ、この噴水にそんなに引っかかる要素があったか?」
問いかけに自分は調べられる範囲で調べたけど特になかったとだけ返答。噴水を後にして同行者たちと共に霧の先へと進む。次は何かしら先に進むための切っ掛けを見つけたいところだが、さて。
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