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二章
680話
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騎士団の大演習場という名のアルダービス国威嚇劇場に案内された私たちは、VIP席にてすでにテンションMAXなのだ。
私の護衛はアランとジェイク、アモンさんとチェイスさん、ジャスパー、アズライト、ポム、ティム、ディディエ。と、ちょっとビクビクなシャム。
ルルゥはキッチン馬車で準備中だ。
ワイバーン隊が大空を舞い、鎧を着込んだ騎士隊が槍とブーツを鳴らしてダンダン!!してる。
ズォーンヴォーバァーンな音は管楽器とドラかな。
「「「「「ウォォォォオオオオオオオオオ!!!」」」」」
「「「「グルォオオオオオォーーー!!!」」」」
歓声とワイバーンの鳴き声が演習場から遠くまで広がって行く。
「はぁ!いつ見てもこの光景は心が荒ぶりますのよ」
高鳴るんじゃなくって荒ぶっちゃうカリナ夫人、実は騎士大好き熱が半端ないんでは。
「アテクチのマクソンはどこかちら?」
「うふふ、マクソンはお父さまとお兄さまがいる後ろに控えてるでしょう?」
「あぅ、にぃさま、ズルなのでしゅ。アテクチもあちらにまいりたいのれしゅよ」
握り拳で訴えるおねだりが、可愛いけれど危ないのでダメよ。
「あちらにいたら応援出来ないのよ?」
「それはダメでしゅ」
ところで件のマクソンさん。ラジェールさまの後ろに三人のマッチョがいて、それぞれイカついんだけど、どの方かしら?と思えば、カリーナ夫人がこっそりラシードさまの左にいる方と教えてくれた。
私はとても衝撃を受けました。
金髪のスティーブン・セ○ール!!!!
ユーリアさま!?渋すぎやしませんか?
今日は騎士団の集まりなので団服で、それはもうたっぷり勲章が!猛者ですぞ!
鎧騎士隊の行進の後に騎馬隊、歩兵隊、その後ろのワイバーン隊が続いて。
空砲を放ち、騎士たちの咆哮の後にワイバーンの雄叫びが。
これは隣国さん生きた心地がしないんでは。
「おほほ、今回はグレーデンの皆さまがいらしてくださったので大式典の時のフルコースですのよ」
「でしゅの!」
おお!
隣国がちょっとでもやらかすと、ホーン、グレーデンの大部隊がワイバーンでやってきて、辺境三家合同で三日三晩、演習という名の威嚇をするらしい。
そんなちまちまウザいならプチっとしたくなるよね。
ジュリアスさまたちは、ルシードさまと一緒にラジェールさまたちより、右奥に並んで立ってる。
これだけの騎士が揃った中で、威風堂々、存在感たっぷりなのだ。
「ユーリアさま、私の旦那様もかっこいいでしょう!」
「むふー、アテクチのマクソンがいちばんつよいでしゅよ」
あら?強さが大事らしい。
「マクソンはそんなにお強いのです?」
「おほほ、ラジェールさまは子供の頃からの刷り込みのようなもので勝てないと思い込んで一歩引いてしまうのだとお義父様がおっしゃるの」
あー、指導受けてたらそういう事もあるのかな。
「そこを突破しないと勝てないんでしょうね」
「マクソンがしゅごいでしゅ」
ちなみにルシードさまは、騎士団を早々に引退してマクソンに託したので、それ以来本気を出すことがないそうだ。
そしてマクソンもラジェールさまが育ったとサクッと席を譲ったそう。
ジュリアスさまたちもお義父さまには勝てないものだと思ってるかも。
・・・お義父さまは異次元レベルよね。うん。
「本気は出されなくても勝ち抜き線なんかの時は、いつも一位二位はマクソンかお義父様が取るのですよ」
わぁ!そこは譲らないの?
「うちのお義父さまたちも勝負事には譲ることはないですね」
「うふふ、殿方はどのお立場でもそういうものかしらね?」
発破かけなのか、ただの負けず嫌いか。
「ウォォォォオオオオ」
ガシャンガシャン!
舞台上には二手に別れた鎧部隊がぶつかり合う姿が。
迫力だな。
一通り組み合いが済むと騎馬隊が出てきた。
演習の時の騎馬隊は、魔馬の調整具合を見るのを兼ねてて、魔馬をいかに制御できているかを競う。
ここにハンメルさまとセリウスさまが参加していた。
「ユーリア、叔父様を応援しないと」
「おーーーじーーーさまーーーー!!!」
素直に可愛い声で声援を送り、ハンメルさまがデレッと手を振って、そこにセリウスさまが一撃入れちゃった。
武士の情けはないのか。
「戦場では気を抜いた方が負けだぁね」
チェイスさんが「わはは」と笑うとユーリアさまは椅子から降りて「えい」と、チェイスさんの脛を蹴った。
叔父様を馬鹿にするには許さないのね!きゃわいい。
「うふふ、見て、ラシードが上手に騎乗していますわ」
さっきまで、雄叫びオンリーだった会場が声援だらけに変わる。
ラシードさまと、ラシードさまより年上の見習い騎士たちとで、舞台上を一周まわるのを見守った。
塀の上で止まっていたワイバーンたちも様子をジッと見守っているの、可愛いねぇ。
「アテクチもにいさまのおおきさになったらでられましゅか」
「あら?お馬さんに乗りたいのですの?」
「おうましゃん、マクソンとおでかけしたいでしゅ」
おお~、愛が深いぞ。
「自分で乗れなくても乗せて頂くのはダメなのかしら?危ないのよ?」
「かっこよくのるのでしゅよ」
んっ~?アンゼリカさまコースになりそうな??そうでもないのかなぁ?
私の護衛はアランとジェイク、アモンさんとチェイスさん、ジャスパー、アズライト、ポム、ティム、ディディエ。と、ちょっとビクビクなシャム。
ルルゥはキッチン馬車で準備中だ。
ワイバーン隊が大空を舞い、鎧を着込んだ騎士隊が槍とブーツを鳴らしてダンダン!!してる。
ズォーンヴォーバァーンな音は管楽器とドラかな。
「「「「「ウォォォォオオオオオオオオオ!!!」」」」」
「「「「グルォオオオオオォーーー!!!」」」」
歓声とワイバーンの鳴き声が演習場から遠くまで広がって行く。
「はぁ!いつ見てもこの光景は心が荒ぶりますのよ」
高鳴るんじゃなくって荒ぶっちゃうカリナ夫人、実は騎士大好き熱が半端ないんでは。
「アテクチのマクソンはどこかちら?」
「うふふ、マクソンはお父さまとお兄さまがいる後ろに控えてるでしょう?」
「あぅ、にぃさま、ズルなのでしゅ。アテクチもあちらにまいりたいのれしゅよ」
握り拳で訴えるおねだりが、可愛いけれど危ないのでダメよ。
「あちらにいたら応援出来ないのよ?」
「それはダメでしゅ」
ところで件のマクソンさん。ラジェールさまの後ろに三人のマッチョがいて、それぞれイカついんだけど、どの方かしら?と思えば、カリーナ夫人がこっそりラシードさまの左にいる方と教えてくれた。
私はとても衝撃を受けました。
金髪のスティーブン・セ○ール!!!!
ユーリアさま!?渋すぎやしませんか?
今日は騎士団の集まりなので団服で、それはもうたっぷり勲章が!猛者ですぞ!
鎧騎士隊の行進の後に騎馬隊、歩兵隊、その後ろのワイバーン隊が続いて。
空砲を放ち、騎士たちの咆哮の後にワイバーンの雄叫びが。
これは隣国さん生きた心地がしないんでは。
「おほほ、今回はグレーデンの皆さまがいらしてくださったので大式典の時のフルコースですのよ」
「でしゅの!」
おお!
隣国がちょっとでもやらかすと、ホーン、グレーデンの大部隊がワイバーンでやってきて、辺境三家合同で三日三晩、演習という名の威嚇をするらしい。
そんなちまちまウザいならプチっとしたくなるよね。
ジュリアスさまたちは、ルシードさまと一緒にラジェールさまたちより、右奥に並んで立ってる。
これだけの騎士が揃った中で、威風堂々、存在感たっぷりなのだ。
「ユーリアさま、私の旦那様もかっこいいでしょう!」
「むふー、アテクチのマクソンがいちばんつよいでしゅよ」
あら?強さが大事らしい。
「マクソンはそんなにお強いのです?」
「おほほ、ラジェールさまは子供の頃からの刷り込みのようなもので勝てないと思い込んで一歩引いてしまうのだとお義父様がおっしゃるの」
あー、指導受けてたらそういう事もあるのかな。
「そこを突破しないと勝てないんでしょうね」
「マクソンがしゅごいでしゅ」
ちなみにルシードさまは、騎士団を早々に引退してマクソンに託したので、それ以来本気を出すことがないそうだ。
そしてマクソンもラジェールさまが育ったとサクッと席を譲ったそう。
ジュリアスさまたちもお義父さまには勝てないものだと思ってるかも。
・・・お義父さまは異次元レベルよね。うん。
「本気は出されなくても勝ち抜き線なんかの時は、いつも一位二位はマクソンかお義父様が取るのですよ」
わぁ!そこは譲らないの?
「うちのお義父さまたちも勝負事には譲ることはないですね」
「うふふ、殿方はどのお立場でもそういうものかしらね?」
発破かけなのか、ただの負けず嫌いか。
「ウォォォォオオオオ」
ガシャンガシャン!
舞台上には二手に別れた鎧部隊がぶつかり合う姿が。
迫力だな。
一通り組み合いが済むと騎馬隊が出てきた。
演習の時の騎馬隊は、魔馬の調整具合を見るのを兼ねてて、魔馬をいかに制御できているかを競う。
ここにハンメルさまとセリウスさまが参加していた。
「ユーリア、叔父様を応援しないと」
「おーーーじーーーさまーーーー!!!」
素直に可愛い声で声援を送り、ハンメルさまがデレッと手を振って、そこにセリウスさまが一撃入れちゃった。
武士の情けはないのか。
「戦場では気を抜いた方が負けだぁね」
チェイスさんが「わはは」と笑うとユーリアさまは椅子から降りて「えい」と、チェイスさんの脛を蹴った。
叔父様を馬鹿にするには許さないのね!きゃわいい。
「うふふ、見て、ラシードが上手に騎乗していますわ」
さっきまで、雄叫びオンリーだった会場が声援だらけに変わる。
ラシードさまと、ラシードさまより年上の見習い騎士たちとで、舞台上を一周まわるのを見守った。
塀の上で止まっていたワイバーンたちも様子をジッと見守っているの、可愛いねぇ。
「アテクチもにいさまのおおきさになったらでられましゅか」
「あら?お馬さんに乗りたいのですの?」
「おうましゃん、マクソンとおでかけしたいでしゅ」
おお~、愛が深いぞ。
「自分で乗れなくても乗せて頂くのはダメなのかしら?危ないのよ?」
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