ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

文字の大きさ
上 下
720 / 764
二章

708話

しおりを挟む
 一回戦終わると汗ばんだジュリアスさまとルークがゲンナリ気味で出て来た。

「うふふ、抜け出すことがうまくなったわねぇ」
 お義母さまが生暖かい目で笑う。
 セバスチャンがジュリアスさまとルークにタオル布を渡す。

 私、ルークが汗かいてるの初めて見たかも。透けたシャツが細マッチョボディをよりセクシーに魅せてくる。
 あの踊り、めっちゃハードなんだね。

「はぁ、ニーナ、そろそろ良いでしょう?」
 ルークはめちゃくちゃ過保護になったね。
「・・・はい」
 ニーナもお腹の子のために帰る選択をした。

「ニーナ、おやすみ」
「おやすみなさい。リーシャさま」
 お姫様抱っこで連れて行かれたよ。

「リーシャ、俺たちもそろそろ」
「嫌です♡」
 マッスルキングダム並みに激アツなイベントは何を犠牲にしても堪能しますよ。

 二回目?に入った踊りの中でセリウスさまとクラウスさまが楽しそうな顔になってる。
 参加してるうちにハイになったようだ。

 お義父さまとお祖父さまは踊りながら暗闘してるっぽい。どうなると勝ちになるのか?

「「「「フォッフォッフォッフォッ」」」」
「「「「「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」」」」」

「「「「フォッフォッフォッフォッ」」」」
「「「「「フォッフォッフォッフォッフォッフォッーーーーーーーー」」」」」
 
 マダムたちが汗だくになってる。大丈夫かな?

「シフォンちゃんたちは終わったらみんなでお風呂よぉ」
 お宿の方を使うみたい。
「ユカータが一番映える場所でイマジネーションを豊かにしてもらいたいでしょう?」
 なるほど。
「新しいドレスのイメージも浮かぶかもだわぁ♡」

 今夜じゃなくてもう今日だけど、お義母さまもお宿にマダムたちと行くそう。

「ニックスとチェイスとアモンも借りるわねぇ」
 みんな私専属では無いのでどうぞどうぞ?
 マッチョで人当たりの良いメンバーですね。

 こうして話してる間中、踊りをガン見な私たち。
 ジュリアスさまは苦笑ののち、私をひざ抱っこでニーナが使っていたソファに座る。

「今日一日中魔の森行ってたり訓練してたりしてたのにみんなすごいですね」
 体力無尽蔵。
「二、三日行軍くらいなら休憩なしで良い」
 一睡もせず。
 私三日目で人格変わる気がする。

 良きにはからえー→きさんなんばしよっとかー!!くらいの気が荒れる。

「戦闘中は飯を食べていられないから体力だけは付けている」

 平和ボケ日本人だったのでピンと来ないけど、戦闘が日常である場所ではとにかく特訓あるのみだ。

 あの変な踊りも足腰鍛えて肩周りもモリモリになるのだ。

「「「「フォッフォッフォッフォッ」」」」
「「「「「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」」」」」

 お祖父さまとお義父さまとセリウスさま、クラウスさまの下履きが透け始めています。

 卑猥注意報発令中。猥褻物陳列罪だ。

「「「「「「きゃーーー♡⭐︎♡」」」」」」

 嫌がってる人がいないので無罪。

 いやぁ、ほんのりだけど大砲があった・・・ような。
 セバスチャンとハロルドが隠しに行っちゃった。

 今日は前より露出が多い。課金すべきかしら。

 近くでちびちび飲んでたアズライトに明日か明後日に精霊樹にご挨拶に行くよって伝えた。
『それが良いの、長期の留守は寂しいようでの』
 
 ポムたちはあちこちに参加してお祖父さまの上やお義父さまのお尻にぶら下がったりやりたい放題してて。
 モフモフ大好き隊にジェラシーを向けられてる。

 男たちの熱き戦いは最高潮に達した。

「「「「フォッフォッフォッフォッ」」」」
「「「「「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」」」」」

 足が攣ったり腰がやられたりで脱落者が出て来た。
 やっぱり残るのは幹部クラスだ。

「抜けたやつは抜けた仲間とやれよー」

 ちなみに従者さんたちや侍女さんたちもまだ参加してる。
 みんなすごいよ。

「リーシャさま、もしアタシがテッペンになったら一番美味い酒くれるかね」
 マギー先生、良い感じに酔ってるけど大丈夫?
「酒がもらえるなら俺も参加だ」
 ロジャー先生まで。
「酒がかかると俺たちは強いんだぜ」

 それただのアル中だから。

「おーい、最後まで残ったらリーシャさまの秘蔵が出てくるぞー」
「「「「おおおおーーーー」」」」
 勝手に秘蔵とか言われた!私専用の棚に並べた中で一本くらいなら良いよ。

「腰が砕けるまでいくぞー」

「「「「フォッフォッフォッフォッ」」」」
「「「「「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ」」」」」

 ますます元気になったみんなが朝焼けが見えるまで踊り続けた。

 

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

伯爵令嬢の秘密の知識

シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~

水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート! ***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。

千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。 気付いたら、異世界に転生していた。 なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!? 物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です! ※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。

柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。 詰んでる。 そう悟った主人公10歳。 主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど… 何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど… なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る

日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――  形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。 それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。 この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。 しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。 若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが…… 本当にそうだろうか?  「怪しいですわね。話がうますぎですわ」 何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。 セレスティーヌは逃亡を決意した。

ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい

珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。 本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。 …………私も消えることができるかな。 私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。 私は、邪魔な子だから。 私は、いらない子だから。 だからきっと、誰も悲しまない。 どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。 そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。 異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。 ☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。 彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。

無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから―― ※ 他サイトでも投稿中

処理中です...