ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

693話

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 お義母さまにニーナとともにティールームに連行されて。
 
 ニーナにはクッションいっぱいのソファにポムとティム、アズライトと埋まってもらう。
 ジャスパーはジュリアスさま、シャムはセリウスさま、ディディエはルルゥ、ご主人様について行ってる。

「ニーナ、食べ物の匂いがダメそうなら席を外して良いからねぇ」
 運ばれてきたパンケーキはタワーになってる。生クリームと蜂蜜、果物もりもり。
 あと三時間ほどで夕食ですが、相変わらず胃袋がおかしい。
 ニーナと私には三枚ほど。三枚も多いと思う・・・。私はグレーデン夫人としてはまだまだと言うことだね・・・。

「リーシャさまが無事に戻られたので気持ち悪さはどこかに行きました」
 ニーナ、私のことで元気になってくれるの嬉しい。お休み堪能しちゃってごめんね。
「そう~、それはよかったわぁ」

 どうやら私の留守中に、お義母さまの娘を可愛がりたい欲が、ニーナに向かっちゃったかなってくらい仲良し度が上がってるようだ。
 
「さぁ!旅先のことを教えてちょうだい」
 適時報告は入ってるはずなので、欲しいものが見つかってないことはご存知だろう。

 ので、お子様が可愛かった話が中心になった。

「セリウスさまが思いの外子供に接するのがお上手でびっくりしました」
「まぁ!あの子も成長したのねぇ」
 セリウスさま、お義母さまの中で何歳ごろで記憶が止まってるのかしら。

「リュフェリー家のラシードさまは嫡男の自覚をお持ちで大人びてるんです」
「リュフェリーはうちと同じで子供が少ないでしょうから子供は大人に囲まれて育つからどうしてもそうなるわねぇ」
 ジュリアスさまもラシードさまくらいの年齢で大人びていたのかも。

「ユーリアさまはお義父さま並の大柄なマクソンが大好きで、アンゼリカさまのように鍛えたいそうで将来が楽しみです」
「まぁ!あのマクソンを」
 あ、マクソンをご存知だった。お義母さまのマッチョ辞典にランキング上位で載ってるのかも。

「確か六歳だったかしら?渋い好みねぇ☆」
「そうなんです。マクソンの腕にこうくっついて」
「まぁまぁ!」
 マッチョ好きな話に目をキラキラさせてるお義母さま、いつか一緒にマッチョを語り合えると良いね。

「ルシードさまとラジェールさまがユーリアさまの気を引こうと必死で面白かったです」
「おほほ、女の子がいるお家の祖父さまと父様はそうなるのねぇ」

 お義母さまのパンケーキタワーがドンドン低くなっていくのを見て、帰ってきたのだなぁと実感した。

 ニーナと顔を見合わせてクスッとしちゃうよ。

「プキュ」
「モキュ」
 ポムとティムも心なしか嬉しそうに、ベン特製ポムティムサイズの可愛いパンケーキタワーをニーナに食べさせてもらっている。

「うふふ」


-----------------

ルシード・リュフェリー侯爵
ハンメル 次男
ラジェール 長男
カリナ ラジェール妻
ラシード 八歳 ラジェール長男
ユーリア 六歳 ラジェール長女

アコード・ウォレス男爵
ミレーナ アコード妻
レオン 十四才 長男
ハインツ 十二歳 次男

________________


 ごめんなさい。
 年賀状(遅い)書いてたりして遅くなりました。
 タイムアップなので今日はこれにて。

 いつもお読みくださってありがとうございます。

 おやすみなさい。
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