732 / 764
二章
720話
しおりを挟む
しばらくは幼児向けの衣服や玩具の商品開発と各種学校の教材の監修をしていた。
料理学校はルルゥが普段スパイス調合や味の改良などのメモを出してくれて、コックさん向きにわかりやすい教科書と料理本が仕上がっていく。
だが!!本は基本手書きなのだ。
なのでアルバイト的なお仕事を発注したいと思っても文字が読めて書ける人材は貴族か富裕層が基本。
そんなわけなので、グレーデンの領地に学校を作ろうと思ったきっかけの「読み書きができた方がお仕事の幅が広がるよね?」な人材が今まさに欲しい状況。
街や村の学校は黒板もどきとプリント的なメモ書きでほぼ教師の裁量だったけど、本格的の考えねば、というわけで。
ガリバンを作った。
薄い紙はろう原紙ではなくプルルン紙。
紙でもなく、プルルンの実をとろみのある草の汁と混ぜてごく薄く引き延ばして作ったパリッパリの板?
例えるならライスペーパーの薄いやつ。
インクは書類を書くときの使われてるものをそのまま流用した。
紙はウォレス領の木材だ。
印刷は機械じゃなくて木枠にはめて一枚一枚なのでちょっと手間かな。
道具の機械化は人任せにしたい。
プルルン紙とガリバンはグレーデン内の学校関係のみ使うことに。
写本で食べてる人の邪魔にならないようにね。
プルルン紙の試作段階でプラスチックの下敷きっぽい強度の板ができた。使い道はないかと思ったけど、箱を作ればお菓子入れて売れると気が付いた。
プルルン草は育てやすく増えやすい雑草なので安価に作れる。
庶民向けのお菓子販売に良いと思っていたら、プルルン紙、プルルン箱の工場をお義父さまが作ってくれることに。
お義父さまは、決断力がすごい。
私は自分のペースで、思いつきで動いちゃゃうので、その後の成果にわりとびっくりしてる。
プルルンの板はビニール袋にはならなかったのであくまでも板状の品だ。
分厚めに作って温室とかも作りたいのだけど、雨風を凌いで小型魔獣のアタックを防げる強度が出ないのだ。
マネーがあるので半透明のガラスの温室が作れなくもないんだけど、一枚のサイズが窓に使う寸法(と言ってもわりと大きいけれど)なので仕上がりが微妙?
ガラス、割れるので保護魔法は必須だ。
ぬ。プルルン板も保護魔法かければ同じか。
しばらくはプルルンと他の素材の配分を試し続ける日々だった。
そんな中、ナギ国のご一考が隣国キャベルルンのカマラン領に着いたと報告が入った。
ユエさまから日程のお知らせとマーベルハント侯爵家の叔父様とお祖父様を呼んでおいて欲しいと依頼があった。
「なぜマーベルハント家を?」
「特効薬関連か?」
「それならカイダール男爵の方だろう」
事情が書かれてなくて、みんなで不思議に思った。
一週間後までにお祖父様たちをお呼びしなくてはだったので転移陣を使うことに。
お迎えはグレーデン家のお祖父さまたちがかって出てくれた。
マーベルハント家のお祖父様たちでは魔力補充が出来ないから。
一応、私の魔力を込めた魔石も預けた。
ナギの王女さまと約束のお揃い衣装や装身具の最終チェックや、ご一行にお出しする食事の献立、歓迎の宴会の規模、宿泊の割り振りなども失礼のないように。
カマラン領からグレーデン領の護衛はセリウスさまの部隊が担当することになった。
アッガス側にも日程を知らせて船出の準備に入ってもらった。
海の討伐にはアンゼリカさまが中心になって危険度を下げた。
マデリーさまが臨月近いのでジェイデン家の義伯母さまや義従兄嫁さまがお手伝いに。
私はナギご一行がアッガスまで向かう時に、アッガスまで送迎して船出のお見送りまでアッガスに滞在することになった。
一緒に行くのがジュリアスさまか、お義父さまかで揉めて、クラウスさまが「じゃ僕が行くねー」っと割って入る。
「マデリーちゃん、大変だから私も行こうかしらぁ?」
お義母さまの一言で、アッガス行きはお義父さまとお義父さまの護衛隊、クラウスさまの部隊に決まった。
「・・・」
まだ予定だから。
ジュリアスさま、そんなに落ち込まないでね。
料理学校はルルゥが普段スパイス調合や味の改良などのメモを出してくれて、コックさん向きにわかりやすい教科書と料理本が仕上がっていく。
だが!!本は基本手書きなのだ。
なのでアルバイト的なお仕事を発注したいと思っても文字が読めて書ける人材は貴族か富裕層が基本。
そんなわけなので、グレーデンの領地に学校を作ろうと思ったきっかけの「読み書きができた方がお仕事の幅が広がるよね?」な人材が今まさに欲しい状況。
街や村の学校は黒板もどきとプリント的なメモ書きでほぼ教師の裁量だったけど、本格的の考えねば、というわけで。
ガリバンを作った。
薄い紙はろう原紙ではなくプルルン紙。
紙でもなく、プルルンの実をとろみのある草の汁と混ぜてごく薄く引き延ばして作ったパリッパリの板?
例えるならライスペーパーの薄いやつ。
インクは書類を書くときの使われてるものをそのまま流用した。
紙はウォレス領の木材だ。
印刷は機械じゃなくて木枠にはめて一枚一枚なのでちょっと手間かな。
道具の機械化は人任せにしたい。
プルルン紙とガリバンはグレーデン内の学校関係のみ使うことに。
写本で食べてる人の邪魔にならないようにね。
プルルン紙の試作段階でプラスチックの下敷きっぽい強度の板ができた。使い道はないかと思ったけど、箱を作ればお菓子入れて売れると気が付いた。
プルルン草は育てやすく増えやすい雑草なので安価に作れる。
庶民向けのお菓子販売に良いと思っていたら、プルルン紙、プルルン箱の工場をお義父さまが作ってくれることに。
お義父さまは、決断力がすごい。
私は自分のペースで、思いつきで動いちゃゃうので、その後の成果にわりとびっくりしてる。
プルルンの板はビニール袋にはならなかったのであくまでも板状の品だ。
分厚めに作って温室とかも作りたいのだけど、雨風を凌いで小型魔獣のアタックを防げる強度が出ないのだ。
マネーがあるので半透明のガラスの温室が作れなくもないんだけど、一枚のサイズが窓に使う寸法(と言ってもわりと大きいけれど)なので仕上がりが微妙?
ガラス、割れるので保護魔法は必須だ。
ぬ。プルルン板も保護魔法かければ同じか。
しばらくはプルルンと他の素材の配分を試し続ける日々だった。
そんな中、ナギ国のご一考が隣国キャベルルンのカマラン領に着いたと報告が入った。
ユエさまから日程のお知らせとマーベルハント侯爵家の叔父様とお祖父様を呼んでおいて欲しいと依頼があった。
「なぜマーベルハント家を?」
「特効薬関連か?」
「それならカイダール男爵の方だろう」
事情が書かれてなくて、みんなで不思議に思った。
一週間後までにお祖父様たちをお呼びしなくてはだったので転移陣を使うことに。
お迎えはグレーデン家のお祖父さまたちがかって出てくれた。
マーベルハント家のお祖父様たちでは魔力補充が出来ないから。
一応、私の魔力を込めた魔石も預けた。
ナギの王女さまと約束のお揃い衣装や装身具の最終チェックや、ご一行にお出しする食事の献立、歓迎の宴会の規模、宿泊の割り振りなども失礼のないように。
カマラン領からグレーデン領の護衛はセリウスさまの部隊が担当することになった。
アッガス側にも日程を知らせて船出の準備に入ってもらった。
海の討伐にはアンゼリカさまが中心になって危険度を下げた。
マデリーさまが臨月近いのでジェイデン家の義伯母さまや義従兄嫁さまがお手伝いに。
私はナギご一行がアッガスまで向かう時に、アッガスまで送迎して船出のお見送りまでアッガスに滞在することになった。
一緒に行くのがジュリアスさまか、お義父さまかで揉めて、クラウスさまが「じゃ僕が行くねー」っと割って入る。
「マデリーちゃん、大変だから私も行こうかしらぁ?」
お義母さまの一言で、アッガス行きはお義父さまとお義父さまの護衛隊、クラウスさまの部隊に決まった。
「・・・」
まだ予定だから。
ジュリアスさま、そんなに落ち込まないでね。
541
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる