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大太刀の代金と、第五試合開始
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少し考えた後、自分は報酬の内容を口にする。
「では一つ目、その大太刀を打ったのは自分だと言わない事。二つ目、今回は特例であり、今後鍛冶をやってくれと言われても応えられない事を理解する事。三つ目、外で私と出会っても声をかけない事。この三つを報酬として要求します」
正直今はお金をもらってもね。そんな事より口封じをして攻略の妨げになる要素を潰した方が良い。塔の天辺に立った後ならある程度鍛冶仕事をやっても構わないが、今は無理。ここで鍛冶をやり始めたら俺も俺もと人が大勢押し寄せてくるのは想像するまでもない。押し寄せてくるだけにとどまらず、脅迫まがいの行動を取る奴もいるからな。
「──それでいいのか? 相応の金を出す用意はあるのだが」
確認してくる大太刀使いの女性プレイヤーに、自分は頷いた。素材も今回は自分から出したものは何もない。ミスリルもゴーレムの腕からある程度削り取った奴を使ったわけだし、これと言った損はないんだよ。
「だったら、金じゃなくってミスリルを分ければいい。あの腕のミスリルの四割を渡す、それでいいんじゃないか? ミスリルなら、腐る事も無いだろうしさ」
そこに、二刀流の男性プレイヤーがそう提案してきた。ふむ、何も要らぬでは向こうの面子を潰す事にもなる可能性があるし、ミスリルは確かに色々と使えるから腐る事はない。向こうがそれでいいなら、こちらもその条件で良しとしようか。
「私はそれでも問題ないが……他の皆の意見はどうなんだ?」「ああ、すでに同意は貰ってるから提案したんだ。で、どうだろう? 鍛冶屋の腕があるならミスリルの方が現金より価値があると思うんだが」
向こうがそれでいい、というのであれば貰って行こうか。これでまたある程度空きが出来たアイテムボックスが満杯になってしまうが……持っていく価値は十分にある。
「分かりました、ではその条件で構いません」「オーケー、じゃあそう言う事で。ああもちろん、最初に上げた三つの条件はちゃんと守る。今鍛冶屋の能力があるなんてばれたら攻略どころじゃなくなっちまう事はよく分かるさ」
話もまとまったので、大雑把に四割ほどミスリルを削り取ってアイテムボックスの中に突っ込んだ。これでいいだろう。
『いやはや、まさか現地で鍛冶の腕を振るうとは、面白いものを見せてもらった! さて、そろそろ休憩は終わりで良いかな? 良いのであれば戦闘準備を始めてくれ!』
おおっと、鍛冶をやったせいで結構な時間が過ぎているな。これは流石に戦闘準備を始めないとダメだろう。
「では、行こうか。ここを越えられればクリアだ」
大太刀使いの女性プレイヤーに頷き、自分を含めた四人が準備に入る。出場の順番は、魔法使いの女性プレイヤーが先鋒、インファイトを好む方の魔法使い女性プレイヤーが次鋒、自分が副将、大太刀使いの女性プレイヤーが大将である。
『順番はそれでいいんだな? では、始めよう。最後の第五戦、対戦相手はこいつらだ!』
現れたのは青いフルプレートを身にまとった騎士。身長もこちらと大差がなく、色以外はオーソドックスな騎士だと感じる。持っている武器も片手剣にカイトシールドとこれまたオーソドックスだ。
『最後の第五戦は、五人の騎士だ! だが、第五戦に出てくるだけあって相応の実力を持っている! 油断は絶対にするなと忠告しておくぞ! では、武舞台に先鋒は上がってくれ!』
騎士五人か……今までのモンスターとは全く違う雰囲気になったな。でも、司会者が言う通りこの最終戦で出してきたチームなのだから弱いと言う事だけは絶対にないだろう。心してかからねば。それはそうと、四回戦で心を折られてしまったあの魔法使いの女性プレイヤーは……うん、どうやら立ち直ったようだ。武舞台に向かうその姿に、変な動揺などは見られない。
『では、両者準備が出来たら教えてくれ!』
いつも通りの最終確認に、女性プレイヤーは行けますと答え、騎士側は私も構わない、いつでも始めてくれと答えた。
『両者の意思を確認した。では、第五戦先鋒VS先鋒戦、始め!』
始まりの声がかかると同時に、魔法使いの女性プレイヤーは大きく後ろに飛んで──それを予想していた青い騎士に突撃を仕掛けられるという形で戦いの幕は上がった。
「読まれてた!?」「残念ながらな!」
魔法使いの女性プレイヤーの声に、短く返答しながら騎士は片手剣を突き刺そうとしてくる。その一撃を女性プレイヤーは何とか回避したが、クロークが綺麗に切り裂かれた。いくら魔法使いのクロークと言えど、今では一定レベルの防刃効果がある物が一般的だ。なのに、まるでそんな物など関係ないとばかりの切れ味。直撃していたら、それで終わっていたかもしれない。
「《ファイアランス》!」
下位魔法ではあるが、詠唱の短さと消耗の少なさでいまだに愛用される魔法であるランス系魔法。それが青い騎士に向かって飛ぶ。が、騎士がカイトシールドを振るうと魔法は一瞬で霧散した。
「魔法による備えはある程度持っている。その程度の魔法なら、かき消す事は容易いぞ!」
対魔法の要素がある盾か。あれはかなり厄介だな。ランス系魔法が牽制にすらならないのは、純魔法使いにとってかなりつらい。強力な魔法は当然発動までの詠唱が無いし、こんな一対一の状況では悠長に魔法を唱えている暇などあるわけがない。流石は第五戦にでてくるだけある。
「それなら、こうするだけ! 《アイスファング》!」
魔法使いの女性プレイヤーから冷気が走り、地面を凍り付かせながら騎士に向かって飛んでいく。冷気は騎士の少し前で四本の牙となり、騎士を左右から貫かんと襲い掛かった。これに対して騎士は片手剣とカイトシールドを用いて難なく襲い来る牙を砕いた。が、この魔法はあくまで騎士を足止めすることを目的として使われたようだ。
「そして、《フレア・ボマーズ》!」
騎士の真上から、大きな炎の球体が複数生成されると同時に降り注いだ。炎の球体は地面に触れたりすると派手に爆発し周囲を炎で焦がす。幾つもの爆発が連鎖するかのように続き、ようやく収まると……騎士は平然と立っていた。鎧が少々汚れたようだが、それ以外の変化は見られない。
「炎と氷の連携か。悪くはないが、この鎧を砕くには少し足りないな」
そう、平然と騎士は口にする。強がっている訳ではないのだろう、ただ事実を述べているだけという感じの冷静さがある。もちろん、騎士は喋るだけではない。再び距離を詰め、魔法使いの女性プレイヤーに攻撃を仕掛ける。ただ、今度は剣ではなくカイトシールドを用いたシールドバッシュだ。女性プレイヤーも必死でかわそうとしたが、盾の縁に体が当たってしまった。
「くぅっ!?」
苦しそうな声が漏れる。軽く吹き飛ばされながらもなんとか着地に成功して地面を転がるような事にはならなかったが……旗色が悪いな。有効打がまだ与えられず、更に相手の突進力を止められていない。何か、反撃の手を見つけないとこのまま負けてしまうぞ。
「では一つ目、その大太刀を打ったのは自分だと言わない事。二つ目、今回は特例であり、今後鍛冶をやってくれと言われても応えられない事を理解する事。三つ目、外で私と出会っても声をかけない事。この三つを報酬として要求します」
正直今はお金をもらってもね。そんな事より口封じをして攻略の妨げになる要素を潰した方が良い。塔の天辺に立った後ならある程度鍛冶仕事をやっても構わないが、今は無理。ここで鍛冶をやり始めたら俺も俺もと人が大勢押し寄せてくるのは想像するまでもない。押し寄せてくるだけにとどまらず、脅迫まがいの行動を取る奴もいるからな。
「──それでいいのか? 相応の金を出す用意はあるのだが」
確認してくる大太刀使いの女性プレイヤーに、自分は頷いた。素材も今回は自分から出したものは何もない。ミスリルもゴーレムの腕からある程度削り取った奴を使ったわけだし、これと言った損はないんだよ。
「だったら、金じゃなくってミスリルを分ければいい。あの腕のミスリルの四割を渡す、それでいいんじゃないか? ミスリルなら、腐る事も無いだろうしさ」
そこに、二刀流の男性プレイヤーがそう提案してきた。ふむ、何も要らぬでは向こうの面子を潰す事にもなる可能性があるし、ミスリルは確かに色々と使えるから腐る事はない。向こうがそれでいいなら、こちらもその条件で良しとしようか。
「私はそれでも問題ないが……他の皆の意見はどうなんだ?」「ああ、すでに同意は貰ってるから提案したんだ。で、どうだろう? 鍛冶屋の腕があるならミスリルの方が現金より価値があると思うんだが」
向こうがそれでいい、というのであれば貰って行こうか。これでまたある程度空きが出来たアイテムボックスが満杯になってしまうが……持っていく価値は十分にある。
「分かりました、ではその条件で構いません」「オーケー、じゃあそう言う事で。ああもちろん、最初に上げた三つの条件はちゃんと守る。今鍛冶屋の能力があるなんてばれたら攻略どころじゃなくなっちまう事はよく分かるさ」
話もまとまったので、大雑把に四割ほどミスリルを削り取ってアイテムボックスの中に突っ込んだ。これでいいだろう。
『いやはや、まさか現地で鍛冶の腕を振るうとは、面白いものを見せてもらった! さて、そろそろ休憩は終わりで良いかな? 良いのであれば戦闘準備を始めてくれ!』
おおっと、鍛冶をやったせいで結構な時間が過ぎているな。これは流石に戦闘準備を始めないとダメだろう。
「では、行こうか。ここを越えられればクリアだ」
大太刀使いの女性プレイヤーに頷き、自分を含めた四人が準備に入る。出場の順番は、魔法使いの女性プレイヤーが先鋒、インファイトを好む方の魔法使い女性プレイヤーが次鋒、自分が副将、大太刀使いの女性プレイヤーが大将である。
『順番はそれでいいんだな? では、始めよう。最後の第五戦、対戦相手はこいつらだ!』
現れたのは青いフルプレートを身にまとった騎士。身長もこちらと大差がなく、色以外はオーソドックスな騎士だと感じる。持っている武器も片手剣にカイトシールドとこれまたオーソドックスだ。
『最後の第五戦は、五人の騎士だ! だが、第五戦に出てくるだけあって相応の実力を持っている! 油断は絶対にするなと忠告しておくぞ! では、武舞台に先鋒は上がってくれ!』
騎士五人か……今までのモンスターとは全く違う雰囲気になったな。でも、司会者が言う通りこの最終戦で出してきたチームなのだから弱いと言う事だけは絶対にないだろう。心してかからねば。それはそうと、四回戦で心を折られてしまったあの魔法使いの女性プレイヤーは……うん、どうやら立ち直ったようだ。武舞台に向かうその姿に、変な動揺などは見られない。
『では、両者準備が出来たら教えてくれ!』
いつも通りの最終確認に、女性プレイヤーは行けますと答え、騎士側は私も構わない、いつでも始めてくれと答えた。
『両者の意思を確認した。では、第五戦先鋒VS先鋒戦、始め!』
始まりの声がかかると同時に、魔法使いの女性プレイヤーは大きく後ろに飛んで──それを予想していた青い騎士に突撃を仕掛けられるという形で戦いの幕は上がった。
「読まれてた!?」「残念ながらな!」
魔法使いの女性プレイヤーの声に、短く返答しながら騎士は片手剣を突き刺そうとしてくる。その一撃を女性プレイヤーは何とか回避したが、クロークが綺麗に切り裂かれた。いくら魔法使いのクロークと言えど、今では一定レベルの防刃効果がある物が一般的だ。なのに、まるでそんな物など関係ないとばかりの切れ味。直撃していたら、それで終わっていたかもしれない。
「《ファイアランス》!」
下位魔法ではあるが、詠唱の短さと消耗の少なさでいまだに愛用される魔法であるランス系魔法。それが青い騎士に向かって飛ぶ。が、騎士がカイトシールドを振るうと魔法は一瞬で霧散した。
「魔法による備えはある程度持っている。その程度の魔法なら、かき消す事は容易いぞ!」
対魔法の要素がある盾か。あれはかなり厄介だな。ランス系魔法が牽制にすらならないのは、純魔法使いにとってかなりつらい。強力な魔法は当然発動までの詠唱が無いし、こんな一対一の状況では悠長に魔法を唱えている暇などあるわけがない。流石は第五戦にでてくるだけある。
「それなら、こうするだけ! 《アイスファング》!」
魔法使いの女性プレイヤーから冷気が走り、地面を凍り付かせながら騎士に向かって飛んでいく。冷気は騎士の少し前で四本の牙となり、騎士を左右から貫かんと襲い掛かった。これに対して騎士は片手剣とカイトシールドを用いて難なく襲い来る牙を砕いた。が、この魔法はあくまで騎士を足止めすることを目的として使われたようだ。
「そして、《フレア・ボマーズ》!」
騎士の真上から、大きな炎の球体が複数生成されると同時に降り注いだ。炎の球体は地面に触れたりすると派手に爆発し周囲を炎で焦がす。幾つもの爆発が連鎖するかのように続き、ようやく収まると……騎士は平然と立っていた。鎧が少々汚れたようだが、それ以外の変化は見られない。
「炎と氷の連携か。悪くはないが、この鎧を砕くには少し足りないな」
そう、平然と騎士は口にする。強がっている訳ではないのだろう、ただ事実を述べているだけという感じの冷静さがある。もちろん、騎士は喋るだけではない。再び距離を詰め、魔法使いの女性プレイヤーに攻撃を仕掛ける。ただ、今度は剣ではなくカイトシールドを用いたシールドバッシュだ。女性プレイヤーも必死でかわそうとしたが、盾の縁に体が当たってしまった。
「くぅっ!?」
苦しそうな声が漏れる。軽く吹き飛ばされながらもなんとか着地に成功して地面を転がるような事にはならなかったが……旗色が悪いな。有効打がまだ与えられず、更に相手の突進力を止められていない。何か、反撃の手を見つけないとこのまま負けてしまうぞ。
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