711 / 764
二章
699話
しおりを挟む
お茶タイム後は侍女ーズさんたちに捕まって、スペシャルなエステを受けることに。
ジュリアスさまは領主としての書類をチェックしてくるって逃げちゃった!ズルい。
ニーナもエステ隊に参加したいと言い出したので、サラとメルを補佐にしてポムたちのエステをお願いした。
侍女さんたちもそっちが良いと言うかと思えば、「それはそれ」なんだって。
ニーナも嬉しいけれど、私のお世話は大事だって。嬉しいけれど今は忍耐の時。
「お若いですから変化はないように見えるのでしょうが気温が違う場所にワイバーンで移動なのですから乾燥や日焼けからは逃げられませんよ」
ヒー。
ちょっとくらい日に焼けても良いよぅ。
丸洗い、蒸し焼き、ごぼう洗い、燻製、揉み込み、照りつけみたいな流れでフルコースを受けた。
「私たちのプルプル餅肌がガサガサになってますわ」
「やはり若くてもケアは大事なのですよ」
美容液をたっぷりモミモミ肌に浸透させて、最後は美容オイルローションでテカッテカになった。
「お髪もたっぷり癒しましょうね」
「サラとメルにもしっかりテクニックを仕込んでありますがやはり旅先では思うようにいきませんね」
あぅー、ジュリアスさまとイチャイチャお風呂タイムを優先するから、朝の準備とかお着替えが必要な時にちょっとだけやってもらってたから・・・。
サラとメルのせいではないのだと伝えると、
「わかっておりますよ。でもそこをうまくやるのがベテランに至る一歩なのです」
いつかサラとメルも圧のすごい侍女になるのかなぁ。純粋で可愛いメイドさんのままがいいな。私のわがまま。
私が高級な香りに包まれている中、少し離れた場所でニーナがポムたちを籠絡していた。
「プッキュ・・・」
「モキュゥー」
『そこはダメなんだぞ』
『我の逆鱗には触れんでくれるかの』
だる~んと伸びてるー。侍女ーズさんたちもつい目が行っちゃってほっこり。
頭の中で「ここがええのんか」って悪代官のようなセリフが浮かぶよ。
それくらいにニーナの顔が、普段見ない顔になってる。
ポーカーフェイスを維持しすぎて表情筋が硬いのかな。ニヒルになってるぞ。
「さぁ、これでキュルキュルなお髪に戻りましたよ」
美容院でふぁっさふぁっさして煌めきと滑らかさを確かめるみたいにふわっとされた。
良い香りになってうる艶です。
「ありがとう」
シャンプーのCMみたいに首を振ってサラァっとさせちゃう。
「久しぶりに腕を振るうことが出来ました」
ごめんなさい。尽くしがいがないよね。
「明日はマダムがお見えですのでたっぷり遊・・・ゴホン、お衣装選びに腕を振るわせていただきます」
遊ばせてもらうって言いかけたよね?
欲望がダダ漏れなのはお義母さまの教育って感じだよ。
ニーナはエステをしたんではなく施した方なのにツヤツヤしてた。
もふもふ成分充電できた感じだね。
誰かがジュリアスさまに報告をしたのか、ルークがニーナを迎えにきて、私はジュリアスさまが迎えにきてくれたので一緒にお部屋に戻った。
「愛妻家と言うのか、父上で見慣れてはいるがルークがそうだとは、何か見てはいけないものを見た感じだ」
んー、このグレーデン、みんな女性を大事にしてる感じじゃないかな?
みんななぜか結婚願望が少ないけど。
お部屋ではお酒とフルーツが用意されていた。ひゃっほう。わかってるね!
「休みが終わったのは悲しいが我が家に無事帰ったことに乾杯しようか」
「はい。楽しい旅でしたが我が家が一番ですね」
「「乾杯」」
お酒は軽めのシャンパンだった。
おいしー。
最初はアズライトはお酒、ジャスパー、ポム、ティムは果物にしたんだけど、私がシャンパンにイチゴを入れたのを見て、みんな真似っこに。
「ははは、みんな欲張って入れると味がわからなくならないか」
ジュリアスさまが、プルルンやメロンまで入れようとしたポムに言うと「!?」って顔でちょっとだけお酒につけて味を確認したりする。
「キューーン?」
ポムとティムが味がよくわからなくなって悩むポーズをするのを、ジュリアスさまと眺めながら美味しくお酒を飲むのだった。
________________
今年もお付き合いありがとうございました。
皆様の温かいいいね、エールで書き続けることが出来ました。
来年も楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
良いお年を。
ジュリアスさまは領主としての書類をチェックしてくるって逃げちゃった!ズルい。
ニーナもエステ隊に参加したいと言い出したので、サラとメルを補佐にしてポムたちのエステをお願いした。
侍女さんたちもそっちが良いと言うかと思えば、「それはそれ」なんだって。
ニーナも嬉しいけれど、私のお世話は大事だって。嬉しいけれど今は忍耐の時。
「お若いですから変化はないように見えるのでしょうが気温が違う場所にワイバーンで移動なのですから乾燥や日焼けからは逃げられませんよ」
ヒー。
ちょっとくらい日に焼けても良いよぅ。
丸洗い、蒸し焼き、ごぼう洗い、燻製、揉み込み、照りつけみたいな流れでフルコースを受けた。
「私たちのプルプル餅肌がガサガサになってますわ」
「やはり若くてもケアは大事なのですよ」
美容液をたっぷりモミモミ肌に浸透させて、最後は美容オイルローションでテカッテカになった。
「お髪もたっぷり癒しましょうね」
「サラとメルにもしっかりテクニックを仕込んでありますがやはり旅先では思うようにいきませんね」
あぅー、ジュリアスさまとイチャイチャお風呂タイムを優先するから、朝の準備とかお着替えが必要な時にちょっとだけやってもらってたから・・・。
サラとメルのせいではないのだと伝えると、
「わかっておりますよ。でもそこをうまくやるのがベテランに至る一歩なのです」
いつかサラとメルも圧のすごい侍女になるのかなぁ。純粋で可愛いメイドさんのままがいいな。私のわがまま。
私が高級な香りに包まれている中、少し離れた場所でニーナがポムたちを籠絡していた。
「プッキュ・・・」
「モキュゥー」
『そこはダメなんだぞ』
『我の逆鱗には触れんでくれるかの』
だる~んと伸びてるー。侍女ーズさんたちもつい目が行っちゃってほっこり。
頭の中で「ここがええのんか」って悪代官のようなセリフが浮かぶよ。
それくらいにニーナの顔が、普段見ない顔になってる。
ポーカーフェイスを維持しすぎて表情筋が硬いのかな。ニヒルになってるぞ。
「さぁ、これでキュルキュルなお髪に戻りましたよ」
美容院でふぁっさふぁっさして煌めきと滑らかさを確かめるみたいにふわっとされた。
良い香りになってうる艶です。
「ありがとう」
シャンプーのCMみたいに首を振ってサラァっとさせちゃう。
「久しぶりに腕を振るうことが出来ました」
ごめんなさい。尽くしがいがないよね。
「明日はマダムがお見えですのでたっぷり遊・・・ゴホン、お衣装選びに腕を振るわせていただきます」
遊ばせてもらうって言いかけたよね?
欲望がダダ漏れなのはお義母さまの教育って感じだよ。
ニーナはエステをしたんではなく施した方なのにツヤツヤしてた。
もふもふ成分充電できた感じだね。
誰かがジュリアスさまに報告をしたのか、ルークがニーナを迎えにきて、私はジュリアスさまが迎えにきてくれたので一緒にお部屋に戻った。
「愛妻家と言うのか、父上で見慣れてはいるがルークがそうだとは、何か見てはいけないものを見た感じだ」
んー、このグレーデン、みんな女性を大事にしてる感じじゃないかな?
みんななぜか結婚願望が少ないけど。
お部屋ではお酒とフルーツが用意されていた。ひゃっほう。わかってるね!
「休みが終わったのは悲しいが我が家に無事帰ったことに乾杯しようか」
「はい。楽しい旅でしたが我が家が一番ですね」
「「乾杯」」
お酒は軽めのシャンパンだった。
おいしー。
最初はアズライトはお酒、ジャスパー、ポム、ティムは果物にしたんだけど、私がシャンパンにイチゴを入れたのを見て、みんな真似っこに。
「ははは、みんな欲張って入れると味がわからなくならないか」
ジュリアスさまが、プルルンやメロンまで入れようとしたポムに言うと「!?」って顔でちょっとだけお酒につけて味を確認したりする。
「キューーン?」
ポムとティムが味がよくわからなくなって悩むポーズをするのを、ジュリアスさまと眺めながら美味しくお酒を飲むのだった。
________________
今年もお付き合いありがとうございました。
皆様の温かいいいね、エールで書き続けることが出来ました。
来年も楽しんでいただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
良いお年を。
607
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる